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社長でも選手でもない、無名のマーケ担当者が書籍を出版することになったワケ

はじめまして。
プロバスケB.LEAGUEの川崎ブレイブサンダースでマーケティングを担当している藤掛直人と申します。

2022年5月12日に『ファンをつくる力』という書籍を出版しました。
おかげさまで八重洲ブックセンターで全体5位になるなど好評をいただきまして、ついに6月7日に増刷のご連絡を頂きました!

お手にとってくださった皆さま、感想を各所で書いてくださった皆さま、この本のためにスペースをくださった書店の皆さま、取り上げてくださったメディアの皆さま、出版に関わってくださった皆さま、本当にありがとうございます!

ちょこちょこTwitterやnoteなどでも感想を頂くのですが、本当に嬉しいですし励みになります。(「もっとホメてくれ。ふるふる」となる気持ちが分かります。)

そして出版に伴い、色んな方からお祝いの声をいただくのですが、1番聞かれるのはどういう経緯で出版に至ったのか。

社交辞令かもしれませんが、ニーズがあるかもしれないので久々のnoteを書きます。初回投稿から1年越しの投稿です。三日坊主どころではない…


キッカケはTikTok本の取材

編集者の方と最初に接点をもったのは、日経エンタテインメント!から出版された『TikTokショート動画革命』という書籍の取材。その書籍内に収録する事例の一つとして取材していただきました。

もちろんTikTokに関する取材には真摯に対応したうえで、こっそり川崎ブレイブサンダースの他取り組みもアピールしました。
YouTubeのこと、NFTのこと、さらにその上段にあるデジタル戦略のこと。

もちろんライターの方に川崎ブレイブサンダース自慢をしたかったわけではありません(笑)
ビジネス上の意図をもっていました。


成果を知っていただく重要性

マーケティングといえば対消費者(toC)が目立ちます。
消費者に向き合い理解を深めて、商品を選択していただけるよう開発や施策を行う。

しかしスポーツクラブにとって対企業(toB)のマーケティングも重要です。
チケット売上だけではなく、協賛売上も大きな柱であるためです。バスケやスポーツへの協賛を検討いただく際に、第一想起されるブランドであることは大変重要なのです。

さらに、toCのマーケティング観点でも、toBの意識は重要です。なぜなら、ブランドを一気に成長させることができるアライアンスやコラボを実現するためには、先方のビジネスマンへの訴求力が必須になるからです。
そのため、toBで効果がありそうなビジネスサイドのメディア露出にも積極的に取り組んできました。

先述したTikTok本の取材時のアピールも、その観点での露出を狙ったものです。そして幸いなことに、お話しした内容に興味を持っていただき、「いいですね。本を書いてみる気はありませんか?」と言っていただきました。

書籍を出すと書店に並びます。好評をいただいて平置きされると、多くの人の目に留まり、今までアプローチできていなかった方にも川崎ブレイブサンダースを知っていただける。

加えて、これまで他リーグ・企業・大学などから講演依頼がくる度に、自分が体験し蓄積したノウハウは人の役に立つのかもしれない。それであれば、公開することで業界の活性化に貢献したいと考えていたことも、書籍を出版したい想いに拍車をかけていました。

そういった状況でしたので、書籍出版のお声がけは願ってもないことでした。


商業出版と自費出版の違い

実は書籍の出版には、「商業出版」と「自費出版」という2種類があります。
恥ずかしながら以前の私は知らなかったのですが、2つには以下の様な違いがあります。

「商業出版」は出版社が主体です。編集や製本などの制作費はすべて出版社が負担し、書籍の売上も出版社が享受します。一般に目にする書籍は商業出版のものが多いです。
一方「自費出版」とは、著者が出版社に制作費を支払って書籍化してもらう形式です。会社や事業の宣伝のために社長や士業の方が出版するケースなどが多いようです。

「商業出版」の場合、その書籍の売上げが想定より伸びず、投資した出版費用をリクープできなければ、その損失を出版社が負担しなければなりません。したがって、「商業出版」はハードルが高くなるのです。
一方で「自費出版」の場合は、お金さえ用意できれば出版できます。

「商業出版」であれば出版社の販売力を活かして各書店で販売されます。新刊の中で注目されれば、平積みもされるでしょう。しかし「自費出版」はそうはいきません。出版社の立場からすれば、売れれば売れるほど嬉しい「商業出版」こそ注力して営業します。

せっかく出版するからには、書店に置かれ、今まで川崎ブレイブサンダースを知らなかった人に手に取ってもらわないと意味がないと考えていました。


恥を忍んで最後の一押し

そして今回の打診は「商業出版」。願ってもない機会です。
しかし、この時点では出版社の方も冗談半分だったようです。

ただ、私としては川崎ブレイブサンダースを広めるチャンスを逃すわけにはいきませんでした。
これはあまり人に言ってないのですが、出版社の方とお会いした直後に企画書を作成して送りつけたのです。

川崎ブレイブサンダースや実績の紹介に加えて、以下のような藤掛が書ける書籍の内容や想定ターゲットなどです。

そして編集者の方から以下のような返信をいただきました。

それと、何気なく申し上げた書籍の件も気にかけていただき、ありがとうございます。(中略)
「つい」口に出た言葉ではあるのですが、ご興味を持っていただけるのであれば、こちらも是非、企画にできないか…と、真剣に考えさせていただきたいと思います。

出版社の方からすると、多分あつかましくて面倒な人だったかもしれません。
ただ、そうでもしないと社長でも選手でもない無名のマーケ担当者が書籍を執筆するチャンスは巡ってこなかったと思います。

以上が書籍を出すことになった経緯でした!
お声がけいただき、チャンスをくださった出版社の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。


拙著『ファンをつくる力』はこちらです!
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