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日常の中に楽しみを見いだす:読書日記(3)「隠居の日向ぼっこ」

最近また読書にハマってます。週1,2冊は読むようになったので、またこのnoteに綴っていければなと思います。

今回読んだのが、こちらEye Catch画像の「隠居の日向ぼっこ」 by 杉浦日向子さん。こちらの杉浦さんの本、素敵すぎたので、ほかにも3冊ほど買ってきました。それらも、いずれnoteに綴っていこうと思います。

こちらの本は、江戸の文化を"物"の観点から紹介しています。例えばすごろく、キセル、蚊帳、団扇、貧乏徳利、熊手、などなど。

この季節だと、"団扇(うちわ)"なんかいいですよね。

ロハの紙団扇も御愛嬌だが、毎年自分好みの一本を新調するのも優雅だ。専門店のいいものは高い。けれど、今年の夏は一生に一度(誰にとっても)なんだから、ひと夏のメモリアルに、とっておきのを選びたい。

「隠居の日向ぼっこ」 p.81

私も墨田に住む人間なので、毎年の隅田川花火大会は道を散歩しながらパートナーさんと見ています。最近は充電式の電子扇風機みてぇなのが流行っちゃいますが、お気に入りの団扇を仰ぎながら、浴衣とまでは言わない(江戸の時と比べ、おそらく7,8℃は暑いから、今の夏は)が、オシャレなシャツなんかを羽織って団扇あおぎながら花火観覧するのも粋かなぁと♪

こちらは"はこぜん"。ちゃぶ台が登場する前の庶民の食事は、こちらで提供していたんですよね。老舗の宿なんかに泊まると、ひょこっと出て来そうなこの面構えが、最高です。

p.30の挿絵。絵も素敵なのが杉浦さん

うちも、最近は洋風で多様な皿を出すのではなく、たんまりのお米と汁ものだけでもいいんじゃないかなって思ったりします。

そうそう、最近近場の両国まで歩いていって、ちゃんこ鍋を時々食べてます。ちゃんこっぽい汁ものと、ご飯だけでもいいかもですね、夕食。

あと印象に残ったのが"豆(まめ)"ですね。「マメになるように」なんて言いつつ、お正月のおせち料理として出された記憶があります。

世界中にあって、身近な食を支えている。<忠実>の当て字に勝る、小粒でも偉大な作物なのだ。

なのに、ひとから「まめだね」なんて言われると、あまり嬉しくないのはなぜなのか。たぶん、今では「まめな暮らし」が、美徳ではなく、地味で魅力のない印象になってしまったからだろう。例えば低燃費で小回りの利く軽自動車は便利だが、できることなら大きい高級車の方がいい。手足にまめを作ってコツコツ稼ぐより、一攫千金で豪華な暮らし。だれだって楽に贅沢したい。でも…

「隠居の日向ぼっこ」 p.124

このコラムが書かれたのが2000年。今から24年前です。なので最近の、私も推奨している「丁寧な暮らし」という概念が無かったころの時代なので、まだ派手派手しい生活が人々の憧れだった時期でしょう。

今なら低燃費な軽自動車も好まれるでしょうし、庶民であれば一攫千金よりもコツコツ自分の出来る範囲内で稼げれば良いという若い人も多くなっているはずです。

タイトルに「日常の中に楽しみを見いだす」と書きましたが、こちらの本のように一つ一つの"物"を丁寧に説明していただけると、今私達が過ごしている、身の回りにある一つひとつの"物"を丁寧に扱い。また、少し良い"物"に買い替えて長く使い続けるということが一つの楽しみであり粋だなぁということが腑に落ちると思いました。

引き続き、じっくりと今を感じ、一つひとつに丁寧に向き合う生活をしていこうと考えました。

今日は以上です。
杉浦さんの本、他にも色々と読んでみます!

ではでは、引き続き暑さや、自然災害に気を付けて過ごしていきましょう。
合掌!!

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