双極性障害と就業について

双極性障害と就業について、これは現在進行形で私が直面している悩みであり、最もnoteで書きたかったテーマのひとつです。

勤務形態

大学卒業時に新卒採用で契約社員として入社し、その後の転職でも契約社員、パートといった非正規雇用での勤務を続けています。

そもそも、正社員で働くということ自体が私には不可能です。望んでもいません。

・体力が無い

・体調に波がある

・勤怠状況が不安定なため責任のある仕事に就けない

・実績を残しても欠勤があるという理由で社会的評価は得られない



「自分にしかできないできないこと」というフレーズを耳にすることがありますが、こと仕事についていうと、私の場合自分にしかできない仕事を引き受けることはできません。人にカバーし、穴埋めしてもらえるポジションにしか就けません。

最近、印象的だったのは「どんなに優秀な人でも休みが多いと会社は雇えない」と言われたことです。


勤務条件

先にも挙げた通り、体力が無いのでそもそもフルタイム勤務に耐えられません。

新卒入社時やその後の転職でフルタイム勤務を試みましたが上手くいかず、結局は休職や退職を余儀なくされています。

結果として時間短縮勤務で週4日勤務というのが、今のところ自分ができる最大限の働き方です。

世間的に、一見したところ健康に見える大卒の未婚女性がフルタイム勤務ではないということを不思議がられ尋ねられもしますが、そこは言葉を濁し適当にはぐらかしています。


オープンかクローズか

病気や病状を入社採用時に申告するかどうか、これは精神疾患を抱える人の悩みどころの一つだと思います。

個人的には一般採用の場合、面接時に病状をオープンで入社するのは難しいと思っています。体調不安がある人間を積極的に採用しようと思ってもらえるケースはごく稀なことでしょう。

私の場合は、入社時にはクローズで勤め、不調により業務に支障を来すようになって初めて職場に相談するパターンがほとんどです。


今現在の職場は、扶養内勤務の主婦の方が多く、障害者雇用も積極的に採用している企業で、入社時に持病の記入提出を求められました。正直に双極性障害であることを申告し、面接時に現在の病状、勤務に何かしら配慮は必要か2、3病状について質問をされました。幸い無事採用され、現在勤続3年目です。


誰に相談するか

就業についての悩みが生じた場合誰に相談するか悩むところですが、まずは直属の上司に何かしらの説明義務は生じてくるでしょう。

企業によっては、総務部や人事部、産業医、保健師など相談窓口を設けている場合もあると思います。

個人的には職場(現場)以外に自身のことを相談しても、話が複雑化し最悪不利益を被る場合もあることを覚悟しておいた方がいいと思っています。

オープン入社した今の職場でさえも、現場と会社の判断には温度差、時差があり、そもそも病状が誰にどこまで知られているのか曖昧で私自身も把握できていません。普段は上司も同僚も無理をしないで休んで良いと言ってはくれますが、その一方で突然出勤率について指摘を受ける、そんなことがままあります。

学生の人気就職先ランキングに名を連ねるような企業に、契約社員という雇用形態で勤めたこともありましたが、上司同僚のメンタルヘルスに関する認識が乏しく、冷たい視線を浴び続け、それに耐えられず産業医面談したところ、不当に出勤停止を命じられ、最終的に自主退職に追い詰められたという苦い経験があります。(そんな職場とは早々に離れられてかえって良かったと今では思います。)

そのため、病状症状を打ち明ける相手は慎重にならざるを得ません。

主治医に相談はもちろんしますが、医師としてはやはり体調を優先したアドバイスになってしまいます。

職場に話しても、業務上の配慮に関する話題に終始し、包括的に双極性障害という障害を持って就業することについて、ひいては私の生き方について相談できる場というのがありません。


無理をしないでと人は言うけれど

不調を訴えると、それを気遣い「無理をしないで」と言われます。ありがたい配慮の言葉です。最近ではうつ病に関する認識が広く一般的に知られるようになり、うつ症状の人に「頑張って」と言うのは避けた方が良いとされています。

ですが、無理をしないと、頑張らないと、私は生きていけません。

頑張らないと人並みのことをこなすことはできません。

無理をしないでいい頑張らないでいい、と言われても途方に暮れてしまいます。

もちろん思いやりで発せられる言葉であることは理解しています。

ですが、それは残酷な言葉です。

私の人生を生きるのは私です。頑張らなかったら生きていけないのに、無責任なことを言わないで欲しい。

体調が一番大切、そんなこと人に言われなくとも、自分が一番よくわかっています。


昨年、主治医に双極性障害を社会人になってから発症するのと、学生時代に発症するのとではスタートラインが違うと言われ、なるほどそうだろうと思いました。そもそも社会に出る前から躁うつの波があり、私には社会人としての就業の成功体験がありません。

だからこそ、病状と上手く付き合いながら安定的に働き続ける、というのがどうすれば実現するのか発症から10年経った今でもわかりません。


精神疾患は、少なくとも私の場合は見た目には「普通」にしか見えず、調子が良い時は「普通」に働けるため、急に不調になることを周囲に理解してもらえません。うつ症状の人が、調子が良い時は動けるというのと、躁うつ患者の調子の波というのは別物です。

躁で調子が良くて絶好調に働けるということも、ほんのたまにはありますが、必ず揺り戻しがあり、その直後に疲れて落ち込み、もれなく不調になります。

そうなると、この前まであんなに元気だったのに、どうしたのと疑問視され、怠慢、怠惰であるのではと勘違いされてしまうこともあります。

平均的に、安定したパフォーマンスが発揮できるように常に努力はしていますが、どんなに頑張って人並みにたどり着いても、それを評価されることはありません。それが「普通」だからです。

何も社会的に評価されることだけが全てではありません。

それでもどんなに苦心して日々心身ともに摩耗しながら過ごしても報われないと思うと、疲弊し失望し絶望します。

何のために頑張っているのか、畢竟何のために生きているのかわからない。

こんなにボロボロになってまで何故生きていかなければならないのだろう。

毎日その日1日を生きるのが精一杯です。


私は周囲の環境にとても恵まれていて、実家暮らしである上に、家族が私の病気や症状に理解があり、全面的にサポートしてくれています。

だからこそ、それに甘え続けなければならず、自立できない自分を歯がゆく思います。


今も仕事に対するストレスとプレッシャーを感じ不調の真っ最中です。

企業や組織に所属する、ということ自体が私には向いていないのかもしれません。だからといって、今の仕事を退職して、すぐに在宅で自分で仕事を始めたり、起業したりするような知識も経験もノウハウも何もありません。どういった働き方であればよりストレスの少ない環境で、一定の金銭収入を得ることができるのか。これまで同じことを繰り返し失敗し苦しんだのなら、他の角度を模索していく選択肢もあるのかもしれないと漠然と考えを巡らせる今日この頃です。



自分にできることをできる範囲で頑張る、それを積み重ねていくことしか私にはできません。その先に何があるかわからないけれど。

Keep on

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