人は、 食事したものしか排泄できません


人は優しくされた方法でしか、人に優しくできない。
人は自分が救われた方法でしか、人を救えない。
キスされたやり方でしか、キスできない。
人から受けた愛しか、人に与えられない。
とても悲しいことに。


「高校の日本史の先生がかっこよくて、教師を目指した」
なぜか日本史の先生は、よく憧れられる。
「自分は、結婚したら妻には働いて欲しい」
という人は、大体両親が共働きである
「周りの5人の平均年収が自分の年収である」
これもよく聞く。本当かどうかは知らない。


知性は会話に表れるし、
会話は言葉で成り立っている。

「自分が体験してないと語れない」
と言えるのは、
山登りやフルマラソンだけだ。
あまりにも、人生をこれらに例えがちだ。
せめてやったことがあるなら許そう。


人は出会った人によってしか世界を形成できない。
でもそれだけでは世界があまりにも退屈でしょう。


人は見聞きしたことしか話せない。
しかし、見聞きした言葉が人からとは限らない。


「電車のなかで見かけたあの人は、本を読んでいた」
本屋のキャッチコピーは、惹きつけられる。
実際、本を読んでいる人を見かけることは少なくなった。
だから、それだけで本を読んでいる人は、かっこいいと思ってしまう。
もし、自分が読んだことがある本を読んでいたら、
話しかけたくなってしまう。

「1冊、同じ本を読んでいれば、会話することができると思うの。」とは1980年の新潮文庫のキャッチコピーだ。
1冊同じ本を読んでいるだけで、仲良くなれる。
いわんや10冊を。

本を読まない人は孤独ではない。
とは太宰がいった皮肉ではある。
だから、本を読んだ分だけ、人の孤独が理解できる。

本は読んだ方がいい。

たくさん読んだ方がいい。
そして、自分がお気に入りの本を見つけたら人に勧めた方がいい。
もしくは大切な人に贈るのもいい。


この急速に広がる情報社会の抵抗手段だからだ。

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