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受け入れて未来を信じて。
このたびは、弊社にご応募いただきまして、誠にありがとうございました。慎重に選考を重ねました結果、誠に残念ではございますが、今回は選考を見送らせていただくことになりました。ご期待に添えず誠に恐縮ですが、なにとぞご了承くださいますようお願い申し上げます。
2015年7月初旬、一度落ちたにも関わらず、人事の人の計らいにより再度チャンスをいただいた会社の2度目の不採用通知いただいた。
「あんなに和やかに最終面接をしていたのに……」残っていた選考全てが無くなった瞬間だった。
この会社にはふと縁を感じたものがあった。
通っていた大学には企業懇親会というものがあり、そこでは学部のOB、OGが入社した会社の人事部の方たちと立食パーティー形式で様々なお話をする機会が設けられていた。「社会人から大学生になった」という経歴に興味を持ったのか、色々と話をしたのを覚えている。
就活が解禁されたとき、いち早くその企業ブースまで足を運び、手帳を出してその会社の仕事を知りたいと思ったのと同時に「この人たちと働いてみたい!」という気持ちが行動にあらわれていた。
当時は売り手市場だったことと、就活解禁が後ろ倒しになっていた年だったため、色んな企業の業界を知りたいと思い、様々な会社の説明会に参加をしていた。ただ、実際に採用担当の人とお話をしてなおかつ名刺交換もしたという事実は印象に残るものがあった。
後日、その会社の1dayインターンシップでのグループワークが終わったとき最後まで残り、人事部の方に「営業を同行して仕事のイメージを掴みたいです」と交渉してみた。
そういったケースははじめてだったそうで、その日の午後に日程調整をしてもらい、なんと!営業に同行することになる。
止水栓を取り扱うメーカーで、顧客は水道局、住宅メーカーなどであり、見えないところで自分たちの生活を支えていることが、カッコよく見えたのである。
「絶対この会社に入社するんだ!」自分の頭の中で繰り返しイメトレをしていた。
しかし、落ちたのである。絶望でしかなかった。同じゼミ生たちは「内定」を複数持っており、自分だけがなかったのである。
そんなときであった。
息抜きに見ていた某人気アニメの曲が流れていたときだ。
Aimer『Brave Shine』
そのときに流れていた歌詞が当時の自分と重なった。
失くせないものを失くした弱さ
何も信じられなくなる脆さ
立てなくなっても
運命(さだめ)は進む
声が特徴的だったのを覚えている。気がついたときには、この曲をググっていた。この曲はAimer自身がツアー中に声が出なくなったエピソードがあり、またその会場が大阪サンケイブリーゼホールでの出来事であった。
実体験からの絶望があり、そのときの思いが込められていた。
それからというもの、就職活動中ずっとこの曲ばかりを聴いていた。
絶望を体験してもいずれそれは希望になるということを信じて面接に臨んでいた。しかし、行動を続けているのだが結果が見えないことは辛いものであった。最終的に内定をもらったのは、その年10月であった。就活が楽しいものでなく苦しいものだったイメージが今でもある。
ただ、その会社も半年でやめることになるので、その先は絶望でしかなかった。
そのときも何度も聴いた。
あのときはずっと泣きながら聴いて絶望に打ちひしがれることばかりだった。面接がうまくいかない。落ちるたびに自分の不甲斐なさに気がつくばかりだった。思いが全然届かなかった。
ただ、どうしてもこの絶望を希望に変えようと必死になっていたのも事実だった。
自分で決断して大学に通い学費も払って、やりたいようにやった。だからこそ、前向きなものにしたかった。他人とは多少違うキャリアを歩んでいるけど、結果が欲しかった。
10ヶ月たったときだった。今の会社に入社することになる。正直にいうと妥協した。うまい具合にいかなかったのだ。もちろん両親には安心という希望を与えたと思うのだけど、自分の気持ちは「どうなんだろうか?」と今でも考えることがある。
「よく前向きだよね!」とプライベートで言われるけど、この経験があったこと、Aimerの「Brave Shine」が自分のことを言っているように感じたからだった。
そのたびに自分はこの曲を聴いて、少しでも自分の思う希望に変えたいと思いコンテンツを作っている節がある。
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