組織は道具、利益も道具。「道具を使って何をするか」があなたの価値を決める、と思うんです。[利益とは何か #2]
実践するドラッカーシリーズは、膨大な数のドラッカー先生の言葉を選りすぐり、5つのテーマ別にまとめられた書籍です。
編著者の佐藤等先生は、札幌を中心に全国各地でドラッカーの書籍を中心に読書会を開催されてきました。
ドラッカー先生の言葉と佐藤先生の解説が1セット、そこかしこに「今のあなた」に必要な言葉が散りばめられています。
佐藤先生の解説は、ぜひそれぞれの書籍で確認してください(*^ω^*)
ここではわたしが感じたことをお伝えしていきます。
自ら考え、決定し、行動するあなたのためのドラッカー、一緒に探してみませんか?
[利益とは何か]は、ミッションからスタートする<5つの質問>というツールを使いこなせるようになることを目的に書かれています。
事業体とは何かを問われると、たいていの企業人は利益を得るための組織と答える。たいていの経済学者も同じように答える。この答えは間違いなだけではない。的外れである。
『現代の経営(上)』
第Ⅰ部 事業のマネジメント 第5章 事業とは何か p43より
「企業とは稼ぐために存在しているんだ」みたいな言葉、よく聞く気がします。
企業の良し悪しを図るために、収支報告や売り上げ成長率という数字が使われますが、その会社がどれだけ売り上げをあげたか、という数字だけで、その企業が社会に対してどれだけ貢献したかを図ることができるのでしょうか?
そもそも、何をもって社会に貢献したかを図るのか、という明確な物差しはありません。
「利益を得るための組織だなんて答えは、間違いなだけではない。的外れである。」なんて!! 気持ちよすぎます(≧▽≦)
税金を支払った額だけが、社会に対する貢献でもないですよね。
もしかしたら、新卒3年目で、社会に役立つ事業を携えて独立できちゃう人を育て上げたことだって、社会に対する大いなる貢献です!!
……残念ながら本人の頑張りと組織の担った役割の度合いは明確に分離することはできませんが(-_-;)
同じ数字というくくりで考えると、アンケート結果でも貢献度合は測れないでしょう。
顧客満足率97%だって、「すごく満足」と「まぁまぁ満足」という選択肢の中で、「すごく満足」から例えば「他に代替商品がないからやむなく満足」というグラデーションのある回答をまとめたものにすぎません。
求める答えを得るためのアンケートは、欲しい結果を有する人によって作られた幻影です∑(゚Д゚)
「利益」は人が作った道具です。
もちろん「組織」も道具です。
どちらも、社会に対してより大きなインパクトを与えたいと思った人たちが、人を集めてみんなで作業すれば、より大きなインパクトにつながると気づいたから生まれたものです。
道具は使うからこそ意味があります。
道具は手入れするから、次の素晴らしいものを作り出します。
道具=利益を手に入れるだけで満足しては、何も生みだされません。
利益なんて……!! と発したところで本日ご紹介する本はこちら!!
『会社のお金を増やす 攻める経理』(町田孝治 著 フォレスト出版)
……大事なお金のお話です(;^_^A
社会に貢献するということは、無償というところだけで賄いきれるものではありません。
社会に対してこんなに素晴らしいインパクトを与えるんだ!! と意気込んだときに必要なのは、資源です。
経理の担う役割は、使った金額の整理、過去の処理に限りません。
予算を決めるということは、組織の未来を描くということ。
夢や希望、ビジョンだけではどうにもならないのです。
延々赤字を垂れ流しながら進み続けることはできません。
関わる人たちにとって満足できる生活を提供しながら、社会に対して良いインパクトを与えるために邁進していかなければなりません。
その時に、大きな推進力を与えられるのが、経理の一声・一押しです!!
お金の心配なしに前に進めることは、大きなエンジンを積んでいることと同じではないでしょうか。
顧客のために何ができるか、社会のためにどのような貢献ができるか、を考えながら組織のお金を見つめている経理のみなさんは、より良い組織を運営するためにいてもらわなければならない、代替のきかない存在です。
組織一丸となって、攻めていきましょ~!!
利益はなくてはならないものです。
利益があるから、新しいことを始める運転資金として使えます。
利益がなければ、チャレンジもできずに先細りです。
利益があることで、その社会に属する人たちの生活を支えるインフラが整えられます。
利益は得なければならないものです。
でも、ただの道具です。
目的ではありません。
お金で幸せをはかることはできません。
幸せを増やせるかどうかは、その幸せを感じる人の尺度によります。
お金は、誰かの感謝の気持ちが形を変えたもの、と感じられれば、わたしはとっても幸せに感じます。
誰かから搾取されたお金であれば、運転資金として必要なものでも、心躍らず、良いインパクトを生み出す原動力にもできません。
利益という言葉に、どのようなイメージを持っていましたか?
利益は、どのようにしてあなたの手元に届きましたか?
利益という道具を使って、あなたは社会に対して何を生み出しますか?
『実践するドラッカー【利益とは何か】』
chapter1 「利益」とは何か p2 #2
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