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444文字チャレンジ

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毎日444文字の文章をアウトプットするという試みです(米光一成さん提唱)。身近な話題からガジェット、読書まで自分事を書いてます。
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#読書

飛浩隆「ラギット・ガール」を読んだ。

 「ラギット・ガール」は天使の廃園シリーズの2冊目で、中篇集だ。傑作。  冒頭の「夏の硝視…

深川岳志
4年前
5

本を読むのがすっかり遅くなった。

 6月10日から高円寺図書館が、一部機能を制限しながらも再開しているのだが、まだ本を借りて…

深川岳志
4年前
9

飛浩隆「グラン・ヴァカンス」を読んだ。

 国産SFというと、どうしても第一、第二、第三世代を中心に読んでしまうのだけど、ここのとこ…

深川岳志
4年前
3

津村記久子のお金にまつわるショートストーリー。

 津村記久子の小説が好きなのだが、なかなか新作が出ない。  なにげなくWebを探していたら、…

深川岳志
4年前
8

伊藤計劃・円城塔「屍者の帝国」を読んだ。

 大森望編集の「NOVA」で「屍者の帝国」のプロローグ部分を読み、これは全部読まなければと思…

深川岳志
4年前
7

短篇SFの書き下ろしアンソロジー「NOVA」を読んだ。

 翻訳家で書評家でもある大森望の責任編集によるアンソロジー。  そのときどきで勢いのある…

深川岳志
4年前
4

藤沢周平の「蝉しぐれ」を読んだ。

 「蝉しぐれ」は藤沢周平の代表作のひとつ。時代青春小説だ。  いつもは主人公に剣豪が出てくるが、物語が始まったとき、牧文四郎の年齢はまだ15歳。道場に通って稽古をつけてもらう身の上。父は28石取りの侍。大きな家ではない。  文四郎にはふたりの友人がおり、また、おふくという幼なじみの女の子がいる。  この四人の運命が変転していく物語である。  父親の助左衛門が、お世継ぎをめぐる政争にまきこまれて突然切腹させられる。お家断絶とはならなかったが、家禄を減らされた上、小さな長屋に引っ

「松江松恋のトレジャー新鋭作家ハンティング」で新人作家を知る。

 新しい作家をどうやって開拓していくか、つねに悩む。聞いたこともない名前の作家の本を買え…

深川岳志
4年前
3

「義民が駆ける」を読んだ。

 藤沢周平の長編「義民が駆ける」を読んだ。史実をもとにした歴史小説である。 ・会話で庄内…

深川岳志
4年前
3

「たそがれ清兵衛」を読んだ。

 藤沢周平の短篇集である。連作か、というと難しい。それぞれの短篇相互のつながりはないが、…

深川岳志
4年前
6

「海坂藩大全」下巻を読んだ。

 「海坂藩大全」を読み終えた。  藤沢周平には長編、短篇合わせて250篇を越える作品がある。…

深川岳志
4年前
4

「海坂藩大全」上巻を読んだ。

 藤沢周平の「海坂藩大全」の上巻を読み終えた。一種のアンソロジーである。昭和48年から52年…

深川岳志
4年前
5

「凶刃 用心棒日月抄」を読んだ。

 用心棒日月抄シリーズの最終巻「凶刃」は長編小説だ。  いままでの3冊は連作長編なので、設…

深川岳志
4年前
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「刺客 用心棒日月抄」を読んだ。

 用心棒日月抄シリーズ、3作目。連作短篇集。「陰の頭領」「再開」「番場町別宅」「襲撃」「梅雨の音」「隠れ蓑」「薄暮の決闘」「黒幕の死」の8篇を収録。  藤沢周平をはじめて読むのにこのシリーズに当たってよかったと思っている。適度にユーモアがあるし、主人公の青江又八郎が推理を披露するミステリー的な側面もある。  3作目はお家騒動的な展開だ。嗅足組という藩の秘密組織が大物の敵によって解体されそうになる。藩の地元でも戦いはあるが、とくに心配なのは女子が中心となった江戸表の嗅足組だ。又