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ゲーミフィケーション初心者が「システム」×「コンセプト」でゲームデザインを学んだ話

最近、興味がマシマシになっている「ゲームデザイン」について独学なりに考えさせられた出来事についてまとめていきたいと思う。

事の発端はいきつけのカフェ。カフェのマスターと話をしているうちに、「ゲーミフィケーション」の話になった。

ゲーミフィケーションを一言でいうと、”ゲームに使われている構造を、ゲームとは別の分野で応用すること”らしい。

実際の事例としては「ビッくらポン」や「NIKE:NIKE+」などがあり、「探してみれば、日常生活の中に潜んでいる”ゲーム”って沢山あるんじゃない?」というところから話が進んでいった。

マスターも私もゲームに対して特別深い見識がある訳ではなく、この時はルドロジー(ゲーム学)という学問領域があることさえ知らなかった。しかし、話を進めていくうちに”ゲーム”という概念が持つ魅力(魔力?)にドンドンと足を引きずられていくような感覚がしたことを覚えている。

最終的には「人生とか社会をゲーミフィケーションできたらおもしろそうだ」という話になり、一週間後に考えてきたゲームを共有し合おうという話になった。ただ、この時はまだ”ゲーミフィケーション”というものがどれだけ大変なことかも知らずに…。

家に帰り、さっそく”ゲーミフィケーション”を試みようとした。最初に課した題目は「人生」(我ながら無茶な題目であったと思う)。これは実際に「人生ゲーム」というものがあるが、「早くゴールした方が有利」であったり「ルーレットで移動できるマスが決まる」など、考えれば考えるほど実際の人生とは乖離している部分を”ゲーミフィケーション”によって是正できたらおもしろくなるんじゃないかと思った。

確かに、やればやるほど実際の人生に近づいていった。初期ステータスを乱数で決めたり、事故や病気などのアクシデント要素を増やしたりした。しかし、要素が増えていくにつれて吐きたくなるほどシミュレーションの難度が高まっていった。このゲームを初見プレイヤーに説明しようとしたら何十分かかるのだろう…と思ったところで”ゲーミフィケーション”を停止した。

シミュレーテッド・リアリティとしてのゲームなら、まだよかったのかもしれない。しかし、他者とプレイできるゲームとしてデザインするには先述の”ゲーミフィケーション”には限界があった。「人生をゲーミフィケーションする」というコンセプトがいくらおもしろかったとしても、システムとしてゲームが破綻していればゲームデザインは完成しないのだということを学んだ。

そこで今度は、できる限りシンプルなゲームデザインを試そうと思った。トランプを使って、まず「システムにバグがなくプレイ可能」なゲームを目指した。ゲームはすぐに完成した。しかしそれは極論を言えば、「じゃんけん」や「ハイ&ロー」に近い単純すぎるものだった。

システムとしてバグがなくても、そこにコンセプトの魅力がなければゲームを何度もプレイしたいとは思えない。物語や戦略性やコミュニケーション要素etc…コンセプトが弱いゲームに人間が「おもしろさ」を感じることは難しいことを学んだ。

この事象から私が学んだことをまとめるとこういうことになる。
システムの「完成度」と、コンセプトの「おもしろさ」のかけあわせによってゲームデザインが定まる
このシステムとコンセプトの関係性を調整することが、おもしろいゲームデザインに直結するのではないだろうか。これが今回のコラムで言いたかったことである。

(※以下、日記のようなもの)

ゲーム自体は好きでも、今まで本格的に考察することがなかったゲームデザイン論。「今までにハマったゲームは何故おもしろいと感じたのだろう?」そんなことを考えてみるのは予想以上におもしろいことだということに気が付いた。「ゲーム」そのものにハマるのではなく、「ゲームデザイン」にハマりはじめたことで、ゲームをメタ的に考えられるようになった。

小学生時代から続けているポケモンも、「ポケモンバトルたのし~」とか「ピカチュウかわい~」で終わっていたはずが「なんでポケモンバトルってたのしいんだろ?」「なんでピカチュウってかわいいんだろ?」というげゲームデザイン面について今作から考えるようになった。

これからも引き続き、かけだしなりにゲームデザインについて考察を深めていきたい。そしていつか、自分でデザインしたゲームで友人と遊べたりしたら最高だなぁなんてことを思ったりする。まずはnoteの #ゲーム タグからおもしろいゲームデザイン論を読み漁っていきたい。

(投げ銭おまけコーナー)

コンセプトは思いついたけど実装できてないオリジナルのトランプゲームアイデア達をここに供養します。

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