NIPPONまちの履歴書⑫【境内町】
このnoteでは、『月刊不動産流通』の過去の記事を紹介しています。
★「NIPPONまちの履歴書」
今回は、「NIPPONまちの履歴書」。
編集者のお仕事をされる傍ら、各地の風景をスケッチされている村上 健さんの連載です。(制作協力:(株)エディターシップ)
『月刊不動産流通2019年12月号』より、
宣教師に教えられた土地の魅力 長野県/軽井沢町
を掲載します。
★宣教師に教えられた土地の魅力
長野県/軽井沢町
日本を代表する別荘地といえば、軽井沢。JR「軽井沢」駅周辺から浅間山麓にかけては、別荘の数1万6000棟以上。夏の旧軽銀座かいわいは都心の繁華街並みににぎわいます。
一方、建ぺい率・容積率共に20%以下という建築規制のあるエリアでは、白樺の混じる林が建物を包み込み、別荘地らしい雰囲気を保っています。
130年を超えるリゾートの歴史がある軽井沢ですが、冷涼な気候のため、江戸時代にはヒエやアワなどの雑穀しか育たない高地の寒村に過ぎませんでした。
それが明治初期、カナダ生まれの宣教師が保養地としてこの地を気に入り、別荘を建てて以来、多くの外国人が来訪。やがて財政界の有力者や作家らも競って別荘を構えるようになり、屈指の別荘地へと変貌を遂げたのです。
戦前からある別荘や施設は案外質素な作りですが、これもストイックな宣教師たちが残した精神的遺産でしょう。
ベーカリーやジャム工房、古美術店などが目立つのも、外国人が多かった草創期を物語ります。
※誌面はPDFファイルをダウンロードしていただくと、見やすいです
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