フランスに倣ってバカンス風に過ごしてみた結果
先日急遽まとまった連休を手にして、「さてどう過ごすのが有意義だろう、せっかくなら今しかできない贅沢な休み方をしたい。」とあれこれ考えました。
というわけで今回は、「贅沢な連休の使い方」のお話です。
フランスまで行った、とか折角だから旅に、とかそんなお話ではなく、今回は日常のお休みレベルでできることを考えてみました。
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どんな休暇にしようかな
今まで自分が過ごしてきた連休(バタバタと海外に出かけていくことが多かった)を振り返っていると、
「幸せな休日」というワードと共に思い浮かびあがってくる画がありました。
フランスで、バカンス中のご家庭に滞在させていただいたことがあります。ゆっくり起きて、庭のハーブ摘んでから近所のマルシェへ行きカラフルな野菜やチーズを買って、天使のような子供たちと庭でブランコしながら、昼からワイン飲みながらみんなで食卓を囲む……一場面ごとが「THE幸せ」で発狂しそうでした。
「世界にはまだこんな絵に描いたような休日が存在していたのか…」と半泣きで感動した記憶が。
そこで、フランスの「バカンス」という概念を思い出した私。
そうだ、今回の連休のテーマは、これだ。バカンス。
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バカンスとは。
フランスでは年間、約3~5週間分の有給休暇を消化することが法律で義務付けられていて、消化率はほぼ100%。(消化しないと法律で罰則がある) そしてこの有給休暇を利用して「バカンス」をとるのです。
多くのフランス人はバカンスを目標に働いて貯金をして、家族や友人、恋人と過ごすらしい。普段の生活から少し離れて国内の海辺やお隣のイタリア、スイス、スペイン、あるいはもうちょっと遠出して他の国へ行くことも。
そして、そこで「何もしないこと」を楽しむのだとか。
ただ一日中、お日様にあたっているだけ、海にプカプカ浮かんでいるだけ、村でブドウの香りを楽しんでいるだけ。
「何もしない」を楽しむというのは、一日ベッドの中でダラダラしているとかそういうことではないのです。
普段の生活から離れた場所で、予定も決めずリラックスしてみると、自分の日常や人生がふとした瞬間に別の角度から見たり、
「自由な時間を過ごして、自分が何を感じるかを楽しむ」らしい。
(あまり好きな言い方ではないけれども、とっても「フランスっぽい」。)
「なぜ、ゴールデンウィーク(連休)なのに、こんなに東京は人がたくさんいるの?」
先日フランス人の友人がとても不思議がっていました。
フランスではバカンスだと、パリから人がいなくなるんですよね。
そういえば東京は一年中、人で溢れかえっている。
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私たちが人生で何もしないことなんてあっただろうか
気づいたときには、毎日何かやっていますよね。
学校、部活、塾の繰り返しだったり、
学校、サークル、バイト、飲み会だったり、
会社、家、会社、家、だったり。
1日でも一つの場所にとどまって「何もしない」日なんてあったかなぁ。
ちょっと休みができると、つい「何をしようかな」と考えて、誰かと外出したりここぞとばかり溜まった本を読み漁ったり。
旅行に行っても、「なるべく多くのことをやりたい、見たい」で足早に色々回って色々食べて。
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予定を決めない毎日から見えてきたこと。
だから「何もしない」ことを楽しむのが、贅沢な連休の使い方なんじゃないかと思いました。そうは言っても「何もしない」ことには慣れていなく、やりたいこともたくさんあったので、
ちょっと私流にアレンジしてみました。
「連休中にやりたいこと・やらなきゃいけないこと」はふわっと書いておいて、
あとはいつやるかとか、いつまでにやるかとか、そんなことは一切考えずに、フランス人に倣って自由に過ごしてみることにしよう。
毎日ゆっくり起きて、手帳に思いついたこと書いて、本読んで、散歩して、気が向いたらご飯食べて。
さすがに南仏の海に一日プカプカ浮かんでいるというのは無理だったので(笑)、実家に帰って気の向くままに過ごしました。
こんな時間、今までの人生でなかったと思います。「予定を決めずに、その日そのときやりたいと思ったことをやる毎日。」
あまりに珍しい光景なので家族は「失恋でもしたの?」と心配していました。(笑)実家に住んでいた頃はとにかく忙しく動きまわっていて、全然家にいなかったんですよね。
自分で自分のことを知ることって難しくて、特に忙しい毎日では思い返す時間がつい少なくなっていると思いますが、
多分この連休中に朝起きて一番にやったことや、一番時間をかけたことが、今私が本当に好きなことなんじゃないのかな、と思いました。
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ビーチでのんびりするだけがバカンスじゃない。
なにもリゾート地にわざわざ行かなくても良いんです。
冒頭に書いた、私が滞在させていただいたご家庭はパリ郊外(パリの東駅から電車で30分程)のお家ですが、私が来ることもあってバカンス中はずっと家にいました。
で、家で何をしているかというと、やっぱり「何もしていない」(笑)。
家族5人(と猫2匹)のバカンス中の共通プロジェクトとして、「Kaho(私)にフランスの生活をしてもらう」というテーマがあるだけで、みんなその日そのときやりたいことをやっている。(突然キッシュを作り始めたり、絵を描き始めたり、私に日本語を教えてもらったり、自由だ。)
朝10時頃起きてから、のんびりワイン飲みながらランチをして、「Kaho、今日は何をしたい?これからお城に行くなんてどうかな?」と。
毎日ノープランで、そのときの欲にしたがって生活してみることで、自分が見えてくる。だからバカンスのあと、それを仕事や自分のやりたいことに生かして生活することができる。
「よく働くためにバカンスをよくとる」、「バカンスとは、人生になくてはならないもの」とフランスの人々が口々に言う理由が、何となく分かりました。
フランスで見た「バカンスの過ごし方」を思い返したことで、特別なことは何もしていないのに贅沢な時間を過ごすことができた連休。
それにしても、南仏の海で1週間くらいプカプカ浮いてみたいですね。
読んでいただきありがとうございました😊 素敵な一日になりますように!