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ボードゲームで伏せられたカードを引いて立ち尽くす

遺言・相続・葬儀・埋葬のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
詳しくはこちらのホームページから。

Nintendo Switchなどのゲーム機やスマホのゲームばかりでなく、アナログなボードゲームに人気が出ているようです。
古典的な人生ゲームやモノポリーなどは私もやったことがありますし、桃鉄もテレビゲーム上でやってるとは言え、ボードゲームの要素があるな、と思います。

新聞記事を読むと、論理性や戦略性だけでなく、対面だからこその交渉力が求められ、そこに運も絡んでいくところに面白さがあるようです。

最近のものはほとんどやったことがないのですが、昨年11月23日に「超高齢社会体験ゲーム コミュニティコーピング」の京都での体験会に参加しました。

社会的孤立になっている人に気づき、専門家などと繋いで、課題を解決していくゲームです。
開始前に、ゲームはほぼクリア不可能と聞いていましたが、この時はなんとクリアできてしまいました

このコミュニティコーピングでは、引くカードの内容に大きく結果が左右されます。
その他のボードゲームでも同様に引くカードであったり、サイコロやルーレットの数字によって結果が変わりますし、そこを運不運ということもできると思います。

しかし、昨日、ボードゲームに関した投稿に知人が書いたコメントに思わず膝を打ちました。
「自分の力ではどうにもならない事は、そのカードを引くのと同じだわと、介護ボードゲームをやってみて感じました」と書かれていたのです。

私たちはどうしても、この世の何もかもについて、自分の力が及ぶものにしたいと考えがちです。
そのため運不運という自分が決定に関与できないものについて、何となく割り切れないものを感じ、なかなか受け入れることができません。
典型的なものは病気です。
しかし、自分の力が及ぶことなんてこの世界のほんの僅かなことです。
病気に逆らうことのできない私自身に気づいて「ままならない」ということに気づくのです。

行政書士として、相続に関する生前対策に関わると、どうしても全ての条件を整えて、何とか上手く事が進むようにしようと考えてしまいます。
しかし現実は小説以上に想像を超えるような「ままならない」ことが起きて呆然と立ち尽くすことがあります。
そんな時にただ立ち尽くしていても仕方が無いので、コミュニティコーピングで体験したように、「自分でこの対応をしよう」「自分ではできないから、あの専門家を頼ろう」「対処できる専門家を知らないから、まずは専門家を探そう」といったできることを一つずつ積み上げていきます。

ボードゲームで相続や生前対策を体験できるものがあれば、業務として関わる士業なんかにも需要があるんじゃ無いかと感じました。

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