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チームの力を最大限に発揮するために

くらしにきましたvol.4の最後に、「個性をどう生かすか」についての二人の話しを聞く中で私が感じたことをつらつらと書きました。そこでもう一つ、語りたかったことがあったのです。今働いているゲストハウスで感じた「チームで動く」ということについてです。

以下、岳さんと大見謝さんのお話に刺激を受けた私のこぼれ話です。くらしにきました#4のスピンオフとしてお楽しみください。


個性を活かしあうと、ストレスフリーに仕事ができる

私が女将をしているゲストハウスは、スタッフの数が多くありません。だから、それぞれの持つ強みを生かして「チームで動く」ことでより良い成果を出すことに注力しています。

例えば、新しいプロジェクトを動かすときのこと。誰かが「こういうのおもしろいと思うんだけど!」と、アイデアをどんどん出していく。それを受けてもう一人が、「それをやるならここに注意が必要だね」と、その案に対して足りていない部分を補足する。私は前者を「アクセルタイプ」、後者を「ブレーキタイプ」と勝手に呼んでいます。創造力と行動力とあってみんなを楽しい方向へ連れていく「アクセルタイプ」と、客観的な視点を持って物事を調節してくれる「ブレーキタイプ」。その組み合わせがあるからこそ、おもしろいアイデアを最大限に活かす方法で実現できる、ということが日常の中でよく見られます。

それから、各々が持つ得意分野を生かすことも大事にしています。デザインが得意、イラストが得意、文章を書くのが得意、ある特定の分野の知識に長けている、コミュニケーション能力が高い、適応能力がある、細かいところによく気づく、などなど・・・。できてないところを補い合い、自分のできることをどんどんやる。バランスがよくて、心地よく仕事ができています。

お互いのいいところをプラスに働かせながら、お互いの足りないところを補うという構造。これがうまくいくと、チームのみんながハッピーでいられるなあと感じています。


ノート一冊でチームの意識が変わった

最近、チームとしての働きを円滑にするために「スタッフダイアリー」なるものを始めました。Slackなりmessengerなりのオンラインツールが多用される中、あえてノートを導入してみることにしたのです。

私たちは朝スタッフと夜スタッフに分かれていて、基本的にワンオペなのでほかのスタッフがどう働いているかが見えづらい環境にあります。そして、messengerのグループはあるものの、些細な出来事をいちいち共有するのは気が引ける…。だから、細かいニュアンスが共有できるように何でも書き込んでいいスタッフ用のノートを一冊作ったのです。

これが想像以上にチームをまとめる一冊になりつつあります。

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(ゲストハウスのスタッフ間で活用している「スタッフダイアリー」。スタッフの間でも好評で、みんなの書き込みを見るのが日課となっています)

内容は「今日は〇〇をしました」「明日は〇〇お願いします」といった連絡事項や業務報告などが主です。ただ、それだけではつまらないので、「今日ゲストさんとこういう話で盛り上がりました!」とか、「今日こんなこと思いついちゃいました」とか、どんな些細なことでも書き込みOKとしています。他の人が書いたコメントに追加コメントを書いてもよし。

導入してみたら、働き方が文字で可視化されたおかげで感謝の言葉が増えました。例えば、「気づいたのでここやりました」→「気づいてなかった!やってくれてありがとう!」みたいな感じです。さらに、自分のシフトの時以外のスタッフとゲストのやりとりもわかるようになったので、ゲストとの会話のきっかけが増えました。これだけでも働く環境が良くなっているなと感じます。

私が特にノートを導入して良かった!と思ったことがあります。「こういうのやったらいいと思うのですが、どうですかね」などの提案を、ノートに書くというラフな方法のおかげで以前より気軽にできるようになりました。ノートに書かれた案をもとにMTGを開いて話し合ったり、新しいプロジェクトが動き出したり。「そんなの直接言えばすぐやん!」と思うかもしれないですが、脳内にあるちょっとしたアイデアをアウトプットするのって、結構労力がいることだと思うんです。ちゃんとまとめてから出さなきゃとか、変なところないかなあとか気にしちゃって。(私はときにそうです)だから、ノート越しだからこそ言える些細なニュアンス、些細なアイデア、それらが種となって「みんなで考えよう」という方向に向かいやすくなりました。また、感じたことや考えたことを、些細なことでも共有することで、みんなの目指したいビジョンがまとまってきているのも感じています。今まではどこか個人プレーだったのが、ノートを通して「チーム」であることを実感するようになりました。

あとから簡単に振り返ることができるのも良いですよね。自分の書いた日誌にコメントをしてくれてるのを見るのも楽しいです。オンラインが当たり前になってきた今、ノートに書き込むというアナログな方法も侮れないなと思いました。

チームの力を最大限に発揮するために

以上、個性を生かしてチームを活発にすること、そして意外な方法でチームがまとまった話でした。

書きながら思ったのですが、大事なのは、目の前にある状況(もの・人の個性・環境など)に対して、どのアクションが一番効果的なのかを考え抜くことだなと。ビジネス本に載っていることを参考にすることもありますが、背伸びせず、リアルな今の状況と等身大で向き合うこと。そうすることで、チームが気持ちよく稼働するための方法が見えてくることを実感しています。

それぞれの価値観を尊重しつつ、チームが持つ力を最大限に引き出す。私にとって、それがチームの理想のあり方なのだと改めて感じました。


次の「くらしにきました」、いよいよラストです!みなさんお楽しみに。




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