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【金融業界】これ重要!金融教育はどのような人から授かるべきか

こんにちは。FPひろき(@FP_Hiroki)です。

今年に入ってからでしょうか。
日本FP協会が以下のような取り組みをはじめています。

ここからもわかるように、今後この日本社会で生きていく上で、金融教育の重要性を伺い知ることができます。

このような時代背景に、皆さまは向き合えていますでしょうか。

なかなか相談する人がいないと、お困りな人ももいらっしゃることでしょう。
金融という専門分野の教育を受けようにも、どのような人に頼っていいのかわからない。
そんな声も聞こえてきます。

そこで本稿では、そのヒントとなるものをご紹介してまいります。

助言者に対する「資格+経験」の確認が重要

助言者に“本物”のプロを求めるなら、「資格+経験」のチェックをお勧めする

昨今、金融機関に相談しにいったところ、金融商品販売ありきの課題解決方法のみの提示をされた…という不満の声も漏れ伝わってきます。

そのような諸事情が、相談者の迷いを助長させているのではないかとも思うわけです。

では金融についての学びは、一体どのような立場の人を頼ればいいのか…。

それをクリアにする意味でも一定程度の基準が必要になると考えますがいかがでしょうか。
それにおける私なりの結論はいたってシンプルです。
それは情報発信者や助言者の、

「保有資格+実務経験」

です。

どのような人から金融教育を受けるかについて、この最低限の確認作業を外すわけにはいかない…と考える理由を次で記してまいります。

「資格+経験」は、"基礎+応用”を提示する

自己流メソッドは基礎があってこそ光るもの

「保有資格+実務経験」が金融知識の情報を得る上でなぜ大事になるかを説明しましょう。
それは見出しにもあるように、金融知識の基礎と応用を網羅し、あらゆる引出しを持っているからです。

確かにFPなど資格だけ保有する人もいれば、実務経験だけの人もいます。

前者であれば資格取得に向けた学習を経て合格をすれば、誰もが資格ホルダーになりえるわけです。
しかしそれは記憶中心の学習であるため、そこには実践から得てきた応用力はありません。
実戦経験が無いからこそ、どこか教科書の域を出ない非現実的な話に終始せざるを得なくなります。
この点からも、金融実務経験が豊富な人から学びを得た方が、ベターである点はおわかりだと思います。


逆に資格を保有せず、実践経験だけあるという人はどうでしょうか。
そのような方々は実務経験はあるといっても、駆け出し的な立場にある人がほとんどです。

もし実務経験を豊富に積んでいるのであれば、それは逆に資格取得の重要性に気付いているはずです。
本来であれば実務の経験年数に比例する形で、保有資格も増えていきます。
ところが実務経験が豊富にあるにも関わらず、資格を保有していないのであれば、それは職業人として真摯に向き合っているかを問われかねません。

それはなぜでしょうか。

資格は無いよりもあった方がいいからです。

しかしそれを分かった上で資格取得に価値を見いださない人も一定数存在しますので、その考え方を全否定するつもりはありません。

ただ私が見る限り、資格を保有しないで金融指導や相談業務をしている人の多くは、どこか基礎をおろそかにし、自己流を強く打ち出す..という傾向にあるように見受けられます。

自己流のすべてが悪いと言っているのではありません。
私は自己流というのは、基礎をよく知ったうえで操るからこそ輝くのだ…と考えているのです。

イチローの振り子打法も、野茂英雄のトルネード投法も、基礎から大きく乖離しています。しかし彼らはメジャーリーグで結果を出した名選手であることから、彼らの自己流も大いに尊重されるべきなのです。

しかし彼らは、幼少期からの厳しい練習の中で、しっかりと基礎を学んできたからこそ、そこに行き着いたのではないでしょうか。

そんな一流の彼らにもスランプがあります。
そんな時に立ち返るところがあるのが一流である証であり、長く活躍できた秘訣だったのかもしれません。
それこそが客観的に自己を評価分析するための"基礎という軸”に他ならないのです。

立ち返るべきところの軸となる基礎をしっかりと持ちつつ、そこから柔軟に派生させた引出しの多さが、一流である彼らの強みだと考えますがいかがでしょうか。

金融分野においてもそれは同じです。
その基礎を学んできた裏付けになるものこそが「資格」なのです。

証券アナリスト、ファイナンシャルプランナー、プライベートバンカー…。

それらは肩書きとしても使えることから、その人が一体何者かが一発でわかる目印にもなります。

一時期、投資初心者教育をCFP®認定者に与えるという情報がありましたが、どこか共感するところもありました。

やはり専門分野である金融を誰に学ぶかについては、教えてくれる人の肩書きにも拘りたいところです。

これらは一つの考え方に過ぎませんが、目の前の情報発信者や助言者の素性を知る上での一つのヒントにしていただけたら幸いです。

助言者の保有資格は、あなたへの想いと嗜みの現れ

経歴から助言者や発信者の傾向と実力を探る

金融機関に勤務してますとし資格取得が推奨されます。
それはいろいろな趣旨や目的があるわけです。

それとは別に私は以下のように考えています。

顧客に対する最低限の嗜み

相談者に対し顧客が求める利益を提供するには、相談を受ける側の努力も欠かせません。最高のパフォーマンスで顧客に利益を提供するためにも、資格取得の学習をとおして日々研鑽する必要があります。
助言者や情報発信者の金融資格の保有状況は、相談者であるあなたをどの程度想っているかのバロメーターにもなると考えますがいかがでしょうか。

業界内の共通言語

金融業界におりますと、業界内でほぼ同じ資格取得を推奨されることになります。それは知識の均一化とも捉えられ、業界内の共通言語化の位置づけも担っています。
業界内で誰と会話をしても、誰もがしっかりとした基礎を持っているため、ピントが外れたことを話す人はほぼいません。

ところが資格取得をとおして基礎を学んでこなかった人からは、独自の理論が飛び出しくることがしばしばあることから、我々を戸惑わせることがあります。
我々はプロであるからこそ、その論理のおかしさに気付きますが、金融知識の無い相談者はその不可解な点に気付くことができません。

それゆえその人の保有資格の大事さが際立つと言えるのです。
金融資格基礎知識の常識を担保します。

発信者、助言者がどこで経験を積んだかも大事なポイント

その助言者がどの業界にいたかで強みの傾向が把握できる

金融業界は広範囲にわたります。
銀行や証券会社などに加え、保険会社もそのカテゴリーに入れることもあります。

下記では、助言者がどこに所属してきたかによって見せる傾向を記していきます。

銀行・信用金庫

総合的な知識を有するのでバランス感覚が良い傾向にあります。オールラウンダーということで、専門特化できていないことが弱点と言えますが、相談者のニーズに応えるだけの知識は一般的には有しています。
資産運用は投資信託か運用型保険によるものがほとんどであるため、場合によっては株式や債券運用に疎い側面をのぞかせます。
それゆえ投資初心者などには、最適な相談相手かもしれません。

信託銀行

銀行や信用金庫以上に、オールジャンルに対応できる強みがあります。
特に相続・事業承継面では無類の強さを発揮するわけですが、それは信託銀行では信託商品を扱えるからに他なりません。
相続をも見据えたライフプランや資産形成を包括的に考えるのであれば、相談者に信託銀行出身者を選ぶのは理にかなってます。

証券会社

資産運用の専門家であるため、運用面には無類の強さを誇ります。一方で基本的には富裕層が顧客対象であるため、庶民感覚にほど遠い側面を露呈することもあります。
資産形成面で株式運用に固執する姿を見せるのは、それが一因である可能性があります。

保険会社

保険などの保障性商品を扱ってきたため、資産形成や運用面ではあまり期待ができません。
しかし保障商品を扱ってきたことから、ライフプランなどでは無類の強さを発揮します。
トータルな人生設計を相談するには最適ですが、保障面からのアプローチが一般的なため、時代に合っているかというと少し疑問は残ります。


これらはあくまでも一般論であり傾向にすぎません。
発信者、助言者各々で異なるので一概にいえませんので、柔軟性をもって判断して頂きたく思います。

なおFPひろきは保険会社と銀行に長く所属しておりました。

金融・投資情報を得る上で信頼に値する3つの条件

株高局面しか経験の無い人のそれっぽい助言には注意が必要

私が考える、金融情報の発信や助言において信頼できる人3つの条件は以下のとおりです。

1.「保有資格+実務経験」

出典:山田コンサルティンググループ(株)

基礎的金融知識を習得し、実務経験を豊富に積んできたことで、対応力の引出しを増やしてきたといえます。
このような実戦経験豊富な人は、例話を交えるなどしながら分かりやすく教えてくれるはずです。
金融商品販売者はこれが非常に長けているわけですが、あなたには金融商品の販売ありきの説明や解説になっていないかを見極める判断力が求められます。

2.ここ数年で投資を始め、すべて分かってる感のある発信者でないこと

ここ10年以上、株高局面できたため、多くの投資家は修羅場を知らない

10年近く世界的株高局面が続いたため、この間に投資を始めた人のほとんどは基本的に損失を被っていません。
それゆえ過剰な自信を垣間見せる場面がしばしばあります。

彼らは大暴落の苦い経験をしていないため、経験面で大きなビハインドがあります。また投資環境が良い時しか知らないため、常に明るく楽観的であるのが特徴的といえるでしょう。

本当に投資を知っている人は、お金や投資のことについて、決して軽いノリで話をしません。

3.将来についてファジーに話す人は信頼できる

将来をファジーに話すスキルがある人は信頼度が高い

将来のことは誰にもわかりません。
今ある情報をもとに、その傾向を掴んでいくことはできても、完璧に読み通すことはできないのです。

それゆえ、自信満々に期待感ばかりを持たせながら将来を語る人には、特に注意が必要なのです。
投資商品販売時のおける「断定的判断の提供の禁止」というものがありますが、まさにそれにあたる考え方をしっかりと持ち併せているか。

金商法で断定的判断とは?

金融商品取引法(38条)は、証券会社やその役職員が、有価証券の価格等が必ず騰貴する、又は必ず下落するといった断定的な判断を示して勧誘することを禁止しています。

引用:金融庁

確かに金融を教え伝えることは、金融商品を販売するわけではありません。しかしこの意識が大事であると考える助言者が、高い倫理観を持っているのです。

目の前の情報発信者や助言者が、コンプライアンスを順守する習慣づけがされていれば、決してそのような話し方にはなりません。
そのあたりからも、その人が誠実に職務遂行をしてきたかが確認できます。


逆に「絶対こうなります!」と自信を持って発信、説明する人は信頼がおけません。
絶対という言葉を簡単に使いたがる人は、自信の無さの現れ経験不足が宿っています。
そのような人が発信者だったり助言者だったりした場合は、知らぬ間に一気に信用を失墜することになるでしょう。

また、すべてを知り尽くしているように装いたい人ほど、断定的な話を展開したがります。
金融、投資情報を扱うことに対する未熟さは、このあたりにも顕著に現れてきますのでチェックしてみてください。

同ケースにおいて、

「どうなるんでしょうかね~。わかりません。」

…と言うぐらいの人の方が、信頼がおけると断言してもいいでしょう。

そこには投資商品を扱うことに慣れてきた凄みがあり、金融、投資情報の発信者や助言者としての余裕すら感じます。

瞬発力のある回答をする人は確かにかっこよく見えます。頼りになる存在に映るかもしれません。
しかしプロ視点で申し上げますと、もしあなたがそのような基準でしか判断できていないのであれば、投資詐欺などに遭う可能性を格段に高めているといえます。

コンプライアンスや顧客本位の理念を理解し、それを順守し続ける意識の高い人は地味に映りがちですが、このような人こそがプロであることを忘れないでいただきたいものです。

このような助言者や発信者こそが高く評価され、もっともっと信頼してもらえると素晴らしいと考えますがいかがでしょうか。

この条件を満たす助言者は、一生の宝物に値します

欧米のファイナンシャルアドバイザーは、医者並みの社会的ステータスがある

なお、これらすべて合致する人はなかなか現れません。

万が一、そのような人が目の前に現れたとお感じになったら、その人を一生の宝物だと思ってお付き合いすることをお勧めいたします。

きっと素晴らしい教えを施し続け、頼りになる存在でいてくれるはずです。


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