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ドラクエでモンスターを倒すとなぜゴールドが手に入るのか

魔王を倒すために旅立つ勇者一行は、いわば職業軍人だ。
リアルな軍人は、政府などの雇い主からギャラをもらって稼ぎとする。
いわばサラリーマン。

しかし、ドラクエの勇者は誰かに雇われているわけではない。アリアハンの国王に激励はされたが、給料は全くもらっていない。
稼ぎはモンスターを倒して獲得するゴールドだ。

モンスターがなぜゴールドを持っているのか。
ゲームだからツッこんでもしかたないのだが、ここに意外な示唆がある。
それは、人間社会でもモンスター社会でも共通の通貨があるということだ。

モンスターも通貨を使って、食べ物を買い、武器をそろえ、住居を整え、もしかしたら子どもの教育もしていたのかもしれない。
そして、強いモンスターほど、多くのゴールドを持っている。
物理的な強さと経済的な強さが比例している。

人間にしろ、モンスターにしろ、通貨を基軸として力関係ができていく。
魔王の下には頂点の自分の下に自らに近いところからピラミッド状に強くモンスターから弱いモンスターが配置される。

そのピラミッドを下からボトムアップで少しずつ切り崩し、登り詰めようとするのが勇者一行だ。魔王を倒した勇者は、そのあまりの力の差に平和を取り戻した人間たちとうまくやっていけるのだろうか。

まさに資本主義の世界、民主主義の世界がゲームにそのまま表れている。
モンスターも含めて同じ思想、同じ社会の仕組みに取り込まれている。
魔王もモンスター世界の独裁経営者として、いろんなモンスター関係に配慮しながら、お金のやりくりのことも考えながら、相当苦労したに違いない。

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