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【dimo(ディモ)】サトウキビから作るサスティナブルワークウェアで、ファッション業界の深刻な廃棄問題を軽減

こんばんは。
林です。

皆さんはファッションはお好きでしょうか?
私はとても好きで、新卒ではアパレルショップで働いていましたし、
今ではオリジナルブランドを立ち上げて販売も行っています。

好きなファッション業界だからこそ気になっていることがあります。
それは【廃棄問題】です。

以前の記事でも、服の廃棄問題について触れました。


今回は『具体的にどう問題になっているのか』
そして『解決に動いたブランドのひとつ』を紹介していきます。


深刻化しているファッション業界の廃棄問題

まずはファッション業界の廃棄問題について見ていきましょう。

現代のファッションは『ファストファッション』が一般化したことにより、大量生産・大量消費が当たり前になっています。

日本国内の新規供給量は2020年時点で約81.9万トン
その約6割強の約51.0万トンが廃棄されている状態です。
(参考文献:日本総研

世界に視野を広げると、4200万トン以上が廃棄されている状態です。
(参考元:BORDERLESSニュース&ブログ

いくらかはリサイクルやリユースなどで再資源として使われていますが、廃棄の方が多いのが現状。

その廃棄された衣類が世界を渡り、
アフガニスタンやチリなど様々な国に流れ着いています。

今回見つけた記事では、チリ北部に広がるアタカマ砂漠について記載されていました。

アタカマ砂漠は、世界有数の晴天率が高い場所。
そのため各国の天文台が集まる場所として有名です。

経済活性化のため、チリ政府が特例で設けた衣類品の関税免除。
普通なら30%ほどかかるため、世界各国から衣類品が集まります。
その結果、再利用ビジネスが発展し、目的通り経済の活性化に繋がっています。

ただ、良いことだけでは無く新たな問題も発生しています。

廃棄された衣服が集まるということ。
石油から出来た製品は自然分解することはなく、
半永久的にその場に留まります。
自然廃棄されているだけで土壌汚染が問題なのに、放火するような輩もいると聞きました。
有毒ガスを含んだ煙が周辺住民への健康被害に大きく関わっています。
今日捨てた服の行く末を考えると、服を買うのも捨てるのも慎重になりますよね。
(参考:NHK NEWS WEB


サスティナブルに移行しにくい「ワークウェア」で仕事をする人は約半数

SDGsの浸透で、
【目標12 つくる責任 つかう責任】
にフォーカスが当たり、一般化しつつあります。

『生産量を減らそうとする取り組み』
『廃棄物を再利用していこうとする取り組み』
『廃棄そのものを減らそうとする取り組み』
ファッション業界でもかなり浸透してきたと感じています。

ですがなかなか浸透しにくい衣類があります。
そのうちのひとつが『ワークウェア』です。

ワークウェアに求められている
・強度
・動きやすさ
・安価
の全てを叶えようとすると、石油由来の素材の方が利点が多いため進みにくいのではと思っています。

ワークウェア(制服・作業着)を使用している人の割合は、働いている人の割合でみると45.6%と約半数も。
(参考元:excite.ニュース

日本全体の廃棄量が約51.0万トンということは、単純計算で約25万トンのワークウェアが廃棄されているということになります。
これはかなりの量。

このワークウェアとサスティナブルをなんとか掛け合わせないかと動き出したブランドがあります。


「dimo(ディモ)」サトウキビから作るハイブリット素材のワークウェアでサスティナブルに貢献

PR TIMES

広島県に本社を置く『中塚被服株式会社』が展開する
次世代カジュアルワークウェアブランド『dimo(ディモ)』が
植物由来の再生資源を粗原料にしたハイブリット素材を使ったワークウェアを発表。

サトウキビから砂糖を作るときに、副産物としてサトウキビ廃糖蜜が出ます。
普段は捨てるものですが、バイオ燃料としての開発も進んでいる原料です。
この廃糖蜜を粗原料とした繊維(植物由来30%、ポリエステル70%)と、ストレッチ性抜群のポリエステル繊維を合わせたハイブリット素材から作っており、植物由来の再生資源活用と、ストレッチ性・静電気帯電防止機能・軽量性を兼ね揃えたハイスペックな商品です。

次世代カジュアルワークウェアブランド『dimo(ディモ)』は
素材はもちろん、デザインにもこだわり、見た目も意識して作られており、作り手側のこだわりが詰まったブランドです。
『うわべを纏うのではなく、自分の頭で考えて着こなす。』
を想いに、着る人の心を動かすようなブランドを目指しています。

100%再生資源にはならないとはいえ、これは大きな一歩だと思います。
技術は飛躍的に進歩している中で、まず一歩を踏み出すことでその分野においても研究が進むからです。


~最後に~

何気なく捨てていたものが、どこに行き、どうなっているのかまで考えると、”今”の行動を真剣に考えますよね。

サスティナブルやSDGsが一般化しつつあると言っても、
技術的に実現不可能なことがまだ多くあるのも事実です。

私もSDGs関連の事業を立ち上げていますが、
『何を使うか?何を使わないか?』
を選択していく中でとても勉強になります。

事業を立ち上げて10年以上が経ちましたが、今でも勉強になることが多く、今後も新しい出会いの中でも大きな刺激を受けながら日々挑戦し続けていきます。


林文臣


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