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幸福日和 #047「一輪の花がある日常」

働きずめだったころ、
忙しくて周囲のことになど意識がいかず、
気がつけば、ふと自分の日常が
モノクロームになっていくような感覚を覚えたものです。

そんな時にこそ、
日常に「一輪の花」を添えていた気がします。

たったそれだけのことかと思うかもしれないけど、
一輪の花が仕事場のデスクや部屋の一隅を彩り、
日常が少し明るく軽やかになるんですね。

花を添えるなんて、
非日常的なことのように感じられるかもしれませんが、
たいそうなことではなく、誰でもできること。

例えば、
花屋さんへ行って数百円の一輪の花を買ってくる。
一輪だけ買うのが恥ずかしい?
そんなことはありません。
花屋さんはそういうお客さんほど、
花を大切にしている人なのだと感じるもの。
花束だけが花ではありません。

また、帰り道のあぜ道で、
一輪の花を摘んでハンカチに包み
そっと持って帰るのも素敵ですね。

花にはそれぞれ花言葉や
誕生花なんてものもあります。

自分の気分に合わせて
そうした花を選ぶなんて贅沢な時間です。

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僕は毎朝の習慣として、
朝は浜辺に出て、日が昇るのを眺めていることが多いのですが、
その浜辺から自分の家に戻るまでに一輪の花を摘んで、
窓辺の花瓶にさすのが日課なんです。

それが僕の一日の始まりの合図。

たった一輪の花だけれども、
それだけで、いつも陰っているこの部屋も、
どこか明るくなった気がするし、
今から始まる一日を大切にしていこうという気持ちになる。

照明の機械的な冷たい明るさとはちがう、
内面的な見えない暖かさを感じられるんです。

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「花の咲く姿は、
地球が微笑している姿なんですよ」

幼い頃に、
祖母からそんな話を聞かされたこともあって、
頭の片隅に、その言葉が今でも残ってるんです。

だから僕にとって、
一輪の花とともに一日を始めることは、
その先にあるもっと大きなものと繋がりながら
その日を迎えるという感覚。

そんな毎日を過ごしているうちに、
自分もこんな世の中の素敵な一輪でありたいと
願ったりもするわけです。

最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。