見出し画像

地球_2024年2月24土/晴れ

引っ越し先を決めたのは、まさに南向きの部屋がついていたからだ。
正面に建物があって、そのせいで
実は日が当たらないとわかったのは住んだ後のことだった。
がっかりしたんだけど、やがて、朝の一瞬だけ
建物の左端から朝日が見えることに気づいた。
それでいまは、建物の上側を沿うようにして
11時くらいまで太陽が見えるんだよね。
引っ越したのは1月だから、
1ヶ月ちょっとで太陽の角度はずいぶん変わるものだと実感してしまった。
建物がなかったら、こういうことに気づくことはなかったなぁ。

わたしは、トリスタン・グーリーという探検家のことを知ってから、
太陽の位置についてちょっと気にはしてきた。
地球は、じぶんで回りつつ、太陽を周回している。
たとえば、遊園地のコーヒーカップに乗っているようなものだ。
たくさんのコーヒーカップの中心に立っている柱が太陽だとしよう。
カップがその場で回ると柱が見えたり見えなかったりする、これが昼と夜。
じぶんが回りながら、柱を一周すると1年だ。
だけど、地球の場合はこのカップが傾いているから、
柱が長時間見える場所と、少ししか見えない場所がでてくる。
最も長く見える場所は夏至、短いのは冬至。
夏至の場所で、柱はカップの足元から頭上にかけて長く高く見える感じ、
冬至では足元だけで低く見える。
太陽は昇らない、
わたしたちが地球というコーヒーカップに乗っているんだ。

クルードラゴンが宇宙飛行士を運んでいく国際宇宙ステーションは、
彼方にありそうでじつは地上から東京ー大阪間の距離しか離れていない。
人類は次は火星に行くぞ、月にも行くぞという時代。
だけど、生活のなかでは、まだ太陽が昇っていたりするんだよなぁ。
日の出、日の入り、日没ということば。
日の出とは太陽が地平線から顔を出し始めた瞬間です、と。
日が沈むとぐっと気温がさがるでしょうと天気予報がいったり。
すっかり日が長くなりましたと挨拶したり。
いまでも夜が続くような気がしたり。
地球という乗り物に乗ってると思うこともできるのにね。

太陽や星の位置を観察してじぶんのいる場所を知る感覚は、
宇宙時代に大事になるんじゃないかなぁ。
太陽が昇ると思い込んだまま宇宙開発について語っても、
それは植民地支配と変わらなくなりそうだ。

以上、わたしなりの「それでも地球は回っている」でした。



よんでくださった方、ありがとうございます! スキをくださった方、その勇気に拍手します! できごとがわたしの生活に入ってきてどうなったか、 そういう読みものをつくります! すこしでも「じぶんと同じだな」と 思ってくださる人がいるといいなと思っています。