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言葉が意志を紡ぐまで。

今日こちらのnoteを読みアハ体験を得られました。コンテンツマーケティングの肝が詰まっているなと。

先に引用します。

外在化
 自分の心や頭の中にあるものを、外に表現すること。外在化したものは自分だけの(占有された)ものです。

客体化
 外在化されたものが共有されること。共有する人間が増えるほど、客体化の程度は大きくなり、外在化の作者がコントロールしにくくなる。

内在化
 外在化あるいは客体化したものを、自分のものにすること。内在化されたものは、占有、共有のどちらの場合もありうる。

これを順序だてて整理すると、自らに内在化された情報を外在化することで、客体化に繋がる。つまり誰かにとっての“内在化”に至る。

「あ、これまさにコンテンツマーケティングやんけ」と読みながらに深く感動したわけです。


読者は、自らの意志にスイッチを入れられない

コンテンツマーケティングの中で求められるのは、言葉の力で行動に変えられるか。(ビジネスライクな言い方をすれば、コンテンツによってコンバージョンを生み出せるか。)

じゃあ、どのようなフラグが立てば読者は行動するのか?

単純に考えると、本人の意志にスイッチが入るかどうか。

スイッチって、誰もが持っているもの。でも多くの人はそのスイッチに気づいていないんです。そして自ら“入れる”ものでもない。

スマホがなかった時代に「iPhoneほしい〜」って言葉にできる人なんていないんですよ。当然なんですけど。

洗練されたデザイン、直感的に使えるUI、本人好みに利便性を高められるアプリケーションの数々とそのプラットフォーム……。スティーブ・ジョブズが描く世界観にいざなわれて、あるいはオシャレな知人が使っているのを見て、「自分もあそこに加わりたい」と、憧れの感染がまたたく間に広がった。

その唯一無二の世界観が誰かのスイッチを押し続けていったわけです。


外在化 ≠ 客体化

ここまでを踏まえ、編集視点で捉えると「読者にかわり、読者の意志にスイッチを入れられるか」が肝。

ただ、この“スイッチ”って言い方はとても曖昧です。それをもっと学術的に捉えると、まさに「客体化」になるんじゃないかと。

ここで注意したいのは、「外在化 ≠ 客体化」、つまり、発信したからといって誰かの意志や行動になるわけではないということ。自戒の念も込めて。

馬耳東風でなんとなく耳にした文字列ではなく、自分で語れる言葉として理解できているのかどうが大切というわけですね。


客体化された言葉は意志を紡ぐ

その点、メルカリ社のバリューはめちゃくちゃ凄いなと改めて。

社員じゃなくても「メルカリらしい」といえば「Go Bold」がすぐに浮かぶ。客体化されているんですよね。

一役買っているのは、もはや説明不要の「mercan(メルカン)」。

上記記事から一部引用します。

(インタビュアー)メルカンが存在する効果はどんなことがありますか?

石黒:あらゆる面でメルカリの理解が深まること、でしょうか。例えば応募者の方が会社を十分に理解している状態で面接に臨んでくださること。私は主に採用を担当しているので強く実感するのですが、これはメルカンが存在するからだと思います。共通の土台があるうえで話を始められるので、今のメルカリではなく、未来のメルカリについて話ができることは嬉しいですね。面接時に、私からメルカリの説明をすることは減ったと思います。

この “応募者の方が会社を十分に理解している状態”“共通の土台” って、まさに客体化された状態だなと。

客体化されているからこそ「その先で、入社したら自分は●●したいんだ」という意志を紡いでいるわけです。素敵!


ビジネスの中でメディアをやっていると、どうしても数字に縛られてしまうことは多々あると思います。

でもそれだけですべての価値を測れるわけではありません。

発する言葉で誰かの意志や行動に繋げる。

そんな意識を持ちながら、定性面を振り返るのも至極重要だなと思った、ふじじゅんでした。

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