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生きるためにデジタルでも何でも使う

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登山者がよく使う地図アプリに「YAMAP(ヤマップ)」があります。
私はインターネットのホリエモンチャンネルでゲストに開発者の春山慶彦さんが呼ばれて初めて知りました。

春山さんはアラスカ大学に行き、イヌイットと共にクジラ漁やアザラシ猟をされました。
その中でイヌイットが最新のGPSを駆使して漁をしていたことに驚くと共に、生きるために紙一重の世界の中でデジタルでもアナログでも使えるものは使うという姿勢を見たことが後のYAMAPに繋がったと語られています。

帰国後に春山さんは登山に行かれますが、スマホを使おうとしても電波が届かないため、Googleマップなどの地図アプリは使えません。
ただGPSは反応していて、白紙の地図の上に自分の点が出ていることに気づきます。
ということは、オフラインでも使える地図の上にGPSを組み合わせれば、電波が届かないところでも使える地図アプリが出来るのではないか、と考えられたのがYAMAPの仕組みです。

アウトドアをよく楽しまれる堀江貴文さんが、YAMAPは素晴らしいアプリと大絶賛していましたが、元からある仕組みや機能を組み合わせて出来たものです。
多くの発明発見の多くは0から生み出されたものでなく、既存のものの新しい組合せであるといわれます。
春山さんも「登山をしていると欲しいもの(地図アプリ)」「電波に関係なく自分の位置が分かるもの(GPS)」「ダウンロードしておけば使えるもの(地図)」の組合せから作られています。
この組合せがなかなか気づかないのですが。。。

登山というとレジャーの側面が強く見えますが、自然に対して二足歩行だけで挑戦する自然対人間の構図があります。
そこに昔ながらの自分の経験や勘や根性論だけでなく、最新のものやデジタルであっても導入して、自分の生を尊重していく姿勢が春山さんにあるのだと思います。
YAMAPでは「みまもり機能」など登山者の位置情報を互いに記録し合える仕組みで遭難時の救助に役立てたりもしていますが、これもそうした姿勢の一つだと思います。

春山さんの起業のきっかけは、30歳の時に起きた東京電力福島第1原発の事故だそうです。
「もし、東京の人が東京で電力を作っていたら、もっと用心深く設計したり、安全対策を強化したり、原子力に頼らない方法を考えたりしたんじゃないか。地方に負担を押しつけて利益だけを中央に吸い上げるような社会は変えなければ、と強く思いました」
と記事で書かれていました。

一人一人の生を尊重していく、そのために現代の便利な道具を何でも使おうという謙虚な姿勢を持つ、といった姿を春山さんに見ましたし、これは登山に限らず私たちの暮らしの一つ一つに必要な姿勢ではないかと感じました。


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