FUJIKO -犬と旅するアメリカ-

25ヵ国を旅した乳がんサバイバー 愛犬エースと旅して暮らす日常を記録しています✍🏼

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私の乳ガン物語  1話 【癌は突然に】

2015年、 おろしたての新作ブーツでパリパリ落ち葉を鳴らす頃 私は、桜新町のクリニックにいた。 「検査の結果、右胸に癌が見つかりました。」 ー異変ー いつも通り朝起きて鏡の前で歯を磨いていると キャミソールの右胸に直径1センチほどの 茶色いシミがあることに気づいた。 当時、麦チョコにハマっていた私は 昨日食べてる時にこぼしちゃったのかな。 と思っただけで、気にも止めなかった。 それから三日ほどして同じシミをまた朝起きて 歯磨き中に見つけたのだが、 なんだーま

    • アメリカ旅 7話【ホースシューベンド】

      (この記事はプリウス車中泊しながらアメリカの絶景を旅する主婦と子犬の冒険記『アメリカ旅』の第3話です。最初から読みたい方は第1話 【HOTEL PRIUS】からお楽しみください。) 乳ガンの治療を日本で終えて ロサンゼルスに単身渡米し 一年が経った頃、 ニューメキシコで行われる熱気球大会に 出場するため両親と兄がアメリカに来ることになった。 大会前にロサンゼルスに立ち寄ってくれたので 久々の再会をロサンゼルスで果たし そのまま家族でロードトリップをしながら グランドキ

      • ずっと行きたかった場所モニュメントバレーを愛犬と歩く旅

        荒野を染める朝日を背に エースと遊んで朝食を済ませる。 今日は ”一生に一度はこの目で見てみたかった場所” 【モニュメントバレー】へ向かう。 朝日に照らされるホテルプリウスに荷物を積み込み出発 アリゾナ州Pageの街から2時間車を走らせると 遠くに岩山が見えてきた。 遊び疲れたエースは ドライブ中ずっと隣で寝ている。 モニュメントバレーは 雨風に晒され5000年かけて形成された 不思議な形の岩が集まる場所。 伝説のナバホ・インディアンが住む アメリカ合衆国公認の

        • アメリカの無人島を目指して犬とカヤック旅に出たら地獄だった話

          カヤックショップの前で途方にくれる朝 ノープランで始めた3000kmのロードトリップで 唯一予約していたのが今日のレンタルカヤックだ。 予約時間に行くと店は閉まっていて店内には誰もいない。 ”このテキトーな感じ、、、アメリカだなー” なんて思いながら 愛犬エースと店の前をぶらぶらしながら待つこと30分。 オレンジ色の派手なバンが猛スピードでカーブを曲がり こっちへ向かってくる。 手を振りながら近づいてくる店主らしき オジちゃんの運転席からは軽快なロックが流れている

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        • 私の乳ガン物語
          4本

        記事

          アメリカ荒野の中心で絶景モーニング

          サボテンが広がる荒野で 車の窓から差し込む朝日の光で目が覚める まだ5時だけど起きちゃおうかな。 ロードトリップを始める前は 朝日と共に目覚めるなんて、 ”そんな早く起きれるか!!” と思っていたが、 いざやってみると案外できるもんだった。 テレビもWi-Fiもなく 目が覚めてもゴロゴロ二度寝するスペースもない。 この環境だと 目が覚めたら外に出て動き出すしか選択肢がない。 ロードトリップ車中泊生活も5日目になり 愛犬エースはすでにこの生活に順応していて 朝から荒

          アメリカ荒野の中心で絶景モーニング

          アメリカ旅してたらポリスに捕まり刑務所へ

          赤い土にまみれてドロドロになった愛犬は ハイキングが終わり車に戻る頃には綺麗になっていた。 犬の毛にはいつも驚かされる。 どうゆう原理かわからないが、 車中泊旅中なのでいつの間にか 綺麗になってくれるのはとっても助かる。 今日は3時間東へドライブしてPageという街へ向かう。 UtahとArizonaの州境にあるこの街はタイムゾーン (アメリカ大陸は広いので同じ国の中で場所によって時間が変わる) をまたいでいて スマホの時計がドライブ中にコロコロ変わるのが面白い。 途中

          アメリカ旅してたらポリスに捕まり刑務所へ

          愛犬と山へ行ったらドロドロモンスターになって帰ってきた

          愛犬エースを連れてプリウスで車中泊旅に出た。 ラスベガスから北東へ2時間。 トラックストップ(日本でいうIC)で寝ることにした。 夜9時、 歯を磨いて車の窓に目隠しカバーを貼る プリウスで寝る初めての夜。 目を閉じて寝ることに集中するのに 全然寝れない、、、 不慣れな場所だからか、初めての体験に緊張しているのか、 『ええい! こんなところで寝れるか!!!』 ぐっすり眠る愛犬エースを起こさないように 運転席に移動して 明日の目的地までもう少し進むことにした。 結局

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          犬連れ3000kmアメリカロードトリップ

          遠足前の子供みたいに昨夜はあまり眠れなかった。 眠気まなこをこすりながら、昨日の夜パッキングした荷物を車へ運ぶ。 2008年製のプリウスは 走行距離43万キロを超えいつ壊れてもおかしくない。 日本ならもう走れないかもしれないが、 ここはアメリカ。車検のない自由の国である。 ”どうか無事に家に帰って来れますように” と、願掛けしながら荷物を積む。 最初の目的地 Las Vegasへは4時間。 ロサンゼルスに残る旦那と最後のランチを食べて 昼過ぎにハリウッドの自宅を出発し

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          私の乳ガン物語  4話 【癌になったことを親に報告した日】

          ガン宣告をされ、家に帰る。 待っていた彼が心配そうに出迎えてくれた。 なんて言えば良いのか分からず  「やばい。乳ガンだった!」 とだけ言い、 スタスタ玄関を過ぎていくわたしの背中を見て、 冗談だと思ったのだろう  「ウソでしょ?ウソだよね!?」 と聞いてきた。わたしは彼の質問には答えず、 携帯を取り出しベットに腰掛けて電話をかけ始めた。  私「ママ。私、乳がんになっちゃった。」    ママ「え、本当に?どうしたの?」   電話越しに親の声を聞き、 不安と緊

          私の乳ガン物語  4話 【癌になったことを親に報告した日】

          私の乳ガン物語  3話 【絶望からの脱却】

           ー癌宣告ー  クリニックの予約は昼12時だったのだが、 早く着きすぎたので近くのファーストフード店で ハンバーガーのセットとアイスを頼む。 11月だったが、よく晴れた気持ちの良い日だったので、 外のテラスでポカポカ太陽を感じながら食べた。 久しぶりのジャンクフードを食べながら、 これから先生になんて言われるんだろうなー。 もし乳がんって言われたら今日が 宣告記念日になるんだなー。 とか呑気なことを考えていた。 私の中では、 98% 乳ガンじゃない  2% 乳ガン

          私の乳ガン物語  3話 【絶望からの脱却】

          私の乳ガン物語  2話 【健康第一】

          ー不安ー   2015年 5月頃からバックダンサーとして出演していた 久保田利伸さんのツアー中に 右胸が痛いとゆうか、 生理前の張っている感じに近い痛みが続いた。 ジャンプしたり、激しく動くとより痛かったので 三段ホックでブラひもが太い ホールド感があるものに変えたり、 踊らない時はノーブラで過ごすようにした。 乳首からの分泌液は毎日続いていて 8月頃からは量が多くなり、 胸を押すとトロっとした 分泌液がしたたるほどだった。 胸を触ってもしこりがなかったが、 さすがの私も

          私の乳ガン物語  2話 【健康第一】