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母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ

遺言・相続・葬儀・埋葬のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
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昨日の投夕食の献立作りに困り、ウチの子どもたちに尋ねるとかなりの確率でポテトサラダが上がってきます。
作り手からすると、
え?ポテトサラダ?マジで?フライドポテトあたりで手を打たない?
という気分です。

私のレシピは、ジャガイモを電子レンジで温め火を通します。
今日はあらかじめ皮に切れ目を入れておいて、チンした後すぐに冷水をかけ、皮を収縮させてサッと取り除きました。
レンジしている間や、マッシャーで潰して粗熱を取っている間に、具材の準備です。

キュウリはスライサーで薄切りにして塩もみして水切り。
後からサラダがべたつかないように、かなり何度も水を切ります。
大人用ならタマネギも同じようにして、水にさらして辛みを取って和えるのですが、子どもたちはあまり好きでないので断念。
魚肉ソーセージを薄切りにして、ゆで卵をみじん切りします。

ポテトの粗熱が取れたところで具材を全て投入して、マヨネーズを加え混ぜます。最後に塩コショウを少しだけ振って味を調整して完成。
時間は30分ほどで出来ますが、手間は結構かかります。

そういえば3年ほど前にポテトサラダ論争というものがありました。
Twitterの以下の投稿が日経新聞にも取り上げられ、一大議論になったものです。

「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」の声に驚いて振り向くと、惣菜コーナーで高齢の男性と、幼児連れの女性。男性はサッサと立ち去ったけど、女性は惣菜パックを手にして俯いたまま。

私は咄嗟に娘を連れて、女性の目の前でポテトサラダ買った。2パックも買った。大丈夫ですよと念じながら。

Twitter みつばち(@mitsu_bachi_bee)

高齢男性の考えでは、
母親(という子どもを育てている立場)なら
ポテトサラダ(という簡単な料理)ぐらい
(疲れていても時間が無くても)作ったらどうだ
というあたりなのでしょう。

ポテトサラダは前述のとおり、それなりに手間がかかります。
またキュウリやジャガイモや魚肉ソーセージがポテトサラダの分量だけ売っているわけではないので、他の料理への応用なども求められます。

作ったことがあれば手間がかかることは知っていると思いますし、ご高齢の方なら「男子厨房に入らず」の世代で、作った経験が無い可能性もあります。
どちらにしても、この高齢男性にしてみれば「家事なんだから苦労して当たり前」というところなのでしょう。
経験が無いなら「料理ぐらい苦労して作れ」と思うでしょうし、経験があるなら「苦しい思いをせずに惣菜で済ませるのはズルい」と思うでしょう。

つまるところ「嫉妬」なのでは無いかと思います。

このポテトサラダ論争の時にあった投稿で、みんなが「これが正解」と言ったのが以下の投稿です。

このコーナーで売っているのは「時間」です。
夕食にぴったりな時短メニュー大集合!
調理時間短縮に「お惣菜」
「手を抜いた」と言われないためにお気に入りのお皿に盛り付けるだけで「手作り気分」ですよね!

Twitter さいみん(@saimin_echo)

惣菜を買うだけでなく、タクシーに乗ったり、ハウスクリーニングをお願いするのは、「高い効果」の発揮を「他人の時間」により達成することを「お金で買える」からです。
この時間を買うという感覚が、日本人には希薄だと感じますし、人に何かを頼めば時間あたりの人件費がかかるのだ、と言うことがなかなか理解されません。

前職の時も、業務効率化のために機器やシステムを導入するでもなく、人海戦術で対応することがしばしばでした。
その時に集まった人達の時給から考えれば、容易くシステムが導入できるのではないだろうか、とよく思ったものです。

今の行政書士の仕事は、特に私の時間の切り売りになるため、一つ一つの業務に報酬をいただいています。
そのため「戸籍を取ってもらうだけなのに、お金がいるの?」と言われることもあります。
しかし、一般の方が戸籍を集めるよりも、必要な書類を適切に揃えてスムーズに、どの窓口に行ってどのように説明すれば係の方が良く理解できるか分かって短時間に、作業をすることが出来ますし、そのための知識や技能にお金をいただいているのです。

もちろん依頼人自身が時間と労力と、おそらくいくらかの無駄を費やして、自分ですることは出来ます。
しかし、その時間を、しなければならないことや、自分でないと出来ないことに充てれば、より効率的ではないでしょうか。

そのために私たち専門家にお金を払い「時間を買う」のです。

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