見出し画像

未経験から10ヶ月で会社のブランディング責任者になれた理由

はじめまして、株式会社BLAMでデザイナーをしている福田拓郎と申します。
デザイナー未経験で中途入社し、まもなく1年が経とうとしているので、ここまで僕が何をしてきたのかを自己紹介を含めて振り返っていきたいと思います。

未経験からデザイナーを志す方、ブランディングについて知りたい方へ少しでも参考になればと思いながら書かせていただきます。

自己紹介

そもそもどうやって未経験からデザイナーになれたのか、なぜBLAMに入社しようと思ったのか、まず簡単な自己紹介をしようと思います。

生まれは神奈川県横浜市の現在29歳です。

横浜の公立高校を卒業後、2年の浪人生活を経て東京藝術大学デザイン科に入学し、大学院まで修了しました。
大学では空間デザインの研究室に所属し、曲げ合板の技術を活用した家具のようなものを作っていました。

ポートフォリオより

未経験とは言いつつ実はデザインの勉強はしてきていました、が、実務の経験は文字通り「0」でした。

大学を卒業した後は中国の留学生などを対象とした美大進学を目的とする専門学校で、非常勤講師として生徒にデッサンや色彩構成など美術・デザインを中心に教える仕事をしていました。

なぜ大学卒業後すぐに就職しなかったのかというと、理由としてバンドで音楽活動をしていたから、というのが大きいです。
音楽で食っていくぞ!というほど本気で臨んでいたかと問われるとなんとも言えませんが、、「仕事のために音楽をやめるくらいなら死んでしまった方がいい」と思うくらいには好きなことでした。
なのでなんとか両立する道を模索していました。

就職を決意した理由

そんな僕がなぜここで就職を決意したのか、それは音楽を両立させるためとはいえ、この仕事は本当にやりたいことなのか?自分に向いていないのでは?と思うようになったからです。

美術を教えること自体は面白く、生徒とコミュニケーションをとることも楽しかったのですが、未来しかない若者たちの背中を押し続けていると、自分だけがそこに留まって取り残され、前進せず、人生が停止している感覚にとらわれるようになりました。

教育という分野が素晴らしいものであることに変わりはないのですが、自分自身の手で何か価値のあるものが生み出せているか?と考えたとき、その答えは「NO」でした。

そして28歳にして遂に人生初めての就職活動を始めることになるのです。

BLAMを選んだ理由

Wantedlyや就活サイトなどでwebデザイナーとして未経験から雇ってもらえる会社を条件に探しているときに出会ったのが、今働いているBLAMでした。
1年前のBLAMはリブランディング前なので今と文言が違うのですが、ビジョンの「幸せな人生を送る人をハタラクを通じて創出し続ける(現:ハタラクを叶える)」にとても共感します。
正直どんなことをやっている会社なのかは後から知っていったのですが、本当に、幸せな人生を送る人をハタラクを通じて創出し続ける企業だったら、どんなことをやっていようと素晴らしい会社に間違いない!と思いエントリーしました。

ありがたいことに提出したポートフォリオを評価してもらい、面接に進むと、今の上長であるひらやまと話し、なんて気さくでいい方なんだ!こんな人が自分らしく働けているなら自分もうまくやれるはず!
とBLAMに抱いていたイメージは確信へと変わっていきました。

実際入ってみてもギャップはなく、今のビジョンである「ハタラクを叶える」を達成するために様々な事業を展開している、ということが業務を通して段々と理解できました。

そして肝心要であるバンド活動はというと、今も問題なく両立できており、ここですでに自分のハタラクを叶えるは半分達成されたようなものでした。
社会人をしているバンド仲間でも、会社内でバンド活動をしていることを公にしている人は少ないようですが、ミスマッチを避けるため僕は面接の時点ですでに「バンドは続けたい!」と宣言していました。
こうやって問題なく続けられているのも労働環境が良く、理解がなければできないことなので、いい会社に入れてよかったー!と本当に思っています。


BLAMに入って最初にやったこと

そんなこんなでなんとか採用してもらうことができた僕が入社してからどんなことをしてきたのかを、時系列順に紹介していきます。


ロゴ制作

初の社会人経験で、入社して右も左もわからない状態でまずはじめにいきなり任された仕事がBLAMのロゴ制作でした。
背景をお伝えすると当時2021年5月にリブランディングプロジェクトが発足していて、ブランドコンセプトと新しいVMVが決定していました。
次のステップとしてそれらをビジュアルとして視覚化すべく、ロゴ制作が始まろうとしていたところに転がり込んできたのが僕、という状況でした。

そのVMVが決定されるまでの過程はこちらから!

このブランドコンセプトとVMVが決定される過程で出てきたキーワードをもとに、スケッチをはじめます。
入社初日は人類の叡智であるPCなどというものは脇に置き、長い歴史を持つ原始的な道具、紙と鉛筆を握りしめひたすら案を絞り出していきます
そのスケッチをもとにIllustratorで清書をし、BLAMのイメージを視覚化していきました。

手書きでスケッチを大量に描き
その中から良さそうなものを清書し
決定したものがこちら

今まで自分の作品やバンドのロゴを作ったことはあったのですが、まさかいきなり自分の会社のロゴを作ることになるなんて、入る前は想像もしていませんでした。
自分の会社のロゴを作るなんて普通だったら、会社の立ち上げから関わるか、そこそこのキャリアを積んでからじゃないとできないことですから、1年目からやらせてもらえるとはなんて貴重な経験!なんて懐の広い会社なんだ、、と思いました。


企業サイトデザイン

ロゴ制作もひと段落し、次に待ち構えていたのは企業サイトのリニューアルでした。
会社のリブランディングをするにあたってロゴを変えただけでは社内外へ与えるイメージのインパクトは弱く、統一感もないままになってしまうので、次に重要なものとしてBLAMの企業サイトをブランドコンセプトに沿ってデザインし直す必要がありました。

ですが、未経験で入った僕には当然webデザインの知識や経験などあるはずもなく、見よう見まねで試行錯誤しながら作りつつ、フィードバックを受けたり自分で調べたり勉強しながら作ることでなんとか形にすることができました。

上長のひらやま曰く、リソースの関係もあったが、未経験だからこそ生まれる既成概念から飛び出た発想やアイデアも大事にしたいとのことで抜擢いただいたようです。

それにしてもロゴの次は企業サイトと、どんどん大きい重要な仕事を任せてもらえるあたりはベンチャーならではだと思います。


採用サイト デザイン・実装

企業サイトを無事リリースすると次は採用サイトのリニューアルが待っていました。
採用サイトは運用・保守の観点から、リニューアルの際は、管理がしやすいということで最近流行っているNotionを利用しようとなったのですが、Notionのデザインそのままでは面白くないので、NotionページをCSSで自由にデザインをカスタマイズできるサービス「Wraptas」を利用することになりました。

そうです、webデザインもついこないだ始めたばかりなのに加えて実装まで1人ですることになったのです。
企業サイトの場合は実装はエンジニアがやってくれたのですが、今回はデザインからNotionの作成、WraptasでCSSのカスタマイズまで自分1人で行いました。(ドメイン設定やGAの設定などは流石にエンジニアの方にやっていただきました、、)

しかしこの体験を通してブランディングにおける採用の重要性はもちろんのこと、デザイナーが起こしたデザインをどうやってコードに置き換えて実装するのかを身をもって理解することができました。

この採用サイトはNotionで作ったことで記事にも取り上げていただき、Twitterでも少し話題になった上に、採用サイトからの応募もリニューアル前に比べて増え、デザインやブランディングの価値や効果を肌で感じることができました。


そのほか

ロゴ制作やサイト制作以外にもブランディング施策として様々なものも作ってきました!!

名刺を作ったり
zoom背景を作ったり
メンバー全員分の似顔絵アイコンを作ったり
Slackのスタンプも作ったり

社内でとったリブランディングのアンケートでは93.8%ものメンバーがBLAMに対する愛着が増したと回答しています。
施策を打ち続けることで段々とBLAMのブランドが固まってきました。


カルチャーブック制作

ここからがやっと本題です。
この1年の集大成として制作したのがカルチャーブックです。
カルチャーブックとは簡単に言うとその会社のカルチャー(価値観や習慣)を明文化してまとめたものです。

カルチャーブックを制作するに至った経緯はこちらの記事に詳しく載っています


1. リサーチ

このカルチャーブックを制作するにあたってまず行ったのが、リサーチです。
そもそもカルチャーブックとはなんなのかを知らなかった僕はカルチャーブックについて調べてどんな目的で何をどうやって作ればいいのかを勉強します。
しかし、カルチャーブックという概念自体新しいものなので、作り方が載っている本など誰も書いていないし、あるのは他社の事例とその記事だけでした。
そういったものを参考にしつつも、逆に型がなければ自由にも作れると発想を転換してからは気が楽になっていきました。


2.構成の検討

リサーチを行ったら次はBLAMのカルチャーブックだったらどんなコンテンツを入れるかを考えます。
他社のものを参考にしつつ、BLAMのカルチャーを考えたときに必要なコンテンツを精査していき、大まかな構成案を考えます。
構成を考えたら次は台割を考えていきます。ここで更に具体的なボリューム感を把握して何が必要か洗い出していきます。


3.インタビューと内容の作成

カルチャーブックを作るのに必要なものが洗い出せたら、それを聞くために取締役員陣にインタビューをしていきます。
当然ファシリテーターなんてしたことがなかった僕は、取締役たちを目の前にガチガチに緊張してしまいました、、

そしてインタビューをもとに文章を作成していきます。
ここでは僕がデザイン作業に専念するために上長のひらやまにライティングを依頼していきます。

4.デザイン

内容が固まってきたらデザインの方向性を決めていきます。
デザインの方向性を決めるにあたり、カルチャーブック一本を通してイラストでストーリーを設定することにしました。
そのストーリーとはNetflixのカルチャーブックにも引用されているサン・テグジュペリの言葉をもとに、

「船を造りたいのなら、男たちに木材を集めさせたり、仕事を割り振り、命令したりする必要はない。 代わりに、彼らに広大で無限な海への憧れを説けばいい。」

サン・テグジュペリ

人が海の向こうにある宝物(ビジョン)を手に入れるために船を作って旅立つ
という物語を考えました。
この物語の登場人物をデザインし、それらを中心に展開させていきました。

それぞれに名前があり頭文字を繋げるとBLAMになる

この4人をもとにイラストを描いていくことになるのですが、カルチャーブック自体この時点で結構なボリュームがあったので、50枚近く書き下ろすことになりかなり大変でしたが、なんとか完成させることができました!!

それがこちらです!!!!!

BLAMの年表からVMV、事業、行動規範、メンバーインタビューと盛りだくさんの内容となっていますので是非ご覧になってください!!!

この制作を通して会社という組織のメンバー全員が一つの目標に向かって進むためにはカルチャー浸透がいかに大事か、ということがよくわかりました。

アンケートでは判断基準や規範があることで行動が起こしやすくなったという声もあり、カルチャーブックがあることでカルチャーの浸透を促進できることがわかりました。


最後に

振り返るといろんなことをやってきました。
1年目で1年の間にこんなにいろんな業務を経験できたのは本当に貴重なことだし、普通だったらあり得ないことだと思います。

ただ、最初はビジネス経験などなかったので、KPI、、、、?とは、、?
みたいな感じで、用語も何もかも知らず、新卒1年目、あるいはそれ以下だと思ってがむしゃらに業務に取り組んできました。
当たり前のように会社に就職した人たちはこんな感じで働いていたのか、、!
と改めて尊敬したことを覚えています。


未経験だったからにもかかわらず、なぜこんなにも重要な案件を多く任せてもらえたのか

これは上長のひらやまが「福ちゃんの仮説を聞いてみたい」とのリクエストがあり書いているのですが、正直なところ僕が聞きたいくらいです、、

リソースが足りないところに適正な人材を当て込んだ、と言ってしまえばそうなのかもしれないですが、それだと仮説になっていないしそもそも適正な人材というにはスキルが不足しすぎています。

真面目に自己分析するならば、

  1. 最初はポートフォリオで過去の作品を見て、グラフィックや家具など幅広いデザインのスキルがあれば他のデザインにも応用できるだろうと判断し、様々なデザインを任せてみた。

  2.  結果、毎回求める期待を超えるような成果が返ってくるので更に違う案件も任せてみる。

のサイクルができているのではないか、と考えています。

基本自己評価が低めなので書いていて少し恥ずかしいですが、自信を持つことも大事なのでこれでお願いします。


これからについて

長々と色々と書いてきましたがこうやって一通り経験してきてなんとなく仕事にも慣れてきたこれからが勝負だと思っています。

一通り経験してきたといっても全部が半人前の中途半端。プロフェッショナルと自信を持って言うにはまだまだ経験が浅いままです。

BLAMのブランディングの責任者としてデザインを通してBLAMのブランド価値を更に高めていけるよう施策を考えて実行し、
これから更に経験を積んで幅も奥行きも広いデザイナーになれるよう精進していきますので何卒よろしくお願いいたします!!


こんな感じで僕みたいな人間でも活躍できる場を与えてくれるBLAMは本当にいい会社ですので興味があれば一緒に働きましょう!

この記事が参加している募集

入社エントリ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?