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局地的キュレーションのススメ

あなたは、何のために情報にアクセスしていますか?私は今、広報の仕事をしていますが、それもあってか、自分の身近にいる「誰か」のために、日々、勝手に情報収集をして、勝手に相手にお届けしています。

「局地的キュレーション」とでもいうのでしょうか。これ、今や私のライフワークになっています。

きっかけは、某コピーライター講座

情報、端的に言えばニュースやブログの記事などを意識的に拾うようになったきっかけは、2014年、某老舗コピーライター講座の講義でした。

「アウトプットの質を高めるには、まずインプットの量を圧倒的に増やせ」

その時聞いた話を自分なりにチャートにしていましたが、今ならもっとスマートに、わかりやすく図解できる気がします。

情報をチェックするようになると、最初の変化はすぐに訪れました。

「この情報、あの人にも共有したい。」

職場の同志とも言える同僚に、情報共有をするのが日課になりました。共有が目的になると、最初は自分が興味ある情報だけを拾っていたのが、次第にこれは彼女に有益なのでは?という情報にも目が止まるようになり、拾える情報の幅が広がっていきました。

そんなことを積み重ねて2年が経った頃、仕事が圧倒的にしやすくなっていました。「これ、前にニュースで見たな」「あの記事の取組みをうちでもやってみたらどうだろう」ーー何か課題が発生した時に、アイデアをすぐに引き出せるようになっている自分に気がついたのです。

知ることが増える、つまり引き出しが増えることで、考えることが苦ではなく、むしろアイデアが次々と浮かぶようになりました。それからというもの、やってみたいことはどんどん提案し、形にしてきました。その結果、自分の提案が通りやすくなり、周りから相談される機会も増え、仕事の幅も広がっていったように思います。

アウトプット先があると、インプットできる

その後も情報チェックを続け、今では、やらないと気持ち悪いなと感じるほど、習慣化されています。最近では、情報共有の相手がさらに増え、各人が必要そうな情報を拾っては、勝手にお届けしています。(2018年7月現在、職場の部署宛10パターン、職場の友人宛5パターン、職場以外の友人宛2パターンの局地的キュレーションを実施中)

実際、情報共有をした相手からは、「法律改正に早めに対応できた」とか、「今後の施策を検討中で、他組織の事例が参考になった」とか、「個人的にスキルアップにつながった」とか、大なり小なり好評で、貢献できている実感があります。

届けたい相手がいるから、情報をチェックできるーー情報共有の相手を作らず、自分のためだけに情報収集をしていたとしたら、とっくにやめてしまっていたかもしれません。

続けることが、力になる

「習慣」の意味を調べると、「反復によって習得し、少ない心的努力で繰り返せる、固定した行動のこと」とあります。

確かに4年間、ずっと続けてきたことで、歯磨きのように、ともすれば歯磨きよりも自然に、何も考えずにこの情報収集ができるようになっていました。そして、知っていること、すなわち引き出しが増えることで考える幅、組み合わせの可能性が広がり、自分自身アイデアを出すスピードが格段に上がりました。

いろいろな人に共有することで、逆に自分が拾えていない情報をもらえることもあり、それがまた仕事のヒントになり、新しいアイデアにつながり、アウトプットの質が高まるという好循環につながっているな、と思うのです。

武器職人になりたい

人様に語れるほど好きなナニカがあるわけでも、人に提供できるような特別なスキルがあるわけでもない、ーー凡人の私はずっとそんなコンプレックスを抱えていました。

以前、一緒に仕事をしている人に「あなたは武器を持って戦いには行けないが、使える武器を作れる人だ」というようなことを言われたことがあります。(今考えたら、チキンな性根をディスられていた気配も感じますね。笑)

素材を採りに行くのも、自分が交渉の場に出ていくのも本当に苦手で、でも集められた素材をどう組み合わせて最大限活用するか考えるのは好きで、料理と同じで、あり合わせで賄うのは楽しくて仕方がない。

素材を前にするとタギル。
どう活かすか、まとめるか、燃える。

それが、何者かになりたかった自分が、辿り着いた答えなのかもしれません。

組織の中で、武器を持って戦う人に「武器を作って届ける」ーー情報共有はそのひとつなのです。

私が持っていても戦えない情報も、あの人が手にしたら最前線で戦える武器になる。ーーだから私は戦う「誰か」に合わせて、情報を選別、研磨して、強い武器に仕上げ、必要なタイミングでそれを届ける、そんな武器職人になりたい。そう思って、日々、局地的キュレーションをしています。

情報は使えば武器、使わなければただのゴミ。

情報が武器になる、絶妙なタイミングで相手に渡せる快感、もはや、病みつきになっているのかもしれません。組織の中で働きたいあなたにはオススメの一手です。

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