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メリハリ家計でメタボとおさらば

「お金を貯めて、増やして、楽しく使う」には、まず貯められる体質になることが前提です。「貯める=家計簿あり」かというと、そんなこともありません。家計簿をつけてキッチリ管理するのは苦手…という方のために、家計簿なしでも、そこそこお金が貯まる方法をお伝えします。

家計簿は何のためにつける?

こんな相談があります。
「仕事をかけもちしないと教育費が出せない」
「家計簿をきっちりつけているのに貯まらない」

「なぜ家計簿つけているんですか?」と聞くと、たいていの人は「ムダを減らしてお金を貯めたいから」とお答えになります。

これから買う住宅資金や子にかかる養育費、車の買い替え、趣味のお金、老後のお金などのために貯蓄しておこう、と思っています。

では、家計簿をパッと見たときにわかることは?
「手取りがいくらで、どこにいくら使っているのか」です。
数字を見ただけでは、ムダやムラのある使い方だったのかはわかりません。
大切なことは、「家計簿の中身を仕分けすること」です。

仕分けは3つ。
1.必要だったもの
2.不要だったもの
3.工夫できるもの

2と3が限りなくゼロに近づけば、お金は自然に貯まります。
仕分けのポイントは、自分に甘くならないこと。
家族がいる人は、月に1度、家族みんなで仕分けチェックをすると、お互いのお金の価値観や工夫できるところの意見交換ができていいですよ。

仕分けで甘くなりがちなのは、3です。
通信費、光熱費、住宅ローンなどの固定費は、一度見直すと削減効果がずっと続くので、面倒くさがり屋さんこそ手をつけるべきです。皆さん意欲的に取り組まれる傾向があります。

ですが、「あったらいいな」でお金を出したモノ・サービスは、何かと理由をつけて審査を甘くしがちです。
「あれも外せない、これも外せない」では改善しません。

自分がどうしても譲れないものを考えて絞り込みます。
例えば、
「元気を出すために、どうしても毎日コンビニでコーヒーを飲みたい」
「ストレス解消に2週間に1度は外食したい」
など。

1に当てはまる金額が、1つ1つ高くて家計が火の車状態の場合もあります。身の丈に合っているのか、時期尚早かもしれない、と立ち止まって自分と向き合ってみることをお勧めします。

なかには、「いつの間にかどんどん支出のボリュームが大きくなって、どうしようもなかった」という人もいると思います。
お金の教育を受けずにここまで来たので、仕方がないともいえます。

気づいたときが吉日です。手放せるものは手放して、メタボ家計にならないようにしていくことが大切です。

ざっくり管理なら家計簿なしでo.k.

「家計簿をつけたほうがいいんですか?」という質問をよく受けます。
多くのご家庭とわたしの経験をふまえると、「家計簿あり」のほうがお金は貯まるので、できる人は家計簿をつけて毎月ムダ・ムラのチェックをしたほうがいいです。

ですが、「家計簿なし」でも使い方のコツがわかっていれば、それなりに貯まります。つまり、先ほどの仕分けが家計簿をつけなくてもできればいいのです。

次のような人がいたとします。

Aさん「1円たりともムダにしたくないので節約はしっかり、でも資産運用はイヤ」
Bさん「メリハリのある使い方でそれなりに貯めて、資産運用もしよう」

手取り年収も家族構成も同じなら、将来どちらのお金が増えているかというと、Bさんが優勢です。

付け加えると、Bさん以上の強者は、「ざっくり管理+節税+資産運用」をするCさんです。
最強なのは、「家計簿ありで節約しっかり+節税+資産運用」をするDさんです。

最強のDさんの思考は次の3ステップ
1.必要なモノ・サービスしか買わない
2.払わなくていい税金は払わない
3.節約・節税できたお金もしっかり増やす

この習慣がつけば、心にもお金にも余裕ができるので、ちょっとした贅沢ができるようになります。
この3ステップをストイックにしていこうと思う人には、「家計簿あり」がお勧めです。

では、わたしのように面倒くさがりでズボラな人間はどうするのか?
子どもが生まれてしばらく経つまでは、家計簿をつけていました。ですが、子育てをしていると、服はすぐに着られなくなるし、食べるものは変わってくるし、計画通りにいきません。
わたしは家計簿をつけるのをやめました。

そこで始めたのが、レシートチェックです。家計簿仕分けをレシートで行うのです。

買い物に行くときのルーティン
1.買い物リストをメモする(いまはメモアプリに入力しています)
2.お店ではメモを見ながら買い、1つ1つ買ったら削除する
3.買い物から帰ってきたら、レシートを見て「なくてもよかったもの」にマーカーを引きます(①必要なもの②不要なものに仕分けする)
4.仕分けが終わったら、マーカーを引いたレシートを見えるところに貼っておく(わたしの場合は冷蔵庫)

これを毎回のお買い物でします。上のステップで重要なのは、3と4です。
3で反省、4が戒めになります。

このルーティンを3週間くらいすると、不思議なことに買い物のムダ・ムラがグッと減ります。
30代半ば頃、人間は家計管理でも「失敗→反省→成長」するものなんだな、と実感しました。

大切なのは計画と使い方マインド

わたしのような面倒くさがり&ズボラ屋さんには、ストイックな家計管理は向いていなくて、メリハリのある家計管理がいいのです。

自分に厳しくないので、家族にも厳しくありません。甘くもありませんが。
わたしは4人家族ですが、家族全員が「締めるところは締める、使うときは使う」を実行していると思います。

大切なのは、緊急予備資金を確保したら、「老後までにお金をいくら用意しておけばいいか→そのためには年間いくら貯めて、そのうちいくらを資産運用するのか」を把握することです。ライフイベントの数は人によって違いますが、老後は誰にでもやってきます。老後資金の計画ができたら、次の優先順位は何かを考えてみるといいです。

すでに子どもがいる人は、教育費を優先することになりますが、子どもにいくらまでお金をかけるのかも決めておいたほうがいいです。そして、老後資金も少額からもいいので準備しておきたいものです。

必要なお金がわかったら、あとは粛々と「先取り貯金+先取り投資」をしていくだけです。
わたしのような「頑張りすぎない&欲張りすぎない人」は、残ったお金は使っていいのです。

「今の生活を楽しく、未来も楽しく」
ストレスフリーな生活を過ごせますように

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