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私の00smusic#42

#411 White Winter Hymnal by Fleet foxes

シアトルのインディフォークグループのデビュー作から。ビーチボーイズのハーモニーと、ゴスペルの響きにサイケな香り、それらとトラッドなフォークを組み合わせるという伝統的で古風なやり取りが、突然00年代後半に注目を浴びるというのは、当時もなかなか唐突な感じはしたものの、これは多分、そもそもあまり時代等に左右されないアート作品で、どこのタイミングで出されても、それが一度きちんと評価されれば、いつ聴いても気にならないような不朽の名作として扱われるような類いなのかな、と。

#412 Storm by Godspeed You! Black Emperor

カナダ・モントリオールのポストロックバンドのセカンドアルバムLift Your Skinny Fists Like Antennas to Heaven。1曲20分以上のインスト楽曲、全4曲87分に渡る2枚組作品。ずっと歌が入ってなくて、尺もとても長いので、なかなか一般には受けづらいとは思いますが、一度耳を通せば、この壮大かつ、息を飲むほどの美しさがひしひしと伝わるはず。00年代を代表する傑作の1つだと思います。

#413 Travel Is Dangerous by Mogwai

スコットランド・グラスゴーのポストロックバンドの5作目Mr. Beastから。3作目のRock Actionから3作くらいしか聴いたことがないので、あまり熱心なモグワイファンとは言えないかもしれませんが、よく知られていた轟音サウンドから、ストリングスやホーンなど、楽器の数が増えてきた頃の、この時期の雰囲気や表現がどうやら好きみたいです。

#414 Run by Air

フランスのエレクトロデュオの3作目Talkie Walkieから。プロデュースは、自身とナイジェル・ゴッドリッチが絡んだ作品。映画ロスト・イン・トランスレーションのサントラへの参加で、その存在をはっきり意識して、このアルバムを聴いたイメージですかね。デビュー作のMoon Safariはヒット作だし、ヴァージン・スーサイズも観ていたので、その前から名前くらいは知っていたかもしれませんが。やはり音楽が邪魔をしていかない雰囲気や静寂の間が、何となく映画のサントラチックに響く作品かなと思います。

#415 Only This Moment by Röyksopp

ノルウェーのエレクトロデュオの2作目The Understanding。本国のアルバムチャート首位を獲得して、世界的にもミリオンセールを達成した前作からの本作は、かなりポップでキャッチーな方に振り切れているわかりやすい作品で、僕もそんなにエレクトロニカサウンドに明るくはないけど、聴いて、わりとすぐ楽しめたし、そんな人にもツカミのある作品かなと思います。このシングルも街中で気軽に聴けるようなヒットチューンだな。

#416 Ibi Dreams of Pavement (A Better Days) by Broken Social Scene

トロント周辺及び各々活動しているカナディアンミュージシャンたちが集う音楽集団の3作目セルフタイトル。この頃のカナダへの個人的な親近感は結構あって、レーベルArts&Crafts作品が、アルバムのアートワーク含めて、すごく好きで。それら作品群の中でも、これは代表的な一作かなと思います。メンバーの数が多いと、どうしても音楽の構造も複雑化するんですけど、ポップさやノリの良さを失わず、楽しいロックバンドのエンタメ感とバロックポップな雰囲気が出ていて、ポジティブなムードが流れてるのが良いです。

#417 The Men Who Live Upstairs by The Most Serene Republic

カナダの音楽集団の2作目Population。これもArts & Crafts作品。Broken Social Scene作品と並ぶ良作だと思う割には、あんまり話題になってなかったのが不思議なくらいだったのですが、このジャズやプログレをも飲み込んだアートロックは、小難しくなりすぎることもなく、弦楽器、鍵盤、管楽器、打楽器が一体となって、アンセムのように鳴り響く場面では、わかりやすいカタルシスを迎えます。

#418 Your Summer Dress by Dirty on Purpose

ブルックリンのバンドで、4作ほどEPが出ていますが、アルバム作品ではこれが唯一作Hallelujah Sirens。男女のボーカルを配して、シューゲイザー的なサウンドのアプローチが印象的。終始青くて、キラキラした美しさが魅力的すぎて、さっさと解散の道を選んだの、惜しいなあ。EPを数に入れたら、3作くらいのアルバム量の楽曲数はありますが、こんな幸せアルバムあるなら、アルバムでもう少し聴きたかったな。

#419 Breakfast in NYC by Oppenheimer

北アイルランド・ベルファストのインディポップバンドのデビュー作から。ジャケットがオシャレなんで、気になるみたいなとこだったけど、モーグシンセ音が目立つ、カラフルポップロックで、日本盤も出てたんで、話題になったのかな?

#420 Wake Up by Arcade Fire

カナダ・モントリオールのバンドのデビュー作Funeralから。これはメディアからも大絶賛な作品で、00年代を代表する作品かもしれません。個人的には、最初ボーカルが少し馴染めないとこがありましたけど。バロックポップ的でもあり、80'sのような感じもありつつ、奇妙と感情が入り交じった、でも何だかカラフルで。エンタメな空気もあり。ごった煮で、独特な格調。


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