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写経を書く。

写経を書く。

本日 軽度の知的障害の方の 書道教室でした。もう かれこれ 3年間 月1回のペースで写経を続けてきました。本日も 約1時間 ゆるーい感じでのお稽古。

本人からの希望で 書道を習ってくれるコトになったのですが、初回の様子から形を上手く捕まえられないのと、筆を持つと緊張から腕に力が入り過ぎていたので、写経を提案しました。

書道は、筆に墨をつけるとライブ的に書かないといけない 絵画のように重ね塗りは出来ない。文字の書き順 線のバランス 空白など 結構 瞬時に気を配っていくコトを求められます。

習ってくれている彼女は、感覚が鋭い分 頭の中で先先考えてしまい 考えすぎた結果 ガチガチに力んでしまって なかなか こちらの言葉を聞く余裕がなかったのですが、今では 力まず筆を進めて書けるようになってきました。

書いた文字のアドバイスは、朱墨で添削をせず 言葉化して 出来るだけ 彼女のいいところを先に伝えながら 一文字一文字の細かいアドバイスはせずに 全体的な線質の話をしています。

当初は、綺麗な文字を書きたいとの事でしたが、今は そこに意識はないように思います。なぜ 意識がいかなくてなったのでしょうか?

①  体の軸を整える
② まず 良いところを見つけて 彼女に自分のいいところを 感じてもらう
③ 文字の上手さではなく 力まない 頑張りを体感してもらう
④ ひとつのことにこだわらない

 上記の部分を重点的に 写経を書くコトを通して 体感してもらってます。

このコトで、他人との人間関係での価値観の違いをなかなか受け入れられずに生き辛いころがありましたが、彼女曰く あまり気にならなくなって 少しずつ 気持ちが 楽になってきたとのこと。

私が長年 知的障害の施設での書道アドバイザー そして 発達障害の家族であること そして 発達障害の家族を持つ家族会を経験してきて 感じることは、

みんな人間だもの  と言うコトに尽きる。

どういうコトかと言うと みんなそれぞれ人間は 少なからず 近い距離の関係の人に自分の存在を認めてもらって 自分のコトをしっかり見てほしいと

絶対 意識の中に もしくは 無意識の中にあると思います。

その観点から、しっかり 書いているそばで 同じ空気感を感じるコト 目と心で感じ合うコト これが 一番大事なコトだと感じています。

すべて 愛 だと 感じています。

それを 文字を書く書道をツールにしながら、お伝えし 感じていただく お稽古を心がけています。

書道は、頭で考えてするものではないと思っています。すべて 体感と体幹の学びだと思っています。

文字を書くことだけではなく、書道をするコト この行為に 意味がある
最も 奥深いもの、精神の部分での本質的なコトに繋がっている

文字を書く行為すら、少なくなりつつありますが、習字は字を習うコトだと とにかく 上手く書くコトだけしか意識がない方が 大半だと思います。

私は、書道は 書く行為を通して

 わび さび

を感じるモノでもあると思っています。

日本的な美意識を大切に…

本日は耳が少し敏感な彼女なので プライベートお稽古でした。

#日記 #福地家 #書道 #わび  さび #知的障害 #発達障害 #家族

#無意識  









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