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読書が苦手な人のための「読書入門」〜選書・お悩み編
前回の記事を読んでいただいた方もそうでない方もここまで辿りついてくださり、ありがとうございます!
一応前回の記事もシェア。※読まなきゃいけない本がある人のための裏ワザ?も収録。
今回も、「読書が苦手」「読みたい本があっても続かない」「どんな本を選べばいいかわからない」、そんな人のためのお話です。
Twitter上で「苦手なジャンルがある」との声もいただきました。わかる、わかりみが深すぎるよ……。
ということで、今回は「選書」について!読書が苦手な人に届け〜届け〜!
よく聞くお悩みその1
「どんな本を選べばいいかわからないの……」
自由だからこそ悩みますよね。大型書店や図書館に行ったときに何が読みたいのかわからなくなる、私もあるあるです。
私も悩ましいこの質問、いくつか選択肢があると思っています。
・好きな映画・アニメの原作やノベライズ
・書店のランキングコーナーに置いてある、人気(あるいは書店のおすすめ)の本
・小説なら短編集、アンソロジーものを選ぶ
・とんでもなく仲のいい人からおすすめを聞く
こんな感じでしょうか?
■好きな映画・アニメの原作やノベライズ
メディアミックスされた作品は設定をあらかじめ把握しているので、とっつきやすいと思います。小説版だけの設定があるとまた違う話としても楽しめます。
有名どころでいうと、「時をかける少女(筒井康隆)」は、アニメにも映画にもなり、さらにリメイク実写にもなっています。元々の原作に忠実なものがほぼないのに、世界観が同じという珍しい例かも?
有名な原田知世版。
2006年のアニメ映画版。なんと今年4DX化されていた。
2010年のリメイク映画版。
2016年のリメイクドラマ版。
改めて調べてみてびっくり。何回実写化されてるの……。
そして、小説版がこちら。原作は短編なうえ、いろんなところにある伏線が面白いはず!映画を見た人にしかわからないしかけもあるのでぜひ探してみて。
■短編集、アンソロジーものを選ぶ
今の話題でちらっと出てきましたが、短編集は電車の移動中でもサクッと読めるのがいいところ。
ちょっとミステリーな要素が平気なら「幸福な生活(百田尚樹)」はどうでしょう。ゾクっとしますがまた読み返したくなる一冊です。ちょっと読んだ感じが漫画っぽい気がする。
下ネタが苦手じゃないなら、「エコラム(リリー・フランキー)」を。
雑誌連載されていたものは、読みやすいし、題材もとっつきやすくて私は好きです。下ネタすごいけど。
アンソロジーもおすすめ。
1つのテーマに対して色んな作家さんの作品を集めているから、好きな作家さんを探すのにも◎。
自分の好きなことについての本なら読めるかも。コーヒーが好きならこんなのもあるよ。
小説、短編、コラム……!この辺がとっつきやすいものかもしれませんね。
■書店のランキングコーナーに置いてある、人気(あるいは書店のおすすめ)の本
小説以外なら、書店のランキングコーナー、新刊コーナーに行ってみてください!(大型書店にはだいたいあります)。
売れ筋の本、話題の本はだいたいここに揃っています。話題だからといって必ずしも読みやすいわけではないですが、面白いのは「立地や客層、書店の方向性で推し本が違うところ」。
ビジネスマンが多いエリアなら、自己啓発本やビジネス本が多くなりますし、ファッションに敏感な街なら、ファッション、エッセイ、テーマ本といった読み物が増えて、より親しみやすい感じになります。漫画が1位に上り詰めることもあって(鬼滅の刃ブームで、昨年はそんな光景がちらほら)、実は漫画好きでもある私は嬉しい限りです。
トレンドに敏感な人、今面白い本を読みたい人はここから始めるのがオススメです。ただ書店をうろうろするより、引き込まれる内容のものに出会える可能性がぐっとあがります。
■とんでもなく仲のいい人からおすすめを聞く
私が個人的に1番おすすめなのは最後の方法。
「自分の友人=価値観の合う人」の確率が高い。なので、友人が面白いという本は、ドンピシャで面白いことがほとんどです。
ちなみに、私は大親友に自分が面白かったと思った本を送ったところ、すでに友人は持っていたことが判明し、びっくり。その友人とは本の趣味がことごとく合うので感想をよくシェアしあっています。
ちなみにこの本です。
読書は孤独だと思いがちですが、共有し合う楽しさもあるからね!
よく聞くお悩みその2
「苦手なジャンルに踏み込めないの……」
私も海外文学が実は苦手です。なぜなら、カタカナの登場人物の名前が全く覚えられないから……笑
おかしいなあ、小学生のときは世界の名作と呼ばれるものを網羅してきたというのに……(レ・ミゼラブルやロミオとジュリエット、若草物語などは小学生の時に読んでいました。)
翻訳されたものに、違和感を感じて読み進められなくなることもあります。
苦手なジャンルの克服という点で、答えを出すなら、私は「苦手なジャンル×得意・好きなこと」を掛け合わせてみることがいいのではないかな?と思っています。
私の例でいうなら、海外の翻訳ものは苦手、でも歴史や民俗学、地理は好き!
でたどり着いたのが「日本奥地紀行(イザベラ・バード)」でした。
これは、明治時代に東京からオホーツクあたりまでを旅する海外の方の話なのです。いかに平民がみすぼらしかったかを、てらいない率直な言葉で書いていて「海外の方の目にはこう映っていたのね……」と不思議な気持ちに。
ちなみに、イザベラ・バードさん、地元秋田が道中で1番イチオシだったと書いてました。嬉しいぜ。
あとはインタビュー形式や対談ものになっている本も読みやすい。2人のうちどちらかが好きな作家さんや学者さんだとなお良し。
往復書簡みたいな感じ。とっつきやすいし、2人の会話を覗き見してるような感覚で読めるので、手に取りやすいと思います。
これは必ずしも実在の人でなくてもよくて、会話のような感じで続くことがポイントなので、大ヒットした「夢をかなえるゾウ1(水野敬也)」のような啓発本もいいと思います。作家の角田光代さんと穂村弘さんの往復書簡のように意見交換が続く、「異性(角田光代・穂村弘)」も面白かった。ぜひ色々さがしてみてください!
じゃあ最後のお時間です!
よく聞くお悩みその3
「本を読み続ける集中力がないの、眠くなるの……」
私、ここまでなんやかんや言ってきましたが、そもそも核心はこれじゃない……!?というか、そもそもここまで読んできてくれた本が苦手なあなた、大変だったでしょう。ありがとうございます。
面白くないつまらない→集中できない→読み進められず眠い、のループに陥りますよね……?
じゃあ寝る前に読もう!というのが私スタイルです。
だって眠くなるんだもん。じゃあ布団で読めばよくね?っていう本末転倒ですみません……。
そうやって、たまたま面白い本に出会ったらラッキー。もう寝れなくなること間違いなし(ダメじゃん)。
細切れに読んでいると話の内容がわかんなくなって、結局最初から読むことになるんですよね。そのループに陥ると本当に話が進まなくなってしまう。笑
なので、電車で読むなら短編集、長編を読むなら寝る前や休みの前の日、しっかり時間を取れるとき、と私は決めています。長編は、続きが気になって寝れないんです。
すぐ眠くなってしまう人は、これまた短編集がいいと思います。あとは詩集、漫画。最近は最果タヒさんなど読んでいます。これは映画化されたものですね。
読書の体力をきたえよう
読書ってある意味、読書の体力?があると思っていて、長い文章を読むのは体力消耗する感覚があるので、慣れてない人ほど短いもの、あるいは雑誌のコラムなどから始めてみては?
イラストが入ってるものも良いものです。
ハイブランドのファッション好きなら、「オシャレな人って思われたい!(峰なゆか)」は共感できるとおもう。
小説なら、「アルゼンチンババア(よしもとばなな)」は癒されます。厚みが3mmくらいしかないのですぐ読み終われるはず……!
そして、読書の体力がついたところで、長編に挑む!のはどうでしょう。
なお、自分の専門分野だったらその限りではないので、ぜひ色々探って見てくださいね。
最初は本を買うのも躊躇するかもしれないので、慣れるまでは図書を利用したり、電子書籍など気軽に読める環境を作ったりしてみてください!
ちなみに、図書関連の仕事柄、選書についてはご相談にのれるかもしれません…!もしどんな本を選んでいいかわからない方がいたら、相談にものりますよ〜!
次回は、ブックレビューに戻りつつ、リクエストいただいてる読み聞かせの話などもできたらと思います。ではまた!
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