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幸福日和 #050「古典に触れる」

流行りのドラマやアニメ、漫画もいいけれど、
時には古典に触れてみるのはいかがでしょうか。

そうすると、
今までに気がつかなかった日常の奥深さを
感じられるようになるかもしれませんよ。

世界には、歴史を重ねて来た分だけ伝えられてきた、
たくさんの古典というものがありますが、
それらの古典はいつでも時代を超えて、現代の僕たちに
何か大切なものを語り伝えようとしてくれています。

現代を生きる僕たちが歩み寄りさえすれば、
古典は生きていく上で大切なことを教えてくれるものです。

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学生時代から「源氏物語」の世界にのめり込んでいた、

僕の古くからの女友達がいます。


彼女は、その物語の中で繰り広げられる様々な恋愛を通じ、
現実世界で生きるすべを学んだのだそうです。

源氏物語では、主人公である光源氏を通じて、
様々な女性との恋愛が描かれていますが、
現代のような平等な恋愛感覚とは違い、
物語の中では「身分」や「年の差」を超えながらも、
その間を越えていこうと苦悩する女性や光源氏の姿が
鮮明に描かれているんですね。

彼女は、源氏物語に触れていく中で、
人を愛することの喜びや、人と人の心の結びつき
誰かを好きになってしまうことの儚さなども学んだのだそう。


実は彼女には、学生時代から付き合っていた
アメリカ人のボーイフレンドがいましたが、
まだまだ国際結婚が馴染みの薄かった当時、
異国の人とお付き合いをし、結ばれるということは大変なことでした。

そんな中でも、彼女はついに大恋愛の末に国際結婚をし、
今では彼とニューヨークで幸せな家庭を築いているんです。

彼女いわく、源氏物語という一つの古典と出会えたからこそ、
国の距離を超え、その恋に情熱を傾けられたのだそう。

この古典によって、「愛すること」の
意味を教えられたのだといいます。

遥か平安時代の物語が、
現代の恋に苦しむ人を励ますということを
僕は彼女を通じて実感したんです。

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古典に触れて、新しい自分に出会う。
そのために自分から歩み寄ってみませんか。

難しいことではありません。
長い文章が苦手なのであれば、
昔の短歌や寓話集、随筆集なども
読みやすくていいかもしれませんね。

どれだけ優れた人でも、皆さんと同じように、
それぞれの時代を生きてきた人の姿がそこにはあります。

昔の人も、現代を生きる僕たちと同じように
人間関係や恋愛に悩み、お金のことに必死になりながら、
理想の自分と葛藤していたことがよくわかります。

一時代の狭い視野で物事を見てしまうのではなく、
時にゆったりとした気持ちで、日常を眺めてゆけたら。


最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。