フレイno 数理哲学

数学を用いて現実世界を哲学する試み。アファンタジア。スキしてねスキしてねスキしてねスキ…

フレイno 数理哲学

数学を用いて現実世界を哲学する試み。アファンタジア。スキしてねスキしてねスキしてねスキしてねスキしてねスキしてねスキしてねスキ…。

マガジン

  • 日常と哲学

    日常というカオスを切り開く取り組みです。数学的論述の力を借りて書きますが、数理モデルは無いと思います。読むための知識は不要ですが、癖は(非常に)強いので注意してください。

  • 解析学

    主に学部3年以上向けの解析学に関する記事です。難解だと思います。

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    数理科学として応用を意識したものです。数理的な論証を大切にしています。

  • 教養数学と数理哲学

    高校卒業者向け、或いはエリート高校生向けに教養数学をお伝えします。ただ単に事実を伝えるのではなく、隠れている哲学を明らかにし、例を通じてダイナミックな流れを感じ取れるように工夫してお伝えします。

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    README的なものだったり、お知らせです。

最近の記事

完全均衡点~ゲーム理論3~

前回までの復習前回までの記事 では戦略形ゲームと展開形ゲームの数理モデルの均衡点について学んだ。戦略形ゲームとは1回の表出で(混合)戦略を表出するゲームであり、展開形ゲームは将棋のように複数の時間軸的手番が存在するゲームの木として表現可能なゲームになる。戦略形ゲームは最もシンプルなモデリング法であり、実は展開形ゲームは(例えばエージェントと呼ばれる概念を用いる事で)戦略形ゲームと見ることが出来る。故に戦略形ゲームの定理が展開ゲームの言葉にもにも還元でき、均衡点の存在定理等

    • アファンタジアの創造力

      アファンタジアとは最近アファンタジアという言葉を知って自分が明確にそれであることに気が付いた。そのことにより、今まで見ていた景色が人とまるで別なものであるという事が判明し驚愕するとともに、人の認知に関わる世界の違和感の正体がアファンタジアであることに起因すると知ることが出来た。この記事はアファンタジアという特性による自身の体験を紹介するとともに、自分の脳を出来る限りスキャンし、その理解というスキームについて説明することを目的としている。最も大事な事のひとつはアファンタジアと

      • 二重極限の数理(微分積分学)

        微積のエッセンス微積において二重極限はあらゆるところに出てくる。例として二重数列、二階微分、二重積分である(※微分や積分は定義に極限が入っている)。例えば二重積分を考えると、それが逐次積分の方法を用いて計算可能であることは期待したいところである。高校数学では例えば回転体の断面積を$${S(x)}$$を演算し、これを積分する事で体積を求めるが、これは逐次積分こそが二重積分であると暗黙的に仮定しているのである(※そしてそれは問題ではなく直感的に自明である)。大学以降本格的に証明

        • 展開形ゲーム~ゲーム理論2~

          ゲーム理論(岡田章)第3章前回の記事の続きになる。 紹介する参考書はこちら。 展開形ゲームとは 復習として、前回の戦略形ゲームは各プレイヤーが他のプレイヤーの行動を推定し、それぞれが同時に1回の戦略を表出するというゲームであった。しかし、例えば将棋などの手番が存在するゲームを考えてみると、各プレイヤーが1回の表出で終わる訳では無く、手番と言う概念(※図における各$${o_i}$$のこと)が存在し、各プレイに対し(有限回の)手番を通し終了するというモデルが考えられるだろ

        完全均衡点~ゲーム理論3~

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        記事

          基礎・基本を学ぶ必要性

          基礎・基本って本当に重要?初めに断っておくとこの記事は基礎・基本が重要と言いたい記事ではない。言いたいのはその逆で基礎・基本に拘り過ぎて挫折する人が多いだろうから、そんなのは捨てて最初から本題をやったらどうか?という提案記事である。 勘違いしていた学生時代私はアマチュアながら大学生の頃からずっと数学が好きでやっていて学生時代には本テーマに関して今とは真逆の感覚を持っていた。その誤り(※今の感覚からすると)についてハッと気づかせてくれたのは、SNSの主に質問サイトで仲良くして

          基礎・基本を学ぶ必要性

          戦略系ゲームの数理モデル~ゲーム理論1~

          ゲーム理論経済学(に限らず)現代の意思決定論にはゲーム理論を用いる。経済学は専門的に学んだことは無いので頓珍漢な事を言っていたら指摘して欲しいが、ゲーム理論が出てくる以前の経済学においては個々人が局所最適化した経済活動をしたときにそれが全体最適に繋がるという「神の手」が信じられていた。しかし現代では囚人のジレンマを始めとする多くの反例により問題はそう単純ではない事が言えており、ゲーム理論的なモデリングをしてその均衡点を考察するという事が常識的になっている。 ゲーム理論におけ

          戦略系ゲームの数理モデル~ゲーム理論1~

          接空間の定義

          微分形式を勉強中最近は幾何とか代数とか純粋方面から逃れられずにいるのだが、学生時代にやってこなかった微分形式を上記の本で勉強している。 目次は以下の通りである。 第1章:テンソル積と外積 第2章:接空間と双対接空間 第3章:微分形式の計算 第4章:動座標系の方法(1) 第5章:動座標系の方法(2) 第6章:動座標系の方法(3) 第7章:動座標系の方法(4) 第8章:動座標系の方法(5) 第9章:リーマン空間 第10章:変分問題 第11章:解析力学と微分形式 第12章:フロベ

          1年間で見つけたおすすめユーザー5選(数理科学中心)

          無料で素晴らしい記事を書く人達約1年間(※14ヶ月)noteというプラットフォームで記事を書き続け総投稿数も約50記事にのぼった。なんと言っても面白いのは自分で哲学し、書くことであり、あまり他人の記事を見ることはないのだが、そんな中でも異彩を放っており否が応でも目についてしまう人たちがいる。 何故かそういう人たちはおおよそ自己紹介をせず、スキ数度外視で黄金の価値を持った記事を書く為、私なんかより遥かに素晴らしい記事を提供しているにも関わらず、誰にも知られずひっそりとしている

          1年間で見つけたおすすめユーザー5選(数理科学中心)

          今年やりたい10のこと

          人生に彩を添えるもの普段私は(応用)数学や数理科学、哲学的な記事を書いていますが、今回の記事はそれとは無関係なので、もし期待しているのならブラウザバックをお願いします。「今月更新しないと連続14か月投稿記録が途絶えるけどええの?」と運営からメッセージがきたものの、現在インプット中で中々アウトプット段階までたどり着いていなので運営が企画している春の連続投稿というネタに乗っかっているだけです。 SNSなどでもそうなのですが、実は私は特に数学のみに拘っているわけでは無くて、私の人

          今年やりたい10のこと

          テンソル代数と表現論を読んで(~4章)

          線形代数から表現論最近は抽象調和解析に興味があり、何冊か読んでいるのだがその際に表現論との繋がりからフーリエ変換を眺めることが出来るという事で今まで交わることが無かった数学をやる羽目になっている。実はこの「必要に迫られて」シリーズで前回は幾何学の「基本群と被覆空間」の読書感想を書いたのである。今回は代数学の大分野の表現論についてであるが、タイトルにある本を読んだ。 しかし、今回は読んだ上で「表現論は一体何をしたいのか?」という超素朴な疑問を未だ解消できていないので本質的な

          テンソル代数と表現論を読んで(~4章)

          基本群と被覆空間を読んで

          モチベーション私は応用のある数学のみに興味があるのだが、最近フーリエ解析→(非可換)調和解析と興味のまま学んでいたら表現論や被覆空間の知識が必要な所にぶち当たった。昔から代数や幾何には興味が無く全くやってこなかったのだが、社会人として中堅になっている今になってやる必要性に迫られるとは思っておらず、数学とはどこで交差するか本当に分からない不思議なものであると再認識した。 ど素人の状態から一か月くらいでざっくりと読んでいるので本質的な勘違いがあったらすみません。 本の目次と概

          基本群と被覆空間を読んで

          初等的プログラマーの奥義~オブジェクト指向編~

          初等的エンジニア私は元初等的エンジニアであり全く通用せず逃げるようにして退職したのだが、実働数年間は一応はプロとして働いておりその足跡を残すのも良いのかなと思ってこの記事を書く。 故に普段の記事とは違って、書いているのは殆ど当たり前の事かもしれないが、一応本質を見抜く力は高いと自負しているのでその観点から。人によっては意外と参考になるのかもしれないし、ならないのかもしれない。 オブジェクト指向まず今日日しっかりした設計の元何かのシステムを書くとしたら(手続き指向ではなく)

          初等的プログラマーの奥義~オブジェクト指向編~

          概念は存在しない、時間は存在しない

          運転中に閃いたこと初の哲学的な記事になる。 私は哲学を読んだことが殆どないし、物理学も殆ど知らないが、数学的なことに限らず日常的なことを自己流で哲学をすることが好きである。それは案外数学においても本質を捉える上で成功していると思っている。 最近、運転しながら「概念」という概念について、とりわけその大きさについて気になり考察していたら、その要素については平常の意味においての「存在」という動詞を使うのに相応しくないのではないかと気がついた。 更に考察を深めていくとそのことは「時

          概念は存在しない、時間は存在しない

          何故証明を読むのか

          本文の対象者理論系院生以上を除く方に対して証明とどういう風に向き合えば良いのかを書こうと思う。特に証明を読む意味合いは 1, 学部生 2, 趣味勢 3, 院生以上 で違ってくると思うのでそれぞれにてどういうモチベーションで読むのかを、私の場合に説明できれば良いかな、と思っている。 証明は読む必要がないまず証明は社会や数学界に還元する意味合いでは読む必要はない。何故ならば本に証明が出てきた時点で、定理はエライ人が認めたとして正しい事が言えており、わざわざ一個人が重複してそれ

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          2023年、読んだ本ランキング

          無職と有職の時代2023年、あけましておめでとうございます。と言ってたころ私は無職であった。SE時代にメンタルをやられ、1年以上無職を経験し、カウンセリングに通い万全にして4月から新天地として高校教師になったのである。 こういう経緯の為ここ2,3年はろくに数学もできず、いや出来ても頭を素通りする感じがあり、今年(特に下半期)は久しぶりに数学にどっぷり漬かることが出来たと思う。しかもSE時代は常に技術系の勉強が足かせになっており(※末期は7冊同時読みし、週に3つ勉強会、2回は

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          モンティ・ホール問題を一瞬で解説

          ゲームルール(1) 3つのドア に(景品、ハズレ、ハズレ)がランダムに入っている。 (2) プレーヤーはドアを1つ選ぶ。 (3) モンティは残りのハズレのドアを開ける。 (4) モンティはプレーヤーにドアを選びなおしてよいと言う。 この時にプレイヤーはドアを選び直したほうが得かどうか。 答えと錯覚答えは「選びなおすと2/3で正解ドアを引くことが出来る」であり、錯覚は「1/2で正解ドアを引く」である。 今回はどうでも良い記事であるが、どうも冗長な解説しかないのでこれを一瞬で解

          モンティ・ホール問題を一瞬で解説