一人百人一首〜来航〜

星空はあばたのように降り注ぐ愛し愛し海鳴りの人

星々は見守るようで殺伐とただ私の気持ちを飲み込む

海鳴りは紫煙を吸い込む化け物で孤独に寄り添う妖かもす

大人にはなりきれないから真っ黒な海岸線をただなぞるだけ

海は生き空も生きてる午前2時私の輪郭曖昧のまま

波招く境界のない真っ黒に拐かされてチェーンを解いてる

下田の海は残酷に境をくれず真夜中の誘惑をする6月3日

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