清州
先日、韓国に旅行に行ったのだが、トランジットで清州(チョンジュ、Cheongju)という韓国本土の中央にある空港におりた。
着陸体制に入り高度が下がると街の様子が見えてくる。この瞬間の山と山の間の民家、畑、片道一車線の道路の感じが、まさに地元鹿児島と同じだった。
鹿児島県民の100人のうち90人は、清州空港周辺を鹿児島だと信じてしまうのではないかと思う。
一番驚いたのは田園で、稲が等間隔に並び、数十の線をつくるところは日本のそれと全く同じだった。
田んぼの淵には溝が深く掘られ、水が張っている。丁寧な仕事がほどこされた清州の田んぼは美しかった。
日本の田んぼと清州の田んぼがこれほど似ているのは、過去の侵略や大陸から伝わった稲作作りの伝授など、さまざまなことが影響しているのだろう。
ただ、一番の理由は同じ耕運機を使っているということかと思う。
続いて、ハノイのノイバイ空港におりた。ノイバイ空港周辺にも田園があったが、稲の列はでこぼこし、淵は機械を使わずに盛ったのだな、という感じがわかる。清州や日本の田んぼとはスタイルは異なるが、ハノイの田園も美しかった。
むしろ、ハノイの田んぼも韓国や日本と同じ耕運機で耕されていたら、世界均一化という感じで、少し怖い感じがする。
畑や田んぼを見ると、私は美しいと思うたちなのだが、他の人はどうだろうか。
「米一粒一年ぞ」と言われて育った私にとっては、田んぼは心のふるさとで、小麦の文化で育てば、小麦が心のふるさとなのだろうか。
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