![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135603911/rectangle_large_type_2_154aa0a15dae6bde96ecf5d2db70093c.jpg?width=1200)
繁忙期の一日の仕事@ワイナリー🍇
こんにちは。
フミです🍇
現在、オーストラリア・タスマニアのワイナリーで、
ワインの醸造チームに参加しています。
オーストラリアでは過去4軒ほどお手伝いしましたが、
今回のワイナリーは過去イチハードです🥳
最繁忙期の、とある一日をお伝えしたいと思います。
5:00 am|仕事開始
タスマニアの朝は夏の終わりでももう寒い。
スウェットに、ウルトラライトダウン、コートも着て
天の川を見ながら出勤します。
わたしのワイナリーは、最繁忙期は朝5時から夕5時、
もしくは、夕5時から朝5時の2交代制です。
わたしは朝5時から夕5時のメンバーでした。
朝出勤し、ナイトシフトのメンバーに挨拶をして交代。
メンバーが揃ったら、コーヒーを飲みつつ、
今日の時間内にやりたいことを確認。
道具の用意をしたり、使うタンクのリンスをしたり。
6:00 am|plunge①
パンチングダウン、ピジャージュ、とも。
発酵中の赤ワインは、液体にブドウの果皮や種子が
浮いているような状態。
それを棒で突き崩して液体に沈め直し、
味わいや香りをよりしっかりと抽出させる作業です。
見た目以上にとってもハードな作業で、
全体重をかけても棒を沈み込ませられないことも。
繁忙期は2〜3トンの発酵槽が30個ほどになるので、
2人でやっても2時間かかります。
コートを着るほど冷えた朝でも、
終わる頃にはブラトップ一枚で汗をかいています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135605902/picture_pc_fb17a2bd2877a080e4a48eb138cee67f.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135606480/picture_pc_f25b20351ae07be967fac7c1c7449cc8.jpg?width=1200)
8:00 am|発酵進捗確認
プランジュが終わったら、ワインたちの健康チェック。
温度、糖度などを発酵槽ごとに測っていきます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135606443/picture_pc_a343180d89d7c1c4560bb1f6083c185e.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135606444/picture_pc_595e568ca0862925eb93c5ef4b74fb85.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135606446/picture_pc_27881a30f216a2ed187f87f1f9960665.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135606449/picture_pc_8454ca2a6a508e6a9d981e500cd08985.jpg?width=1200)
検査を終えたら、引き続き順調に発酵するよう、
いくつかお手入れをしていきます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135606451/picture_pc_1d57a87fe574cd4a569bf900555418de.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135606450/picture_pc_ef306a67015d686dfe4aaede61119802.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135606458/picture_pc_22cf8dd88d65abcbd9186f08250b40bf.jpg?width=1200)
どのくらいどのような手入れをするかは
作り手によって全く違うのですが、
現在滞在しているワイナリーは
酸化に対してとても気を配っているのを感じます。
空気に触れる部分には酸化防止を。
ドライアイスを落として、二酸化炭素の膜をつくり、
ワインが酸化しないようにします。
なお、発酵中のブドウは二酸化炭素を発生させるので、
ドライアイスの添加は必要ありません。
発酵中のワインの温度に関しても、
できるだけコントロールしようとする作り手も、
なにもしない作り手もいて、さまざまです。
9:00 am|プレス① ピノ・グリ
初めてこのワイナリーに来た時に、
「何でナイトシフトが必要なの?!」
と、とても不思議に思ったのを覚えています。
その答えはですね…、マシンを24時間働かせないと
間に合わないペースでブドウを収穫しているから!
繁忙期には、二つあるプレスマシンを
できるだけ絶え間なく回し続ける必要があります。
プレスマシンとは、簡単にいうと、
ぶどうから液体を絞り出す作業につかうマシンです。
白ブドウは基本的に収穫して除梗・破砕をしてすぐ、
黒ブドウは発酵が完了してから絞ることが多いです。
この日は、ピノ・グリとピノ・ノワールを、
それぞれ一台ずつ使ってできるだけ絶え間なくプレス。
短いものは40分、長いものは2〜3時間かかる作業。
合間に大急ぎでクリーニングして、再稼働。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135608014/picture_pc_0b789f03ff5626f1bbee9cffcb30c007.jpg?width=1200)
10:00 am|dig out、プレス② ピノ・ノワール
プレスマシンに入れるために、
発酵を終えた赤ワインの槽からブドウを出します。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135608843/picture_pc_b24dde0ffcb5a0f8e214e7189c34f8ec.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135608845/picture_pc_eba5e86441718f70efdcae3e9c8356ba.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135608846/picture_pc_60522b8c0122ebe69d22d0c712ff2a2d.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135608908/picture_pc_cf25a7b89f30303556ef4e7f673ca583.png?width=1200)
これが本当〜〜〜に大変な作業なんです!
去年、dig outだけにフォーカスした記事を書いたら、
わたしの全記事で一番読まれている記事になるほど
ご好評いただいたので、リンクを載せます😂
ご興味ある方いらっしゃったら、是非🙇♀️
プレスマシンには1回2〜3トンほど入るので、
それくらいかき出しが完了したら、一旦プレス。
12:00 pm|plunge②
朝6時にやったプランジュをもう一回。
私のいるワイナリーでは基本的に1日4回プランジュ。
dig outでクタクタでも関係ナシ!
全身がすでに痛いです😂
2:00 pm|ランチ😭
適宜パンやバナナを齧りつつお腹を満たしますが、
ようやくお昼ご飯〜
ほぼ必ずワインは一本空けられます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135610243/picture_pc_8998b3b6160c77a0203215616d21cbb1.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135610286/picture_pc_252a0ad85f8d3f188575ccdd21156e1e.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135610352/picture_pc_c5322e89f79cd875b14357bc2dbaa788.png?width=1200)
3:00 pm 〜5:00 pm|繰り返し
できるだけプレス、dig out、マシン洗浄を繰り返す。
5時に来たナイトシフトのメンバーにバトンタッチ。
どこまで終わったよ〜と共有して帰宅します。
この日はプレスに追われた1日でしたが、
日により作業はさまざまです。
ワインの中から固形物を除くラッキングという作業、
樽熟成させるための樽洗浄とワインの詰め作業、
別の醸造過程を経た2種類のワインのブレンディング、
委託醸造のワインをタンクトラックに移したり、
時間があれば、マシンをより細かく分解洗浄したり。
12時間シフトが続いていた時は、本当にキツかった!
仕事中は必死だし、帰れば食べてシャワーして寝る、
そんな連続だったので、一瞬で過ぎていきました。
途中で首肩の限界が来てマッサージに駆け込んだのも
遠い昔のような気がするけど、つい先週のおはなし。
でも、今までになく汗水たらして筋肉痛になって、
自分が関わったワイン〜!という気持ちが強いです。
全員12時間ずつ働いていたので、
「辛いのはみんな一緒」
「これが醸造シーズン」
みたいな腹を括った雰囲気も、素敵でした😇
さて、今はというと、
わたしは朝の6時からお昼の3時まで働き、
ナイトシフトの人は3時から夜中の12時まで働く、
9時間ずつのシフトになっています。
少し落ち着き、こうして記事を書くこともでき、
なんと仕事を始めてから初の休日もいただけました😮💨
今から初のタスマニア観光に出掛けてきます🚶♀️🤍
まだもう少しだけブドウもやってくるし、
発酵を始めたばかりのかわいい子たちもいます。
引き続き、愛情を持ってシーズンをやり切ります✨
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?