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国際マウンテンランニング連盟への寄稿とSTORY3日本語版

5月から続けている寄稿も今回で3回目。

まだまだ英文にはなれないが心強い友人のおかげで日本語でも英文でも読み応えのあるものにあっている。前回までの振り返りと、日本語原文と合わせて掲載するので今回もぜひ僕のチャレンジの記録を楽しんでもらえたら嬉しい。

STORY1

STORY2

寄稿記事


日本語原文

STORY3 「忘れられない年:2013年ワールドカップシリーズ」

2013年は僕にとって忘れ難い1年だ。

前年に「Tek na Grintovec」に参戦し、ワールドカップの厳しさとそれ以上にワクワクする体験を忘れることができなかった。世界に再度挑戦したいという思いと、単一レースの出場でなくシリーズ戦に参戦したいという気持ちがわきあがった。

この年のワールドカップは世界選手権を含め全6戦。6月にフランスで行われたワールドカップを皮切りに全てのレースに出場を決めたが、特にこの年は、9月にポーランドで世界選手権に出場したかった。世界選手権は、各国代表として参加する必要があるため、日本陸連から派遣される必要があった。しかし当時日本は代表派遣のための明確な規定(例えば参加標準記録)がなかった。そこで、日本陸連に自身の成績とともに直談版を行った。


7月に行われたスロベニアでのワールドカップ17位が評価されたのか、7月下旬のある日、日本陸連から世界選手権出場を認める一本のメールが来た。実はこの時、僕はポーランドにいた。ロングディスタンスチャレンジというマウンテンランニングのビッグレースが開催予定でその出場のためだ。イタリア、スロベニアのワールドカップを全力で走った後にすぐに移動とかなりの強行軍ではあったが、世界選手権への参加を認めてもらえる方法が定かでなかったので、体の持つ限り、転戦をしていたのだ。幸いにも日本陸連から派遣の連絡が来たことでここは無理せず、ポーランドではゆったり過ごすことに決めた。


9月の大会が近づくと日本陸連から初めての代表ウェアが送られてきた。手にした時の喜び、初めて袖を通した時の喜びと照れ臭さは忘れられない。そして何より、やっと自分自身の挑戦が認められたという達成感があった。世界選手権では当たり前だが各国から強豪が集まる。僕はチャレンジャー。ただベストを尽くすだけだ。言いようのない緊張感に襲われたがそれ以上に幸せであった。

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ポーランドの空港に着くと、迎えの車が。到着が深夜になってしまたが、ゲートを出ると、大会のボードを持ったスタッフが温かく迎えてくれた。ホテルについてすぐに就寝。翌日から数日間が世界選手権のための滞在だった。とても慌ただしくやることが多い。事前に行うのはコースの下見、登録したレースウェアに相違がないかのチェックやレギュレーションの確認、監督会議と国際会議。会議はビッグチームであればスタッフが出席するのが当たり前だが、日本のように派遣選手の少ない国は全て選手自身で出席し情報を取らねばならない。


大会前夜は開会式だ。街の中心に出向き、アルファベット順に並んで国ごとに行進した。各国の選手へは、ギャラリーからたくさんの歓声を浴びた。その期待に応えるようにレース当日は必死に走った。この年のコースは1周3~4kmほどのコースの周回だった。スキー場上部に特設コースを作りループをするので応援がしやすい。周回を重ねるごとに選手が捻挫や怪我で少しずつ減っていく。そういった選手を追い越しながら僕は耐えて走り続けた。結果は86位。上を見たらキリがないが、自分なりこれ以上ない走りをした。ゴールでは大会側が用意してくれた通訳兼ボランティアがフィニッシュ後温かく迎えてくれた。


レース後は閉会式だ。セレモニーの後に皆でビュフェ形式の夕飯を取る。そこでは選手同士ウェア交換をしたり、レースの余韻に浸る。圧巻はそのあとだ。レースで力を出し切ったはずなのにどこから元気が出てくるのか、会場ではダンスパーティーが始まり、大盛り上がり。僕は目を丸くするばかりであった。そして、彼らの強さを垣間見た気がする。彼らは本当にタフだ。僕はそれを目の当たりにするばかりであったが、バイタリティあふれる彼らとともに一緒に走れたことを誇りに思うし、また、負けない走りをしたいと決意を新たにしたのであった。

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世界選手権の翌週、今度はオーストリアに渡った。W杯の第5戦に出場し、20位。その後、一旦帰国し、10月にはスロベニアにて最終戦があり、こちらは22位。僕には突き抜けた能力はない。けれど、この年は世界選手権出場を果たし、総合でも23位とワールドカップ全般を通じてコンスタントに成績を残すことができた。自身の特性を活かし最大限の可能性を追求する。そんなチャレンジの仕方があることも知ってくれたら嬉しい。

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寄稿記事は友人の添削に加え、連盟の方にもナチュラルに読めるようにダブルチェックをしてもらっている。なので、内容を踏まえタイトルがオシャレになる。こういう慣用句的な表現はなかなかできないがこうして表現の場をもらえることは本当にありがたい。また、僕の文章だけ長いからか(ガイドラインで指定された範囲の分量なのだけど)SNSのテキスト数をオーバーするからかwebsiteのnewsでも更新されるのでぼくのstoryがたびたび表示されていて光栄だ。引き続き、読み応えのあるものを描いていくので楽しみにしてください!


【今後の予定】
6/20(日)ジュニアトレイルランニングスクール〜逗子のローカルトレイルを走ろう〜
9/26(日)第6回NAGANO Jr TRAILRUN in 富士見高原
10/17(日)第13回TOKYO Jr TRAILRUN兼-U15ジュニアトレイルランチャンピオンシップ

11/7(日)逗子トレイル駅伝2021兼U-12ジュニアトレイルランチャンピオンシップ

「RUNNING ZUSHI」
逗子市内池子の森自然公園内400mトラックを拠点にしたランニングチームです。
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2017-04-28 18.07.02 のコピー


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