11月29日の日経新聞で、「手ぶらで歩く女性ついに発見 「酒瓶が入る服」需要発掘」というタイトルの記事が掲載されました。女性の方が手ぶらで外出できる服を発売し、好評を得ているという話です。
同記事の抜粋です。
たしかに、同記事中の記者が言うように、手ぶらで外出する女性の方を見かけません。バッグを持ち歩いています。しかし、そうした縛りから解放されたいというニーズもあるということを、同記事は示唆しています。そして、固定観念の中に埋もれていたニーズ、それが当事者すら気づいていなかったニーズであればあるほど、商機は広がると言えます。
同記者が指摘するように、「女性の方の外出は、必ずバッグを持ち歩くものだ」という固定観念で見ていると、相手が本当に思っていることやこうしたニーズには気が付かないということなのだと思います。往々にして、固定観念はさまざまな物事の妨げになります。
先日、ある研修講師の方(女性)が次のように話しました。
「女性の方の外出は、必ずバッグを持ち歩くものであり、避けられない」という固定観念を物事の前提にしてしまっていたことと、同じだと思います。
相手とのやり取りの中であれば、自分の言動によって相手の表情が曇るのを見たり、苦言を受けたり、相手からフィードバックをもらうなどがあれば、自分の固定観念へのとらわれに気がつく機会にもなります。こうした固定観念があることに、自分ひとりだとなかなか気づきにくいものですが、気づけるよう工夫してみたいところです。
同記事から3つのことを考えてみました。ひとつは、「よいと思うものを見つけたら乗っかってみる」ということの意義です。
同記事の起業家の方のように、固定観念にとらわれない新しい発想が自分にもできるとよいのですが、誰もが思いつくものでもないのだろうと思います。創造性を強みにもつ人ならではで気がつくこともたくさんあります。また、1人の人の中でも、気がつきやすい領域、気がつきにくい領域というのもあります。
そのうえで、いろいろなものを見て考えようとすることはだれにでもできます。同記事の例のように、その領域の先駆者が開発した新たな視点の商品があるということなどを知り、「自分は○○という固定観念にとらわれていたんだ」というのに気づくことで、あるテーマに対してひとつ柔軟になることができ、一歩前に進めると思います。
幅広いことに関心を持つようにし、いろいろなものを見聞きして、自分以外の人が考えたいろいろなものに触れるというのは、やはり大切なことだと感じます。
続きは、次回考えてみます。
<まとめ>
固定観念を覆した、自分にはない発想が形になったものに、乗っかってみる。