入院日記 | 会話不可能
術後1日が経過し、上下の顎の正中がずれない様、ブラケットに3本ゴムを掛けました。
要は、口が開かない様に、がっちりゴムで固定している訳です。
それに加えて、頬が腫れない様、フェイシャルバンドで顎を外側から固定します。
喋れません。
ゴムの力が強すぎて、口が開きません。
会話不可能です。
術後で喋る気力もなかったため、スマホのメモを使い看護師さんとやり取りしました。
ですが、咄嗟に喋りたい時ありますよね?
.....ありますよね?
介護士さんに車椅子を押していただきながらコンビニに行った際、その能力は発揮されました。
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私の病棟は8階、コンビニは1階にあるのでエレベーターで降ります。
季節は春なので、自然と桜やお花見の会話が弾みます。
私の故郷には桜の名所があり、桜祭り期間は毎日のように通います。そのため、桜はとっても好きです。
エレベーターにはもう1人介護士さんがいて、2人の会話に入りたくて入りたくて。
ふと言葉を発したのですが、
『なんでだろう、おささんの会話聞き取れる!普通この手術受けた人、全く話せないよ!』
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そう、私は、口をあまり動かさなくても話せるんです。腹話術とかではなく。
小さい頃から滑舌が悪いと言われてきた私は、その原因に「口をあまり動かさない」という癖がありました。
もともと人前で話すのが好きではなく、よく注意されたりしてました。滑舌が悪いのも一種の個性だと思い、高校の時はよく部活の仲間にいじられてました笑
そんな、どうしようもない癖がこんなところで役に立つなんて!
ちょっと得意げになりましたが、基本的に喋る気力が無かったので、その能力もそこまで発揮されず。
喋る気力が湧いてきた頃には、フェイシャルバンドは取れていました。
おさ
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