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カントリーマアム2040年問題

滋賀県高島市の住職・行政書士・FPの吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬・終活
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カントリーマアムの内容量が19枚から18枚になることがニュースになっていました。

ネットでは以前から「カントリーマアム2040年問題」としてネタになってきたことがいよいよ真実味を帯びてきたと話題になっていました。

カントリーマアム2040年問題とは、カントリーマアムのファミリーパックの内容量が枚数も一枚あたりの大きさも減少しているというものです。
データとしては、2005年には30枚入っていたものが、2007年に28枚、2008年に24枚、2014年には20枚となっています。
そしてこのペースで行くと2037年頃に枚数が0枚になり、2040年には消費者が自ら作ってメーカーに納めないと販売できないという笑い話になっています。
2022年に19枚となるまで少しペースが落ちたのですが、再びペースが再加速しているとも言えます。

さらにサイズもどんどん縮小しており、1980年の発売当時は8センチあったものが、1990年には6センチ、2010年には5センチ、2020年には4センチとなっており、このペースで行くと2050年頃には1センチになると計算されます。
ネットでは100年後にはマイナスの質量を持ったカントリーマアムが誕生するのでは、とネタになっていました。

いずれもステルス値上げと呼ばれるものの代表例として取り上げられています。
商品の価格は変えずに、企画や内容量を変更するというものです。
原材料高や人件費の高騰など製造にかかる費用が上昇してきたため、それを価格に転嫁するのが通常ですが、過去に容量などを変えずに値上げした時に購買量が落ちたため、価格を変えないための方策として生み出されたものと言われています。

しかし、ステルス値上げであっても消費者の反発はやはり起きているのが通常で、納得が得られているものはごく希です。
納得が得られているものは、山崎製パンの小さなパンがいくつか入った薄皮シリーズで、個数を減らす代わりに一個あたりの容量を増やしたというものです。
他には、コカコーラがこれまでの500mlが一人で飲みきれないという声も受けて、350mlと700mlの販売にしているというものです。

ステルス値上げは一時的な対応にしかならず、長い目で見ればカントリーマアム問題のように解決できない問題を抱えてしまいます。
また、原材料については、消費者でなくメーカーに対して販売しているということもありどんどんインフレしています。

最終の商品についてもメーカーとしてしっかり利益が出せるところまで価格を上げ、インフレしていくことはやむを得ないのではないでしょうか。
生活のためには、それに合わせて賃金の上昇が必要になりますが、社会での商品がどんどん値上がりして賃金が上がらないと生活が出来ない、とならないとなかなかきっかけにはならないでしょう。
ステルス値上げは「実質の」値上げであり、実際の市場に出ている価格としては据え置き価格になってしまっているわけですから。

日本では見た目上は何も変えていない、として実質は誤魔化しているのと変わらないことが多い気がします。
価格を据え置かれても消費者の手に入る実質の量は減っているわけです。
政治の世界で、各種の給付金を検討されても、税や社会保障費などで値上げされていれば国民の手元に入る実質のお金は減少します。
私たちが欲しいのは自分の手元に納得できる量が残ることですし、そのための会社や政治の方針が決められて欲しい、と思います。

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