斬新なアイデアを出すには?:デザイン思考実践レシピ#01
お悩み:
チームメンバーでアイデア出しをしようとすると、その課題に対し、現状できることや、うっすら見えている安直な答えに着地しがちです。
「ありそうで無かった斬新なアイデア」を出したいのですが、そのために必要なことを教えてください。
富士通の社内サイトの人気コーナー、ノンデザイナーのお悩みにデザイナーがお答えする「デザイン思考実践レシピ」シリーズをnoteをお読みのみなさんにもご紹介します。
★10秒でわかるこの記事のポイント★
回答:
こんにちは、富士通デザインセンターのFです。
斬新なアイデアを求めて、デザイン思考に興味を持たれる方は多いかと思います。
ただ、デザイン思考でワークショップすれば素晴らしいアイデアが出てくるというのは誤解です。デザイン思考で人の想像力や発想力を刺激することができますが、アイデアは参加した人たちの中からしか出てきません。いつものメンバーだけで考えても、常識や経験に引っ張られ、斬新なアイデアは出にくいと思います。
新しいアイデアを出すには、多様な人間を集めてバイアスを突破することが有効であることが様々な研究・文献でも言われていますので、多様性の活用を、ワークショップなどで一度試してください。
人数比率も、主催部門が多数を占めると、提供する側としてやりたいことにひきずられます。顧客接点がある営業や他の事業部を参加させること、圧倒的多数を作らないことがポイントです。
ハーバードビジネスレビューの多様性とブレイクスルーの研究が有名です。ご興味あれば、こちらの記事をぜひ読んでみてください。
見たことも聞いたこともないアイデアを歓迎する
ワークショップでは意見を活性化するために、最初にルール(相手の話を否定しない、話は最後まで聞く、アイデアに積極的に乗っかる、など)を共有します。ルールを最初に決めれば、それに反対する人はいません。アイデア出しの際も同様で、ルールも自分たちで作って、「今日はこういう風にしましょう」というと、できる。異端児扱いは意外とされずに済むことが多いと思います。
デザイン思考は、繰り返しになりますが、世界中誰も思いつかなかったアイデアを生み出すものではありません。自分たちの中での解釈の深さが変わるものです。
ユーザーについて深く考えていきついたアイデアなら、上司やお客様への説得力が違います。アイデアを実現しやすい空気を作ってみるのはいかがでしょうか。
次回はたくさん出したアイデアを絞り込む方法についてご紹介します。お楽しみに。
デザイン思考実践レシピをまとめ読み!