【読書メモ#4】竜馬がゆく その② 司馬遼太郎(著)
前回「【読書感想#3】竜馬がゆく その① 司馬遼太郎(著)」の続きです。
■【メモ⑤】「困った」の一言は吐かない
高杉晋作は平素、同藩の同志に、「おれは父からそう教えられた、男子は決して困った、という言葉を吐くなと」と語っていた。どんな事でも周到に考え抜いたすえに行動し、困らぬようにしておく。それでもなおかつ窮地におちた場合でも、「こまった」とはいわない。困った、といったとたん、人間は智恵も分別も出ないようになってしまう。「そうなれば窮地が死地になる。活路が見いだされなくなる」というのが、高杉の考えだった。
竜馬が長崎で亀山社中の資金繰りに困り、社中の解散まで考えたとき、
陸奥陽之助(のちの陸奥宗光)が竜馬に紹介した高杉新作の言葉です。
高杉晋作の強烈なメンタリティを象徴する言葉で、胸に刺さりました。笑
■【メモ⑥】仕事を全部やってはいけない
仕事というものは、全部をやってはいけない。八分まででいい。八分までが困難の道である。あとの二分はだれでも出来る。その二分は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。それでなければ大事業というものはできない。
仕事が終わる手前で、他人に仕事を渡したことで
自分の手柄を他人に譲っていた竜馬。
この場合の「仕事」というのは、
現代でいう大きなプロジェクトを指すと考えます。
こうやって周りの人々を立たせることで、
自然と竜馬の元に人が集まってくるようになったのだと思います。
■【メモ⑦】私心を去る
私心を去って自分をむなしくしておかなければ人は集まらない。
人が集まることによって智恵と力が持ち寄られてくる。
仕事をする人間というものの条件のひとつなのであろう。
「竜馬がゆく」のあとがきに書かれていた言葉です。
私心を捨てるというのはなかなか難しいことだと思いますが、
事を成し遂げることは自分ひとりの力では不可能ですし
仲間を集めるためにも「私心を去る」のは大事なことやと感じました。
■まとめ
読書嫌いだったせいで、
学生時代に途中までしか読めなかった「竜馬がゆく」。
今回、社会人になり改めて読んでみると
学生時代とは違う視点で、
仕事の進め方やマインドの部分等、学ぶことが多かったです。
また竜馬が活躍したのは20代後半以降ということもあり、
自分の歳とも重なって、
生きてるからには何か成し遂げないとなと
改めて感じさせてくれた小説でもありました。
父親が私に読ませようとしたように、
私も誰かにも読んでほしいなと思う歴史小説です。
長文読んで頂き有難うございました!
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