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Episode9. 働きづらさの“正体”を知りたい


ふりふりのマイ ファミリーキャリア ストーリーも、

はじめに」から数えて、10こめのエピソードになりました。

(火曜日に投稿予定でしたが、今回は日をまたいじゃいました汗)


ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

もう折り返し地点は過ぎているので、あと少し

お付き合いいただけると嬉しいです。



キャリア迷子のまま母となって

数回に渡る子連れ転職や

国家資格キャリアコンサルタント取得など

駆け抜けてきた30代。


それなりに「こっちのほうかな」と

自分の目指したい方向性が見えてきたものの、


もっと自分らしく働き、

私たちらしい家庭を運営して、

家族みんなが自分らしく生きられるようにするには、

どうしたらいいんだろう。


その問いへの答えは、まだまだ見つかる術もなく

暗中模索だった頃・・・

(いや、いまだって、模索が続く日々ですが)


最大の悩みは、「働きづらさ」だったと思います。



「自分がどうなりたいのか分からない」といった

自己理解が浅いための悩みではありません。


母であること、職業人であること、子でもあることなど、

「いろんな役割を持っている私」を自覚したとき

「世の中はなんて働きづらいんだろう」と痛感したのです。


時短かフルタイムか。

時短を選べば、お給料は新人並みに下がったり、

転職では有期雇用の契約社員しか、ポジションがなかったり。

フルタイムを選べば、残業ありきの業務量が降ってきたり

子どもの保育園のお迎えは毎日ラストになりそうだったり。


ワンオペ育児と夫の残業問題。

じゃあ時短を選択して、仕事と家事育児を両立しようと

ワンオペを引き受けて頑張れば頑張るほど、

毎日通勤に時間や体力を奪われながらもハードに働く夫に対して、

イライラしてきたり、時間を気にせず仕事ができてずるいと思ったり。


職場では、帰宅時間はずらせないから、

休憩もそこそこにパソコンに向かうと、

誰とも雑談しなくなって、疎外感を感じてしまったり。

自分が退勤した後に、会議が設定されているから

必然的に情報弱者になって、誰からも気づかれなかったり。


孤独だよね。


そうしてめちゃくちゃ急いで電車に駆け込んで

駅から走って保育園にお迎えに行っても、

2〜3分遅れただけで「電話してください」ってチクリと言われ。

「お子さんはお母さんを待ってるから」なんて盾にされたら

もう謝るしかない、というか罪悪感を植え付けられる。


子どもを連れて外食とか遊びに行けば、

まずは子どもに食べさせて、静かにさせて、

合間に冷えた食事を急いで駆け込むとか、日常茶飯事だし、


なぜ知らないおばあさんから

「子供は一人?二人目は?」とか聞かれなきゃならんのか。


いつの間にか、外では「すみません」って言うか

「そうですね〜」ってニコニコ笑顔を貼り付けておくかが板につき、


一人の時間もないまま、疲れをひきづって

月曜朝からドタバタ出勤・・・。


(ネガティブなことだけをかいつまんでいますが、脚色はしてないですw)



誰だって、すべてが思い通りにいかないことを抱えて

我慢してるんだから、あなたも我慢して頑張りなさい。

なんでも思い通りにしようなんて、わがままよ。


そんな声が聞こえてきそうですが、


我慢して、誰が得するんでしょうか。


我慢して、誰にもその不平不満をぶつけず

自分の胸におさめて笑っていられるし、そうしたいと思えることであれば、

私もいくらでも我慢すると思うけれど、(それはもはや我慢ではない)


「働きづらい」ことを我慢しても、

私にも、私の家族にも、周囲にも、誰にも

いいことなんてないな、って心から思いました。


最終的には、きっと子どもにイライラしちゃうから。



私が一時期、「働き方改革」を専門に取材する

ライター・編集者として働いたのは、この、


「働きづらさの“正体”を知りたい」という

切なる願いからだったんだろうな・・・。


あの時は、

「この働きづらさをなんとかしたい」

「どうしたら、抜けられるんだろう」

と、当事者としてめちゃくちゃ模索していました。


自分のためにも

家族のためにも、

働きづらさの”正体”を突き止めて、早く解消したかった。


それで、さまざまな取材を通して、多くのことを学びました。


取材の観点は、実にいろいろです。

(ここでは列挙だけするので、読み飛ばしてください汗)

-----

・女性の就労人口の推移

・M字カーブ、L字カーブ

・非正規雇用における女性の割合の多さ

・無期転換ルール

・同一賃金同一労働

・不本意非正規社員

・正規雇用と非正規雇用の賃金格差

・男女の賃金格差

・共働き世帯における夫婦の家事育児時間比較

・男性の育休

・パタハラ、マタハラ

・働きがいのある会社

・副業解禁、複業、兼業

・リモートワーク

・職住近接

・サテライトオフィス

・コワーキングスペース

・2拠点生活

・移住

・大人の学び直し

・有給休暇

・ワーケーション

・3歳児神話

・小1の壁

・小4の壁

・無意識のバイアス

・ガラスの天井

・戦略人事

・終身雇用制度

・日本型ジョブ型雇用

・労働生産性

・知的生産性

・アブセンティーイズム

・1on1

・個別最適化マネジメント

・心理的安全性

・モチベーション管理

・LGBT

・アライ

・不妊治療や病気との両立

・大介護時代

・イクメンのブラック企業化

・クオーター制

・北欧の働き方

・ビジネスツール

・SaaS

・社内活性化ツール

・ブロックチェーン

・シェアリングエコノミー

・ロボティクス

・地球規模での環境の変化

・人口大爆発

・日本は人口減少

・職場や親子など世代間の価値観ギャップ

・世代間の人生経験の違い

・家事代行サービス

---

など。列挙はここまで。



こうしたさまざまなテーマが複合的に関係しているからこそ、

働きづらさの“正体”は、分かりにくいのです。


たとえば、分かってきたことは、

高度経済成長期には、夫が外で働き妻が家庭を支えるのが、

社会的に効率がよいがために、社会的に良しとされていた。

さらに、高度経済成長期に青年から働き盛りを過ごした世代が育った時代といえば、

戦前の大日本帝国時代の男尊女卑を引きずっている節がある。

そんななか、高度経済成長期には「専業主婦」が大衆化して憧れもあったと思われる。

だから、親世代とか上司世代と、仕事観とか役割意識が違うのは、仕方がないよね。

とか。


いろいろな観点で、いまの世の中の社会的な背景を知って

「ああ、息苦しかったのは、世代間のギャップを強要されているから、説明しても理解されないからだ」って分かることが大事。


それが分かれば、

「じゃあ自分はどうしようかな」

っていうマインドになれるし、


我慢して暮らす日々から

一歩ずつ脱却することにつながるのです。



そして、

「自律性を持つことでしか、働きづらさは無くならない」

最終的に、そう思うと、とてもスッキリしました。


個人と組織が自律性を持てたときに

働きづらさは解消され、

働きがいを手に入れられるます。それも、


個人と組織の「両方」が自律性を持てたときのみ、にです。


個人の自律性とは、

自分のありたい姿を描き、それを実現するための努力をして、

また家庭や職場で交渉する意思と力を持つこと。


組織の自律性とは、

個人の自律性を認め、誰もが個人のパフォーマンスを最大化できることを目指して、

多様な個人を最大限エンパワーするための、文化や制度を持つことです。


組織に属して自律的に働くためには、

自分に合った自律的な組織を見つけることから、

あるいは所属する組織を変革することから、

始めなくてはなりません。


私の場合は、やりたい職種で掘り下げたい分野の専門性を磨きながらも、

自分に合った自律的な組織を見つけ出すことは、かなり不可能に近いと考えて、

フリーランスになりました。



こうした模索と選択の中で、最もよかったのは、

働きづらさの”正体”を知る作業を

いつも夫にも気づきをシェアしていたことです。


いま自分を取り巻く環境の社会的な背景を知る

という営みを、家庭で、家族単位で行うからこそ、

「わが家」が置かれた状況を、家族みんなで見つめて

「家族として、どうしていくか」を話し合うことができるのはないでしょうか。


それこそ「ファミリーキャリア」。

家族としてのキャリアを考えるということに他なりません。

ぜひともこういう対話、読者の皆さんにもおすすめしたいです。


次回、Episode.10 「子連れワーケーションのすすめ」は

9月27日(火)に公開しました


ここからは、実際に私がに取り組んだことを

いくつか、ご紹介したいと思います。


補足ですが、私が「働きづらさの”正体”を突き止めたい」と

掘り下げて学んだキーワードは、今回はたくさん挙げただけで

詳しくはお伝えできませんでしたので、

いずれ別のマガジンや音声メディアなんかで紹介していくのもいいな、と考えています。



\かぞくも、じぶんも、しあわせに/

📖マガジン「マイ ファミリーキャリア ストーリー」はこちら📖


🌷この記事を書いた人のプロフィール🌷

1978年5月生まれの牡牛座B型。
2022年現在、夫と息子と東京都内で3人暮らし。趣味は茶道。


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