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コウノドリ

「コウノドリ」

この有名なドラマ
私はずっと避けて来ました
次女が亡くなってからは病院物全般が苦手になり見れませんでした

次女は医師の必死な心臓マッサージの甲斐もなく亡くなりました
出産のシーンが出るドラマも次女が産まれた時の事があり、見ることが出来なくなりました
それらの経験後、フラッシュバックが怖くて病院物全てが見れなくなったのです

いきんでもいきんでも出てこない次女
それは長女の時を遥かに超えた大変な出産でした
体重が長女よりも1キロ近く大きかったのもあったのですが、へその緒が首に巻きついてなかなか出て来れなかったのが原因でした
痛みも知ってる痛みを遥かに超えてすごく痛くて叫ばずにはいられませんでした
産まれて来た時も顔は紫でチアノーゼを起こしているように見えました
しかもすぐには泣かずにとても不安になりました
処置室に連れて行かれ、ようやく聞こえた大きな声に心の底から安堵したものでした

その次女を胸に抱き何事もなく本当によかった、産まれて来てくれてありがとうと安堵と感動で泣いてる私にモラ夫は

「ガッカリした」と言い放ったのです。

理由は私が長女の時と比べ相当痛がり泣き叫んでいたからでした
長女の時は頑張ってたのに今回はとてもみっともなかったと…

私はショックでこの事がずっと心に残ってしまっていたのだと思います
普段、コントのような仲良し姉妹を見ているとすっかり忘れていたのですが、きっかけがあるとフラッシュバックしてしまい、気持ちはそこに戻ってしまうのでした
なのでそういうたぐいのドラマや番組は避けていました
 
「出産は奇跡だ。
小さな命が生まれること。
それは当たり前のことじゃない。
出産は奇跡だ。
命が命をつむぎ育んでいくこと。
その温かさが、
ぼくたちの未来を作っていく。
ようこそ、この世界に。
生まれてきておめでとう。」

コウノドリの冒頭のナレーションです
本当にそうです
小さな命が生まれることは当たり前ではないということ
出産は奇跡だというのと
私を母に選んでくれたことすべてが奇跡で生まれて来てくれてありがとうとおめでとうなのです
そして次女はもうこの世にはいない
生きていることこそが奇跡なのだと思うのです

そんな出産、命への尊厳を脅かすようなあの発言
もしかしたら私も生きてなかったかも知れなかった壮絶なお産直後のあの言葉に私はとても傷ついていました

なのでそういうたぐいの物を観て思い出すことを極端に避けてた
また同じ思いになるのが怖かった
また傷付きたくなかった

一話目を見始めたら、やはり拒否反応が起こりました
他所の夫婦はみな、幸せそうに手を取り合い、嬉し涙を流し、夫婦揃って同じ気持ちで出産を心から喜んでた
なのになぜ、私達夫婦はそれが出来なかったのか
私は愛されていなかったんだ…
また傷つきました
心が張り裂けそうになりました

一旦ドラマを止めて心を沈め、これは過去のこと、ドラマはドラマだと言い聞かせてもう一度そこから見始めました

そしたらなんか急に頭を何かに叩かれたようなショックが起こったのです
なぜ無理してまで観ようとしたのか不思議でしたが、その先にある私の感情を知りたかった
観てしまったら自分はどうなってしまうのか知りたかったのだと思います
それにただ単に周りが毎回泣くとか、めちゃくちゃ感動するとか言ってたのに、モラ夫が理由で避けてるのも何だか、けったくそわるい(癪に触るの関西弁)ので克服したかったってのも理由の1つです

そしたらやっぱり普通にドラマ自体に感動して、心揺さぶられ、涙を流す私がいました
そしたら、あの感動を尊い出産をそんな感情しか持たないモラ夫が心から哀れになりました。
私はそんな哀れで心貧しいモラ夫に私の気持ち、感情、感動を左右されていたのかと

モラ夫と出逢ってからすべての事柄にモラ夫というフィルターを通して見ていた事に気付いてしまったのです
いやー勿体ない!そんな心貧しいやつのせいで私のこれからの感動を奪われて溜まるもんか!
それより何より私と次女の壮絶な命がけの出産をそんな言葉で染めやがって!
このおとしまえどうやってつけてらもらおかのー❗️おぉ⁉️(私、不良最盛期時代、荒れに荒れ、中学の時は成り行きで番長になってしまったのはここだけの話🤫)ってな気持ちになり怒りMAXに
しかし、さっきの心貧しい哀れなやつに怒ってもしゃーないかって気持ちが動き
そして怒りが静かに去った後、自分の出産の光景が頭にパーンと入って来たのです

私、命がけで次女を産んでました
壮絶な痛みに耐え、次女が苦しくないかだけを考えながら自分の命なんてどうでもよく
、何回も助産師に赤ちゃんは大丈夫か確認してました

そして次に、私はいつも頑張ってる自分のその健気な姿に感動しました
出産のみならず、今までモラ夫と暮らした日々
初めてのお母さん業
全てに全力疾走で向き合って来たことが見えました
時には自分を励ましながら、嬉しい時は共に喜び一緒にやってきた私をとても大切な存在だと思い出したのです

それを思い出した時に本当に頭をハンマーで殴られたような衝撃と覚醒とでもいうのでしょうか
今までと違う景色と世界が広がった気がしました

そこからは私は何かある度に脳内で幽体離脱し、自分を客観的にみることにしてみたのです
そしたら自分自身がとても愛おしく大切な存在に思えて、心の中のつっかえとトラウマが無くなった気がしました

そこからは私は本当の意味で自由になりました
モラ夫から縛られていた心はもうそこにはありません
本当は私が私を縛っていたのです
きっかけはモラ夫だったのでしょうが、感じたのは私
私は私を自由にし、大切にし、これからも一緒に全てを体験して乗り越えて喜んで生きていこうと思うのです

今まで、ごめんねとありがとうの気持ちを込めて
これからもよろしくと

私の衝撃的な体験が他の誰かのお役に立てたらいいなと思います
この幽体離脱、騙されたと思ってやってみることをお勧めします

心がスーッと軽くなりますよ

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