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私の90smusic#33

#321 Absolution Blues by Coverdale Page

当時の僕は、この二人が何者なのか、ゼップも聴いたことないし、全くわかっていない状態で、聴いてみたら渋すぎるし、全然ついていけなかった感じだったんですよね。今聴いたら、飲み込み具合が全然違いますが。
そもそも何でこの二人が出会って始めたのかというと、ゼップ再結成が頓挫してしまったジミー(だからリマスター作業に向かってたのか)と、ホワイトスネイクが終わって浮いたデビカバとを、A&Rのジョン・カロドナーが引き合わせたのが発端だったそうで。なるほど。
その後のツアーは、アメリカやヨーロッパでは、当時すでにグランジ・オルタナティブなご時世もあってか、興行の見通しが悪かったようで、結局やらずじまいで、話題性と盛り上がりを見せていた日本だけは、なんとか武道館を始めとする4ヶ所の短いツアーをやって、プロジェクトはそれだけで全行程終了だったそうで、なんか色々タイミングなんですかね。
またその時のジミーの来日は、なんと72年のゼップの公演ツアーの時以来だったんだそうです。随分といらっしゃってなかったんですね。

※Spotifyにはなかったので、プレイリストには載ってません。

#322 Most High by Jimmy Page & Robert Plant

MTVアンプラグドをきっかけにして始まった元レッド・ゼッペリンのロバート・プラントとジミー・ペイジによるプロジェクト。デビューとなった前作は、中東寄りのアレンジのゼップソングのカバーと新曲を織り交ぜたライブアルバムで、本作はさらにその延長線上の作風での、全曲新曲によるスタジオアルバムとしてリリース。
ジミー・ペイジは、これまでポール・ロジャースやデヴィッド・カヴァーデイルといった名だたるボーカリストと組んでやってましたけど、やっぱりここで聴けるプラントとの相性の良さは格別かつ印象的で、アビーロードスタジオでの録音、そしてプロデューサーには、アナログレコーディングの名手スティーブ・アルビニを選ぶというセンスで、かなりの気合をもって臨んだ内容。世間的には前作からの勢いで、ゼップの再結成待望が有力であったであろう中でのこの作品の発表は、内容もサウンドも素晴らしいと思うし、佳作として認められるべきかなと思う。
ペイジはこの次の3作目用の楽曲も用意していたようだけど、プラントがもうすでにこれを続ける気持ちが冷めてしまっていて、プロジェクトは終了。個人的な印象だけど、その後の裏方気質?なペイジは、新しい場所への行き場を失ってしまったような気も。プラントは、表舞台のソロ活動で生き生きしていくけど。

#323 Soul of Love by Paul Rodgers

フリー、バッドカンパニーのシンガーとして知られている英国ミュージシャンの3作目ソロで、オリジナル作品としては、83年のデビュー作から14年ぶりの2作目Nowより。
個人的には、95年くらいから3年くらい、クラシックロックがとても流行りまくって、ひたすら聴き漁っている中でのこのリリースでしたので、聴くにはとてもタイミングが良く、大分盛り上がりました。しかも、ライブ盤付きのダブルアルバム仕様で、往年の代表曲ヒット曲を、当時の最新のライブレコーディングで聴けたので、もう最高でした。
スタジオアルバムもライブ音源も、本当にまさに珠玉のナンバーを、あの美声が歌う贅沢さ。喚いてしまうようなハードロック曲も、彼が歌えば聴き入ってしまう歌謡リサイタルの様相を呈するような。この美しいソウルボイスと組みたがるロックミュージシャンたちはとても多く、まぁまさかこの後にクイーンと合流することになるとは思いませんでしたけどね。

#324 It's Showtime! by David Lee Roth

ソロ3作目。プロデューサーは同年リリースのメタリカのブラックアルバムも手掛けたボブ・ロック。スティーブ・ヴァイがバンドを抜け、バンドに加入してきたのは若きジェイソン・ベッカー。しかし、加入1週間で筋力の萎縮と低下をもたらす筋萎縮性側索硬化症と診断され、手の力が入りにくい状況下でレコーディングをなんとか乗り切ったという経緯があった。
そのおかげで、どれくらいのパフォーマンスが達成出来たのかはわからないけれど、バカテクかつ自由に表現するヴァイに比べ、楽曲に忠実でありながら、確実にハイパフォーマンスを魅せた印象のベッカー。これまでのスーパーバンドという全体のインパクトから、よりソロ作品という成り立ちのバランスに変わった作品になったような感じも。
ハードロックの時代も90年代に入って移り変わり、それと比例するかのようにセールスを落とすものの、前2作同様に聴かれるべき重要作品のように思う。ツアーに参加出来なかったけど、その代わりに登場するのが、後にオジーに加入するジョー・ホームズというのがまた興味深い。

#325 Monkey Business by Danger Danger

ニューヨーク・クイーンズで結成したグラムメタルパンドのセカンドアルバムScrew It!より。
ウォレントのチェリーパイとかもそうですが、個人的には時代も変わりきった90年代中盤とかで聴いているので、良く言えば、古き良き輝かしく聴こえる部分と、悪く言うと、時代錯誤の痛々しさもわかってしまう、みたいなところもあって、リアルタイムで聴いてる人とは多分、見えてる景色の印象が幾分違うかもしれません。
正直、デンジャーデンジャーってwwwみたいなとこありましたけど、そこから30年も経って聴いてみれば、色んな印象をくぐり抜けて、今や聴いてるこのあたりだけでも、80年代万歳な、謎に美化される黄金空気。良い意味で。古き良きってそういうことなのかな。

#326 Miles Away by Winger

キップ・ウィンガー率いるニューヨークのハードロックバンドの2作目In the Heart of the Youngより。セルフタイトルのデビュー作と本作がプラチナディスクになるヒットで、シーンに躍り出るものの、他の同様のバンドと同じように、ロックシーンの変わり目に飲まれてしまい、7年ほどで解散してしまった。その後、復活もしたようだけど。
演奏テクニックのあるポップメタルという当時の、ある意味その時代のテンプレというか、その教科書通りのような、というと言い方があまり良くないんだけど、コレを聴けば、違う年代にいても、すぐに80年代に渡れるという安心感は絶大。久しぶりに聴いて、やっぱりギターのレブ・ビーチはめちゃくちゃ上手いなあという印象も。でも、水を差すようだけど、ジャケは正直かなりダサい。きっと時代のせい。

#327 SexDrugRockN'Roll by Shotgun Messiah

スウェーデンのグラムメタルバンドのセカンドアルバムSecond Comingより。こういうヘアメタルバンドがスウェーデンにもいるんだなあという、世界的なヘアメタル普及率の高さを匂わせる時代背景を感じさせましたが、純粋なハードロックバンドというよりは、少しパンクやロックンロールのようなミックスした感じもあって、ハイブリッドな雰囲気がある印象。この後インダストリアルメタルへ傾倒していく流れは驚くけど、そういう意味では不思議ではない気も。

#328 Rocket Engines by Warrior Soul

ニューヨークで結成されたコリー・クラーク率いるロックバンドの5作目The Space Age Playboysから。これはジャケ違いのアルバムを中古で買ったような気がするなあ。
当初はゲフィンからデビューして、結果大きくは売れることはなかったけど、時にはニルヴァーナと比べられるくらい評判の良いバンドで、しかし次第にレーベルとの関係は悪化していき、契約を早く履行したいがための作品もリリース、早々にレーベルからドロップするというヤンチャぶりで、なかなかパンクな姿勢のイメージも。からのこの作品ということで。
これがめちゃくちゃ格好良いギターロックアルバムで、日本での知名度がなさすぎて、よくわからんで買ってみたけど、これは当たりを引いたなと。メタリカのラーズもこの作品がお気に入りで、オープニングバンドに呼んだりしたんだとか。

※Spotifyには楽曲がなかったので、代わりにセカンドアルバムDrug, God and the New RepublicからThe Wastelandがプレイリストに載っています。

#329 Buzz on by The Space Age Playboys 

結局、前述の作品を最後に、ウォーリアソウルは解散に至ってしまうわけですが、コリー・クラークは再びその最後作のタイトルをバンド名にしたバンドを結成。その唯一作として出されているアルバムNew Rock Undergroundより。サイケなパンキッシュロックンロールな作風で、これもめちゃくちゃ格好良くて、最高すぎます。どうしてもこの辺の話は、ウォーリアソウルが先に立っちゃうのでアレですが、それらよりも前に押してもいいくらい好きかも。

#330 God Gave Rock 'n' Roll to You II by KISS

カタログの多い有名バンドの作品のどれから聴けば良いのか?というのはよくある相談なんだけども、このキッスの場合も、その他分には漏れず。そのたくさんのカタログの中から、なんかどうやらALIVEというライブアルバムがとても良いという噂。それを鵜呑みにして、初めて手にしたアルバムは、1作目でも2作目でもなく、なぜか3作目のALIVEⅢだったという。最新のライブ作だから、ということなのかな。
で、やっぱりキッスくらいだと、当たり前のようにこんなわかりやすいヒット曲があるんだなあ、なんて思ってたらカバー曲で、それがアージェントというバンドのヒット曲ということらしいと。そのアージェントは何処から来ているかといえば、元ゾンビーズのロッド・アージェントがやってるバンドで、あのゾンビーズ?おー、そこ繋がるの?ということを後々知るのですが、大体そのあたりで自分の中のキッス体験は終了。
そして一昨年くらいにやっと初めてALIVE1作目を聴く機会があり、なんだキッスって、こんなすごいバンドだったのか!だからあんな人気なのか!と今更気づくくらいだったのでした。あの時にこれだけにしないで、ALIVE全作聴いておけばよかったですね。


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