行きつけのレストランを見つけよう...Part Two
この「行きつけのレストランを見つけよう」というシリーズは食べ歩き仲間の森さんとの会話をベースに書いているのですが、そのPart Oneを森さん本人が読んでくれ、以下のようなコメントをいただきました。
シェフの人柄に触れる
「東京には美味しいレストランがたくさんあるけど、誰かに会いに行くような感覚になれる店は多くない」と森さんは話してくれます。
森さんが頻繁に通いながらも「あまり他の人には自信をもって薦められませんが…」と話すレストランがあります。何故そんな店に通うのか?
素朴な疑問に森さんは以下のように応えてくれました。
その一方で、残念ながら、料理をつくる側と食べる側という基本的な関係に止まり、その日の料理についてだけに話題が終始しまうようなレストランも多々あるようです。この事に関して、森さんは以下のように端的に説明してくれます。
これは世界て最も多くミシュランの星を獲得している今の東京では、料理が美味しいのは大前提。通いたくなるレストランには、料理だけでなく、他にも大きな魅力があるということだと思います。その魅力がシェフや、そこで働くスタッフの人柄というケースは多々あるはずです。
そして食事をする側にとって大切なのは、我々の人柄のようなものをレストランで働く人に感じてもらうことではないでしょうか?
今まで何度も一緒に食事をして、森さんがレストランで働く人をレスペクトし、感謝していると感じたのは一度だけではありません。
通うことで得られるメリット
この「行きつけのレストランを見つけよう」というシリーズのPart Oneで同じレストランに何度も通う理由を以下のように3つに分けて、今まで個々の理由について書いてきました。
そのレストランに通うことで学べる何かがある。
才能ある料理人を見つけ、その才能が開花するのを目の当たりにできる。
シェフの人柄に触れられる。
理由が何であれ、実際に同じレストランに通い始めると何が起こるのでしょうか?以下は森さんの説明です。
これは同じレストランに通うことで得られる最大のメリットは極めて感覚的で、無形のものだということです。
レストランにおける忖度?
果たして忖度という言葉が的確かどうかはわかりませんが、無形のメリットだけでなく、時には有形のものを得ていることに気づくこともあります。
ワインを少し多めに注いでくれたり、メインの肉が少し大きかったり、頼んでいないのに料理にトリュフがかかっていたり、といった感じのことです。満席でもテーブルを特別に用意してくれることもあるかもしれません。
学生時代にFumamotoはレストランでアルバイトをしていたのですが、そこで学んだのは「良い客は良い思いができる」ということでした。
その一方で、「もう何度も来てるんだから、もっとサービスしてくれよ」といったニュアンスの事を言ったり、言葉にしなくても態度に出す人が良い思いをすることは決してありません。
結果であり、目的ではない
レストランで良い思いができるようになるのは結果であり、必ずしも目的ではありません。
いくつものレストランを食べ歩いていると「また近いうちに来たい」と思ったり、ランチを食べながら「次はディナーを食べに来たい」と好奇心を刺激されることがあります。そんな時は、神様からの「リピートすべき」という啓示があったと思いましょう。
その啓示に従い、もう一度行ってみれば、お店の人は喜んでくれるはず。それこそが「行きつけのレストランを見つける」為の最初のステップです。