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私の00smusic#55

#541 Experimental Film by They Might Be Giants ジョン・フランズバーグとジョン・リンネルによる音楽デュオの10作目The Spineより。話は少しずれますが、ゼロ年代の彼らといえば、児童向けの音楽アルバムやその音楽に盛り込んだアニメーション映像を積極的にリリースしていて、どれもゴールドディスクになるようなヒットになり、グラミー賞でも児童音楽部門で受賞するような評価を受けていたのが印象的。あとは個人的には、この作品の時のライブを観

    • 私の00smusic#54

      #531 Sweet Disposition by The Temper Trap メルボルンのバンドのデビュー作Conditionsからスマッシュヒットのシングル曲。オーストラリアでのヒットもさることながら、海外展開にも積極的で、特にイギリスのツアーやフェスにも参加して、アルバムもゴールドディスクを獲得していたりしたそう。ファルセットを使ったボーカルはインドネシア出身ということもあってか、元々のオージーバンドのイメージにはない多国籍感があって、サウンドスケープへの美意識も

      • 私の00smusic#53

        #521 Kids by MGMT コネチカットにある大学在籍時に結成された音楽ユニットのメジャーデビュー作Oracular Spectacularより。プロデューサーは、デイヴ・フリッドマン。サイケな雰囲気とノスタルジーなメロディを持つ、懐古的なロックサウンドと今時のポップなデジタルサウンドを組み合わせた、当時では新しい感覚だった作品。リスナー界隈でもかなり話題になっていて、すごく人気があったという認識で、それに背中を押されて、レンタル屋さんで借りて、その後買ったような気

        • 私の00smusic#52

          #511 Powder Blue by Elbow 英国グレーター・マンチェスターのバンドのデビュー作Asleep in the Backより。バンドコンペを経て、メジャーレーベルとの契約を勝ち取って制作するも、レーベル売却で話が破談になるという困難の後、もう一度体制を整えて、制作し直した作品だそうで。個人的にはDovesのLost Soulsと並んで、傑作の一枚かなと。中身が反映されたようなジャケットの青く暗く冷えた感じが印象的ですが、歌から発せられる感情も、全てのハーモ

        私の00smusic#55

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        • 私の00smusic
          54本
        • 私の90smusic
          31本
        • 私を構成する42枚
          2本

        記事

          私の90smusic#31

          #301 Poppies by Marcy Playground ミネアポリス出身で、ニューヨークで活動を始めたオルタナロックバンドのデビュー作より。フォークも交えながら、少し気だるそうにゆっくり進む、温度の低い作品なので、結構賛否に割れる作風なのかなあと思います。いわゆるロック的な興奮する箇所はそんなにないけども、ずっと童謡でも歌うくらいのしっかりした歌メロディで、そのゆったりとした歌の速度感は飲み込みやすく、退屈せずにほのぼの楽しめるという絶妙なバランスで成立している作

          私の90smusic#31

          私の00smusic#51

          #501 Hyperdrive! by Devin Townsend Project 当時のデヴィンは、アルコールやドラッグで、クリーンな状態を保つのが難しかったようで、彼のバンドやStrapping Young Ladも止めてしまい、一線からしばらく身を引く選択をしてしまう。その後、落ち着きを取り戻しながら、楽曲制作を始め、2年ほどの間に60曲程度の曲が集まり、それらは4つの異なるスタイルに分かれていることを発見し、自身のProject名義でこれら4作品をリリースすること

          私の00smusic#51

          私の00smusic#50

          #491 N.Y. Song by Modern Skirts ジョージア州アテネのバンドのデビュー作Catalogue of Generous Menから。地元アテネの音楽賞でアルバム・オブ・ザ・イヤーに輝き、R.E.M.のマイク・ミルズが彼らを支持して、R.E.M.のトリビュート作に参加したり、オープニングアクトに抜擢されていたりした。残念ながら、3作を作り終えた後、その役割を終えたとして、解散してしまったようなんだけど、このデビュー作は本当にお気に入り。ほんとに傑作だ

          私の00smusic#50

          私の00smusic#49

          #481 Hey Let's Get It on by AntiProduct ジンジャーと一緒に共同サイドプロジェクトClam Abuseに参加していたアレックス・ケイン率いる英国のバンド。全体の活動歴がいまいちよくわからないけど、一度ワイルドハーツ来日時に前座出演していて、会場の外で彼らに直接会って、ギタリストのクレアがイケメンすぎて、スタイルが良すぎて、人類でこんな格好良い女性に遭遇したのも良い思い出。またNHKの旅番組で、かまやつひろしさんがイギリスに訪れて、たまた

          私の00smusic#49

          私の00smusic#48

          #471 Wayward Song by The Earlies イギリス人2人とテキサスからのアメリカ人2人で構成されているグループのデビュー作These Were The Earliesから。スピリチュアライズドやポリフォニック・スプリー、牧歌的なシガーロスなんかを混ぜたようなサイケワールドに、ビーチボーイズのようなハーモニーやエレクトロニックなスパイスも混ぜてみたり。ポップで繊細な、美しきチルミュージック。ただただ癒される。 #472 Yoshimi Battles

          私の00smusic#48

          私の00smusic#47

          #461 Extraordinary by Liz Phair シカゴのシンガーソングライターの4作目セルフタイトルから。元々は、ローファイなインディロックミュージシャンとして、メディアやグラミーにまで評価されていた人ですが、このメジャー転身を機に、思いきったメインストリーム向きのポップロック化を図ります。個人的にはそれが大ウケで、彼女のブレイクスルー作品くらいに思ってるのですが、セールス的にはそこまで伸びたわけでもなく笑。でも否定的なメディアも現れる中、それでももっと売れ

          私の00smusic#47

          私の00smusic#46

          #451 The City Lights by Umbrellas オクラホマのインディバンドのセルフタイトルのデビュー作から。優しいボーカルとリヴァーブが利いた冷えたバンドサウンドに、エモで叙情的な雰囲気を持った良作。パステル調でポップなジャケットも素敵。 #452 Hammers and Hearts by Daphne Loves Derby ワシントン州ケント出身のインディバンドのデビュー作On the Strength of All Convinced。まだ1

          私の00smusic#46

          私の00smusic#45

          #441 Get Back by The Beatles これを入れて良いものか、わかりませんけど笑。リマスターやリミックス作業を進めることで、ビートルズ作品がまた新たに21世紀にも大事に遺されていく中で、かなりの衝撃のリリースだったのが、これ。ファンの間でも賛否に割れましたが、ビートルズ側がマッシュアップというリミックス方法を容認することは、かつて録音テープを切ったり貼ってたりして、音楽制作を面白がっていた意識レベルの彼らからすれば、それ面白いじゃんで済む話だったのかもし

          私の00smusic#45

          私の00smusic#44

          #431 The Wild Things by Ben & Jason ベン・パーカーとジェイソン・ヘイズリーからなるロンドンのデュオの3作目Ten Songs about Youから。フォーキーで地味な印象もあるけど、澄んだ歌声と豊かなストリングスのアレンジも手伝って、全体的に情感のこもった良いシンガーソングライターアルバム。つらつら聴いてると、色んなことをとりあえず脇に置いといて、心持ち少し余裕も出来るような、音楽から得られる贅沢さも感じるかな。 #432 Sweet

          私の00smusic#44

          私の00smusic#43

          #421 Never There by The Szuters マイク・ズーター率いるロックバンドの3作目Not Quite at the Budokan。この後に、Magna-Fiと名前を変えて活動するも解散して、現在はマイクのソロプロジェクトとして、この名が使われている。このチープ・トリックのライブ作品をもじったタイトルの作品は、分厚いパワーポップにより特化した流れを作った。途中のカバー楽曲ナックのGood Girl Don'tで、ナックって、My Sharonaだけじ

          私の00smusic#43

          私の00smusic#42

          #411 White Winter Hymnal by Fleet foxes シアトルのインディフォークグループのデビュー作から。ビーチボーイズのハーモニーと、ゴスペルの響きにサイケな香り、それらとトラッドなフォークを組み合わせるという伝統的で古風なやり取りが、突然00年代後半に注目を浴びるというのは、当時もなかなか唐突な感じはしたものの、これは多分、そもそもあまり時代等に左右されないアート作品で、どこのタイミングで出されても、それが一度きちんと評価されれば、いつ聴いても

          私の00smusic#42

          私の00smusic#41

          #401 Leave Out All the Rest by Linkin Park 1作目のHybrid Theoryと2作目のMeteoraで、空前の大ヒットで知られるアメリカのバンドですが、当時はまあ、またあの流行りのニューメタルか、くらいにしか思ってなかったんですけど、その後、サマソニで彼らのライブを観る機会があって、その時にチェスターのあんな繊細な感じなのに、なぜかやたら届いてくる感じの歌声に魅せられた体験があって。世間的には、刺激的な前二作だとは思いますが、この

          私の00smusic#41