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アングラ

父が5年ぶりに観に来てくれました。

大学を卒業してからは初めて。
ミーハーなところがあって、観に来た理由は知っている人が出演しているから。そして大きな劇場だから。

楽しんで貰えたようです。

母からはこのレベルの舞台にこれからは出れば良いのにと言われました。

アングラには出るな。

つまりは小さな劇場の芝居には出るなと。

チケットぴあが取り扱っている舞台に出ろと。

心配して言ってくれているみたいですが、今の僕には親が子供を支配下に置きたいように聞こえてしまう。

僕がひねくれているだけかもしれません。単純に余計なお世話だと思います。

やっぱり私の言う通りと何の責任も取らないのにただ口だけ出したいだけなのか。

歳をまた重ねれば変わって聞こえてくるのかなぁ。

僕は作品の規模なんてものはあまり考えていなくて、まぁ大きいのもいいですけど(本多劇場だったり、芸劇でやりたいですね。地方でもやってみたい。)、結局は作品の面白さで判断していて、いくらアングラだぁ、小さいだぁ、鼻で笑われ、否定されようと、僕は自分が出演したい所に出演したいですし、出演した作品に誇りをもちたいです。そして面白い作品に携わりたい。どんなに小さくても僕が今まで出演した作品は財産ですし、またご一緒したい方達も、二度と共演したくない人もいます。

まぁ人間なので 笑
好き嫌いというより悪影響なので、関わりたくないが近いです。僕は自分のことを影響を受けやすい人間だと。防衛策です。


「浅草の陽気な女房たち」
面白いと思います。でももっと面白くなるじゃないかと悔しい気持ちもあります。

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あなたは「笑い」をこらえられるか!

このキャッチコピーが頭の中にある。
これに負けたくない。

様々な人間がいます。劇場に入り、照明・音響・小道具・舞台美術と合わさり、芝居も少しずつ様々な方向に芽が伸び、成長している気がします。

新たな試み、向上心。

初日と千秋楽で芝居は変わってはいけないんでしょうか?

変わらない芝居もあると思います。
でも僕は変わるのはしょうがないと思います。それは甘えでしょうか?ニュアンスは変わってはいけないですけど、例えば相手の芝居が変われば、自分の芝居は変わりますし、作品の世界は変わらなくても、お客も変わる、出演している俳優も同じだとしても当然、昨日と今日、1時間前と今では微々たる変化ですが、当然変わっているんですから。食べるもの、飲みもの、睡眠時間、疲れ、大気に漂流する埃 etc

(※ 細かくてうざいですね。)

お芝居は不安定なものだと思うので。

その中でどれだけ再現性を高められるか、体調を維持できるか、そして新しい挑戦、向上心を持てるのかが俳優として求められるモノだと思います。

今、僕は目の前の「浅草の陽気な女房たち」を面白くすることに全力を注ぎますし、これから携わる作品、オーディション、WSのすべての芝居に還元していきます。

最後までお読み頂きありがとうございます。

俳優は個人事業主。これだけは忘れたくない。

藤口 圭佑