ギヨーム・ブラック監督 映画の途中に断絶がある 映画『やさしい人』ネタバレあり
やさしい人(2013年製作の映画)
Tonnerre 上映日:2014年10月25日製作国:フランス上映時間:102分
監督 ギヨーム・ブラック
脚本 ギヨーム・ブラック エレーヌ・リュオ
出演者 ヴァンサン・マケーニュ ソレーヌ・リゴ ベルナール・メネズ
原題は地名。
邦題『やさしい人』は、「彼ホントはやさしい人なの……」のときの〝やさしい人〟かな。
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これで今見れるギヨーム(『宝島』以外)はコンプリート。
いやぁやられた、今作。。
おれが知ってるギヨームじゃなかった。。
途中ドン引きしました。。
終盤の展開まで眠くて眠くて眠くて眠くて眠くて。。
油断してたらあれよあれよとトンデモ展開。。
観客についてきてもらおうなんて思ってない展開。。
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『本気のしるし』に近いと思いました。
『本気のしるし』は〝青年漫画誌のラブコメのヒロイン〟が現実世界にいたら?というホラーコメディなわけですが、
『やさしい人』もドラマチックロマンスを現実でやったら?
という話かな。
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監督曰く
「途中からフィルム・ノワール、ジャンル映画に変わってしまう、何か映画の途中に断絶がある、そういった映画にしようと思っていました。」
とのこと。
前作『女っ気なし』のヒットを受けて、逆に『女っ気なし』とは違うタイプにしようとも思ったそう。
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ネタバレは以下に
僕はそもそもマクシムがメロディのことをそんなに好きだったとは思えなかった。
都落ちしたロックスターである自分を褒めてくれる若い娘(メロディ)と出会って
メロディが自己肯定感を上げるのに役立ってくれると期待したんじゃないか。
年齢も上だしこっちがメロディを利用しようと思ってたのに、すぐにメロディは離れてしまったし、1番言われたくない「ロリコン」
と言われてしまった。
マクシムは湧き上がる負のエネルギーを健全に発散できるような、人間関係も趣味も仕事もない。
クズ扱いしてる父に相談したら自分も同じクズだと明かすことになるから言えない。
一向に消えない負のエネルギーと持ち前のネチネチとした粘着質な性格によって、マクシムの犯行はとても計画的に進められる。
まずはクロロホルムの効果を確かめる。
犬で試してみたら成功。
(↑ドン引きシーン。観客を置いていく覚悟。)
イヴァンに銃を突きつけ、メロディを捕獲しクロロホルムで眠らせて、雪山のロッジに軟禁。
もう不幸せしか来ない状況。
イヴァンの通報のおかげ?で優秀なフランス警察がメロディを保護、マクシムは逮捕。
到底ラブコメの主役が入るとは思えない部屋に二重鍵で閉じ込められる。
※前半で昔の監獄?でメロディとマクシムがキスするシーンありましたね
メロディはマクシムは銃を持っていなかったと嘘の供述でマクシムをかばう。
イヴァンは「なんでやねん」と思いつつもマクシムへの告訴?を取り下げる。
マクシムは釈放。
マクシムと父、家に帰る。
犬も無事生きてる。
事件前よりも仲の良さそうな父と息子。
ギターで歌う。
クズ2人。
父は一貫して〝良い人〟。
マクシムに対してずっと優しい。
マクシムも発狂する前は良い人。
2人とも優しいけど弱く傷つきやすい。
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