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LECの不動産鑑定士講座では受からない!?

不動産鑑定士講座の予備校といえばTACかLECの二択ですが、合格者の約75%はTACから受講生から出ています。

では、合格実績の少ないLECでは、不動産鑑定士試験には受からないのか!?
いえいえ、そんなことはありません。

このノートでは、LECの講座で短答&論文試験をそれぞれ1発合格した私が、LECの不動産鑑定士講座のメリットとデメリットをお伝えした上で、LECでも大丈夫だよ!ということをお伝えしたいと思います。

できるだけ受験費用を抑えたい方の参考になれば嬉しいです。

筆者について

ご参考までに、筆者のバックグラウンドは
☑︎宅建も簿記も持たない30代アラサー専業主婦
☑︎不動産関連の知識ゼロ
☑︎大学の学部は経済学部
こんなもんです。

経済学部という点以外は、不動産鑑定士試験の合格に何ら有利な点はないかと思います。

LECのメリット

LECを選ぶメリットを挙げるとすると、次の3つになります。

☑︎料金が割安


初学者の方が申し込む一般的な講座だと、TAC(約50万円)、LEC(約40万円)と、10万円ほどLECの方がお安いです。

私は、様々な割引や合格お祝い金を使い、最終的には約27万円で合格に必要な講座を受けることができました。TACの割引制度については知らないのですが、LECを選んだおかげでかなり予備校費用を抑えることができました。


しかし、割安だからできることが限られているか?というとそんなことはなく、教材・講義の内容も十分で、ウェブ上で講師の方への質問も可能でしたし、論文の添削もしてもらえました。


☑︎講義・教材内容が十分良い

(1)  短答試験

短答試験を受けて実感した格に必要な勉強法は、
①各科目をきちんと理解すること
②出ない分野を勉強しないこと
③過去問を繰り返し解いて細かい知識を定着させること
だと思います。

LECの講義とテキストは、不動産や法律知識ゼロの私にも分かりやすい内容で、出にくい分野や勉強効率の悪い分野を教えてくれるので、①各科目の内容を容易に理解し、②出る分野に絞った学習を効率的に行うことができました。

私がした勉強法といえば、講義を1回聞き、講師の方に勉強しなくて良いと言われた分野を飛ばして、過去問を繰り返し解いたくらいです。

その結果、令和3年の短答式試験では、
行政法規    82.5点 (受験者平均54.3点)
不動産鑑定理論 90点  (受験者平均69.6点)
で合格することができました。

2科目合計で7割以上を取れば合格できる短答試験で、記憶力に自信のない私が合格できたのは、紛れもなく教材と講師の方のレベルの高さだと思います。

私の短答試験のための勉強時間は、ざっと計算して700時間くらいで、一般的に言われている受験生の勉強時間の下限くらいでした。

覚えることが多い試験なので、過去問を解く時間を確保する必要があることは大前提ですが、短答試験については、LECの教材と講義でで全く問題なく合格できると感じました。

(2) 論文試験

論文試験は、自分の文章で答案用紙を埋めなければならないため、理解しているだけではダメで、定義などの暗記と、論文としてアウトプットする練習が不可欠です。

LECの講義と講義用教科書は、初心者にも大変分かりやすく、インプットは比較的容易にできたというのが個人的な感想です。ただし、論文として自分の文章で書けるようになるまでは長い道のりでした。

アウトプット用の教材「こう書け!」シリーズは、論文試験合格に無くてはならない大変良くできた教材であり、教養科目(民法、経済、会計)はこの教科書を覚えてアウトプットできるようになれば、合格レベルの力はつくのですが、鑑定理論の論文試験に関して言えば、「こう書け!」シリーズだけでは足りず、自分で定義集を作ったり、論点を取りこぼさない工夫をしないと本番では太刀打ちできなかったと思います。

☑︎教養科目のレベルが高い


令和4年の論文試験では、「こう書け!」シリーズと諸々の模擬試験の内容で、教養科目(民法、経済、会計)は、経済学の問2以外、殆ど解答することができました。

民法は講義で扱われていない論点が1問出たのですが、そのような場合の対処法は講義で習っていたことや、民法は引用すべき条文が問題文に記載されているため、アドリブで対応できました。

経済の問2は、講義内容では対処できない問題でしたが、周りの受験生も全然できていない様子でしたし、殆ど解けなくても問題なかったです。


☑︎日本にいなくても受講できる


私は受験生活中、海外暮らしをしていたのですが、講義はオンラインで受講でき、テキストは海外発送してもらえるので大変助かりました。模擬試験の答案用紙は、海外から郵送すれば、採点結果はネット上で閲覧できるので、その点も大変助かりました。

LECのデメリット

☑︎鑑定理論はLECのアウトプット教材だけでは足りない

メリットの箇所でも触れたのですが、鑑定理論の論文試験に関して言えば、アウトプット用教材「こう書け!」だけでは足りず、自分で定義集を作ったり、論点を取りこぼさない工夫をしないと本番では太刀打ちできなかったと思います。

この点について筆者がどのように対応したのかについては、今後の記事にて書きたいと思いますので、よろしければフォローといいねをお願いします。

☑︎受験会場で不安になる


試験当日、高い確率でTACの教科書を持つ受験生に囲まれることになると思います。

合格者の約75%がTAC受講生であるという事実とともに、TAC受講生に囲まれると、何だか自信がなくなってくるから不思議なもんです。

しかも、試験開始の合図とともに威勢よく書き始める人なんかがいると、もう負けた気になってしまいます。

でも、大丈夫です。LECだけでも受かりますから。
筆者は、LEC以外の教材は一切使っていませんし、TACの模試も受けませんでしたが、一発で合格できました。


☑︎教材は白黒、表紙がペラペラ


受講料が安いせいか、教材の作りは安っぽいです。全教材が白黒で、表紙もペラペラなので、良く使う教材の表紙は破れてしまいます。

でも、中身は良い教材ですし、受講料も安いので、文句は言えないのかなとも思います。

まとめ

合格実績だけを見ると、TACの不動産鑑定士講座に飛びつきたくなる気持ちは分かります。十分な経済的余裕がある方は、是非そうしてください。

でも、退職して受験する方や、なるべく受講費用を抑えたい方もいますよね。

私は、退職して専業主婦になってからの受験だったことと、受かるかどうかも分からない試験に大枚を叩きたくないとの気持ちから、多少の不安を抱きながらLECに申し込みました。

結果として、LECの不動産鑑定士講座は、合格するために十分な講義と教材を提供してくれたので、私のような方に是非進めたいと思いこの記事を執筆しました。

簡単にまとめると、LECの不動産鑑定士講座は、

①鑑定理論の論文試験のアウトプット用教材が弱く、②合格実績ではTACに劣るため不安になるし、③教材の素材は安い作りだが、

①安くて、②講義・教材の質も高く、③特に論文試験の教養科目(民法、経済、会計)のレベルが高いので、

不動産鑑定士試験に十分合格できるの内容になっていると筆者は感じました。

なお、私は、2021年1月末に「短答スーパー速習」(通信)を申し込み、短答試験に受かりそうだなと思った2021年3月中旬に「論文合格コース」(通信)に申し込みました。
そして、2021年5月の短答試験、2022年8月の論文試験に合格しています。

不動産鑑定士講座の選択にあたって、この記事が参考になれば嬉しいです。

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