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拝啓、相馬ちゃん(まころも)

「吹けよ春風」、完走おめでとうございます。
実際にはまだ終わっていないとは思いますが、きっと素敵なラストを飾ると思いまして…先に言わせていただきました。

はじめまして。私は、相馬ちゃんの同級生です。

みなさんの素晴らしい記事を読みながら自粛期間まったりと過ごしていました。

「吹けよ春風」を通じて世の中には色々な人が居て、その人たちは色々な経験をして、色々な考え方感じ方を持ってるんだなぁ~と、改めて色々と思いました。

そして、その方たちの文章を読むことで自分も体験した気になったり、ああそうだよねと共感したり、、、

とにかく充実した時間をありがとうございます。


相馬ちゃんが「最終稿だよ!どなたでもカモン!」的なことを言っていたので、思い出話でも書いて送り付けようと思います。しかも、前日に。今ね、21時ちょっと前。大迷惑だよね。ごめん。でも、書き始めちゃったから送るね。

きちんと書けるかな?どうぞお手柔らかに。


相馬ちゃん、ああ見えて恥ずかしがり屋だし目立つの嫌いだから(でも目立っちゃう)自分の思い出話なんてしなくていいよ…と、謙遜するだろうな。

でも、貴方が立ち上げた企画なんだから最後くらい目立って良いんじゃないかな?どう?


と、一応は皆様の目に触れる前提で書いておりますが、
相馬ちゃんの独断と偏見で破棄抹殺してくれても結構!!
そうなったら末代まで呪うけどな!!!

それでは、いってみよ~♪


相馬ちゃんと私の出会いは、高校二年生でした。

後輩たちの入学式も終わり、ゴールデンウィークも明けた、まさに今頃の時期だったと思います。私たちが出会った場所は音楽室でした。

放課後、私はいつものように合唱部の活動の為に音楽室へ向かっていました。

古くて重い防音扉を開けると相馬ちゃんは居たのです。


第一印象は、「…!? 知らない男! 誰! 黒い!」と、思いました。(失礼ですね。でも、本当にそう思ったの。)

同じ学年ではありましたが、私たちの高校はマンモス校だったので名前も顔も知らない分からない同級生はたくさん居ました。

その頃の合唱部は、夏のコンクールに向けて部員の確保、特に男子部員の確保を目標に勧誘活動を頑張っていました。

もちろん、女子部員だけでもコンクールには出られるのですが、元から数名の男子部員が居たのでその子たちの為にもどうにかして混声合唱でコンクールに出場したかったのです。
これ、結構、合唱部あるあるなんじゃないかな?


ですが、イケイケ男子高校生にとって合唱部に入部というのは中々ハードルが高かったようで…
思うように勧誘は進んでいませんでした。

私は部長だったので、この状況にそれなりに責任を感じていました。

勧誘活動は難航。
コンクール申し込みの期限も迫り、いよいよマズイ。

どうしようもなくなった私たちは妥協に妥協を重ね、

兼部OK!
週1回の部活参加でOK!
名前だけ貸して!
歌わないで端っこに立っているだけでいいから!
コンクール当日のみ参加可!
口パク大歓迎!
ここ(入部届)に名前だけ書いて!

と、勧誘が詐欺まがいになっていた時だったので、
いきなり現れた「黒い男」に頭が追い付かなかったのです。


私の記憶が正しければ、相馬ちゃんの他にも数名の男の子が居たと思います。(ここらへん本当に記憶が曖昧)

相馬ちゃんを含めたその子たちは剣道部の部員でした。

なぜ剣道部員が音楽室に居たのか全く覚えていないのですが、何だかんだで結果的に兼部してくれる事になったのです。多分、詐欺にあったんだと思います。


とにかく、どうにか混声合唱の形になって部員みんなで喜んでいたのですが、部内に相馬ちゃんと同じクラスのギャル子ちゃんが居て「相馬さんはヤバい奴」と言っていたので、(むむ、部長として注視しとかねば…)と目を光らせていました。
先生達を呼び捨てにするようなギャルが丁寧にさん付けしているのだから相当ヤバい奴なんだろうなと思いました。

・・・疲れてきました。(笑)
普段こんなに文章書かないので。


だんだんと部員同士も仲良くなってきて合唱も良いものになり、夏のコンクールを迎えました。
結果は、都の予選で銀賞という良いのか悪いのかいまいちピンとこない成績でした。

兼部の剣道部員(めっちゃ語呂イイ!)さんたちもコンクール手伝ってくれてありがとう!お疲れ様!これからは演奏会聴きに来てね!そっちの試合は行けたら行くね!
…と、なるはずだったのですが、みなさん合唱の魅力にまんまとハマったようでコンクール後も居続けてくれました。

私たちも仲が深まってきた頃だったので兼部続行はとても嬉しかったです。


なぜ合唱部を続けてくれたのか?これは勝手に思っていることですが、合唱(歌)は詞があってメロディーがあって、それを自分の体からダイレクトに発する魅力があります。
相馬ちゃんたち兼部メンはそこにハマってくれたんじゃないかな~と思っています。

体験したことある方は分かると思いますが、ガチで合唱した時の高揚感はハンパないです。自分の声が仲間の声と共鳴する瞬間を味わったら簡単にはやめれません。

兼部の剣道部員たちも“メェーン!”とか、“ドォーウ!”に心踊らされていたと思うのですが、合唱には心持っていかれてたんじゃないかな。


当時から相馬ちゃんは本や音楽が大好きでした。

相馬ちゃんが当番日の日直日誌は他クラスの私にも回ってくるほどの人気があり、皆で笑いながら読んでいました。

とにかく字が汚いんですけど、とにかく面白いんです。

担任の先生たちの間でも回し読みをしていたらしく、先生から聞いた時はその愛されっぷりに少し嫉妬しました。

今だから分かることですが、同級生も大人(先生)も面白いってスゴいことですよね。
誰も傷付かない平和でアホな内容だったことは確か。
このスゴさに嫉妬していたのかな。


相馬ちゃんとの思い出の中でも一番印象に残っていることは、相馬ちゃんが作詞作曲した作品を聴かせてもらったことです。

曲のタイトルは、「雪待ちにんにく卵黄」でした。

今、腹抱えて笑いながら打っています。
意味分かんないでしょ、「雪待ちにんにく卵黄」って。
優勝ですよ。

雪待ちにんにく卵黄っていう言葉のリズム最高な。
美味しいのかな、雪待ちにんにく卵黄。食べてみたいな。

ギター、ベース、ドラムのシンプルな構成だったかな確か。

歌詞、覚えている限り書きます。間違っていたらすまん。

・・・

雪待ちにんにく卵黄 /相馬 光 詞曲

雪待ちにんにく卵黄
雪待ちにんにく卵黄
雪待ちにんにく卵黄

繰り返される諸行無常
繰り返すのは異常

エレベーターに挟まれた(シンドラー!)
エレベーターに挟まれた(シンドラー!)
エレベーターに挟まれた(シンドラー!)

wow! ソーラン ソーラン ソーラン ソーラン

コナンからのお願い
テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見てくれよな

ミチコやっぱすっきゃねん!めっちゃすっきゃねん!

雪待ちにんにく卵黄
雪待ちにんにく卵黄
雪待ちにんにく卵黄

・・・

ん~イカれてる。

もっともっとボリュームあったんだが思い出せない。
もっかい聴きたいからデータ残ってたら欲しいよ。


高校三年生になりまして…
進路をそれぞれ話している時に相馬ちゃんが脚本の勉強をして、将来はそれを仕事にしたいと思っていることを知りました。

今、その夢を叶えようとしていること(もう半分、いや、半分以上叶っているよね!)も嬉しく思っています。
当時の同級生みんな貴方を応援しているよ。


合唱部での最後の演奏会の時に(何だかんだで最後まで続けてくれたんですよ!もう兼部じゃないだろ!)森山直太朗さんの「虹」という曲を演奏しました。

その曲中に出てくるソロパート※を相馬ちゃんと二人で歌いました。
※二人なので、本当はソロじゃなくソリと言う。そして、ちゃっかり部長とソリを歌う兼部員の相馬氏。


ー 僕らの出会いを 誰かが別れと呼んでも

私たちが声を合わせて歌ったのはこの一節でした。

その後には、

ー 徒(いたずら)に時は流れていった 君と僕に光を残して

という詞で締め括られます。


相馬ちゃんとは10年くらい会っていませんが、
SNSを通じて元気でやっているのが分かるので良しです。

このままもうあと10年くらいソーシャルディスタンスとり続けて、いつか良きタイミングでワイワイ三密できたらいいね!

お互い、健康に気を付けようね。


書いた人:まころも

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