貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol247『接客マニュアルより『心構え』を教えた方がワンランク上の接客が身につく?!

 皆さんは、自社の接客レベルは高い方だと思われますか?それとも普通、もしくは普通以下だと思われますか?
 感覚的なものですので、どう判断したらよいのか?分からないですよね?     私は長い間、美容室コンサルティングをさせて頂いていますが、このご質問に対して、ほとんどの経営者の方が、「少しレベルが低いかも…」と答えられます。
 「では何か接客レベルを上げる取り組みをされていますか?」とお聞きしますと、「特別これといったことはしておりませんが、気づいたときに指導しているぐらいです…」とお答えになられます。
 なぜ、自社の接客に物足りなさを感じながら、なかなかレベルアップできないのでしょうか?
 立ち姿勢やお辞儀の角度や言葉遣いや笑顔等の基本的な接客を教育できたとしても、臨機応変に対応できるスタッフに育成するのは簡単ではないですよね?お客様一人一人求めているものが違うかも知れませんので、マニュアル通りにはいかない時の方が多いのではないでしょうか?
 では、美容室に限らず、一流店と言われるサロンのスタッフさんは、なぜ心のこもった対応ができているのでしょう?不思議に思ったことはございませんか?私は、いつも不思議に感じておりました。
 その場その場の対応力って、どうすればレベルアップできるのでしょう?
 私が思うに、どういう行動を取るのか?の前に、どういう心構えが必要なのか?教育した方が、臨機応変な対応ができるスタッフに育成できると思います。つまり、『マニュアルより心構え』を教えた方がワンランク上の接客が身につくのではないか?と思います。
 では、接客の心構えとは?を具体的に申しますと、
『目配り、気配り、心配り』の意味と重要性を丁寧に伝えることだと思います。
 辞書やネットで載っている意味とは違うかも知れませんが…
『目配り』とは?いつもお客様を注意深く見て、いつでも瞬間的に動ける体制を作っておくことだと教えております。スポーツ選手が、瞬間的にどちらにでも動ける体制を作っているようなイメージでしょうか?
 例えば、レストランでメニュー表を見ているお客様が顔を上げた瞬間に「お決まりでしょうか?」とお声がけできるお店は、『目配り』ができているお店だと思います。逆に、こちらから、定員さんを大声で呼ばないといけないレベルでは、目配り教育はできていないのかも知れませんね。
 スタッフ皆んなで食事に行った際に、気づいて小皿に取り分ける行動が早いスタッフと、じっと見ているだけのスタッフとの違いだと思います。(笑)
 次に『気配り』とは、気づく力です。今、瞬間的にお客様がして欲しいことに気づく力のことだと教えております。お客様が両手両足を組んで寒そうにしていたら、ひざ掛けが欲しいのでは…と気づいたり、お手洗いに行きたいことを察知できたり…雑誌を変えて欲しいのではと気づいたり…
 この気づく力を養うためには、先輩への気遣いで練習させてもらうといいと思います。
 常に、先輩への気遣いを意識的に訓練することによって、今して欲しいことを瞬間的に気づくことが養われます。サロンワークはもちろんのこと、営業時間外でも、先輩が少しでも何かをしようとした瞬間に、「先輩!私がやります!」「先輩!代わります!」と…。先輩への気遣いができているスタッフは、お客様にも同じようにできていると思いませんか?逆に、先輩への気遣いができないスタッフは、お客様の要望にも気づかないと思いませんか?

 最後に『心配り』ですが…お客様が今、何を感じられて、どう思われているのか?を察知して、お客様の心(心理状態)を汲み取った対応をすることだと教えています。
 この心配り力を上げるためには、お客様からご予約の電話を頂いたときの心理、来店されてからお帰りになられるまでの場面を細かく分類して、それそれの場面で、お客様がどういうお気持ち(心理状態)になっているのか?を推測し話し合います。
 
働くスタッフが、場面場面で、どういうお気持ち(心理状態)なのか?を理解することが、心配りができるスタッフ育成の第1歩だと思います。
 サロンワークにおいて、お客様のお気持を推測できるスタッフ育成こそが、臨機応変に動けるスタッフ育成に繋がっていくのだろうと思います。
 この『目配り』『気配り』『心配り』の3つの心構えを教育することが、臨機応変な対応ができるワンランク上の接客が可能になる秘訣だと思います。いかがでしょうか?
 
 


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