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きっかけは同性カップルからの相談「子どもと家族写真を撮りたい」〜LGBTQフレンドリーアイコン誕生秘話〜

 もうすぐ、東京レインボープライドの時期ですね。
 性の多様性、生き方の多様性。
 家族・子ども向け出張撮影サービスを展開しているfotowaも「多様な家族のカタチ」を応援しています。

 だって「家族との思い出を写真に残したい」という願いに、ジェンダーも血の繋がりの有無も関係ありません。大切なパートナー、愛しいわが子。

 だから「あなたが、あなたの家族と一緒に写真を撮りたいと思ったら、どうか躊躇せずに、fotowaのフォトグラファーに相談してくださいね」というメッセージを込めて、2022年からはじめた取り組みがあります。

 それが、「LGBTQフレンドリーアイコン」。
 一定の条件をクリアしたfotowaのフォトグラファーに表示している「支援者(Ally)」の証です。

 今回は、fotowaがLGBTQフレンドリーアイコン表示を始めた理由や、想いについてお話しします。

きっかけは友人からの相談「ニューボーンフォトを撮りたい」

 「出張撮影を通じてあらゆるご家族を幸せにしたい」と考えているfotowaは、2016年のサービス開始当初から、ごく自然に「多様な家族のカタチ」も応援したいと考えていました。
 LGBTQカップル向けの無料撮影会を開催したこともありましたが、単発の企画になりがち。
 そうじゃなくて、もっと自然に、当たり前に、家族の記念日に利用してもらえたら。
 そう思いつつも、どうしたらいいかわからないまま、月日は経っていきました。

 転機が訪れたのは2021年。
 ある日、運営スタッフの個人的な友人から相談がありました。

「ニューボーンフォトを撮りたいのだけど、LGBTQに理解のあるフォトグラファーを誰か知らない?」

 その友人はレズビアンのカップル。
 生まれてくる子どものニューボーンフォトを撮影したい、という事でした。

 fotowaでは、フォトグラファーひとりひとりと面談し、その人柄も、家族写真に対する想いも聞いて登録してもらっています。そのことを知っている私たち運営スタッフは「fotowaのフォトグラファーなら、きっと、誰もが快く撮影してくれる」と思えます。

 でも、初めてfotowaを利用する人には分かりません。
 もし撮影を依頼して、断られたら? 撮影中に気まずい空気になったら?
 嫌な思いはしたくない。当たり前です。

 この時は、たまたま友人だから諦める前に聞いてくれました。
 じゃあ、ツテがなかったら? そのまま、諦めてしまうかもしれません。

 大切な家族との思い出を写真に残すことを諦めてほしくない。
 聞きづらいことを問い合わせる必要のない、ひと目で「大丈夫」が伝わる必要があるのではないか。
 そう考えて、fotowaはこの問題と向き合うことに決めました。

不安や懸念の正体を知り、解決の道を探る旅 

 fotowaはまず当事者の方々にアンケートを行い、撮影を依頼するにあたって不安な点や希望を調査しました。
 わかったのは、9割以上の方々が「フォトグラファーにLGBTQの理解があることを望んでいる」ということ。約5割の方々が「フォトグラファーにカミングアウトすることが難しい」と感じていること。そして、7割以上の方々が「不安や懸念がなければ、フォトグラファーに撮影を依頼したい」と考えているということでした。

【LGBTQ130人に調査】95%がパートナーとの写真撮影 プロに依頼したことない 出張撮影 fotowa「LGBTQへの理解と支援」の意思表示を開始

 ただ「大丈夫だよ」と言うだけでは、あまり意味がありません。
 理解があると納得できる「仕組み」がないときっと安心にはつながりません。

 必要なのは、フォトグラファーがLGBTQについて理解を深める「学べる機会」があること、理解していることの「証明」すること、その上で撮影の相談を歓迎しているというフォトグラファーの「意思表示」すること。

 こうして、fotowaの「LGBTQフレンドリーアイコン」施策がスタートしました。

LGBTQ家族にも、目に見える安心を届けるために

 まずはフォトグラファーに「学びの機会」と「証明」の手段をつくることにしました。
 企業向けにLGBTQに関するセミナーや当事者の転職支援などを行っている、株式会社Nijiリクルーティング様にご協力いただき、フォトグラファー向けの講習と、理解したことを証明する理解度テストをご監修いただきました。

 こうして受講を希望し、理解度テストを全問正解したfotowa登録フォトグラファーに「意思表明」としてLGBTQへの理解と支援の意思があることを示す「LGBTQフレンドリーアイコン」を表示することにしたのです。

 運営に問い合わせなくても、このアイコンがあれば安心してもらえるように。
 自分たちにぴったりのフォトグラファーと出会えるように。

カミングアウトしなくてもいい、気持ちの許す範囲で相談を

 LGBTQフレンドリーアイコンの表示は、「LGBTQの方々も気軽に撮影の相談をしてくださいね」という私たちfotowaとフォトグラファーたちの想いそのものです。
 決してカミングアウトを促すものでも、強制するものでもありません。
 抵抗がなければお話しいただいて良いですし、関係性を明かしたくない方はそれでもかまいません。
 わたしたちは、ただ「写真を残したい」という皆さまの想いに寄り添って、知り得た範囲で最善を尽くします。
 なので、気がかりなこと、嫌なこと、撮ってほしいことを可能な範囲でフォトグラファーに伝えていただければと思います。

自分たちらしく、わが家らしい写真が、この先の人生も笑顔にしてくれる。

 fotowaスタッフのまた別の友人には、ウェディングフォトを撮影した同性カップルがいます。

 彼女たちは、周りの目が気になり、なかなか撮影ができずにいましたが、理解あるフォトグラファーのもとで、2人ともリラックスして撮影ができたそうです。

 写真を見せてもらいましたが、衣装も含めてとても彼女たちらしく、見ているこちらも自然と笑顔になれる、そんな素敵なウエディングフォトでした。

 fotowaは、撮影場所はもちろん、その日に着る衣装も自由。
「わが家らしく、わが子らしく、私らしい」を叶えます。
 自然体で撮る「私たちらしい」カップルフォトや、「わが家らしい」ファミリーフォトは、きっと何度でも見返したくなるはずです。

 一番近くにいる家族・パートナーだから、時には喧嘩したり、落ち込んだり、イライラすることもあるでしょう。

 そんな時、ふとfotowaで撮影した写真を見て、笑顔を取り戻してもらえたら嬉しいです。

 そして、「あの時、fotowaで写真を撮って良かった」「この家族で良かった」としみじみと思っていただけたら、と願っています。

 どんなカタチでも、家族を想う気持ちは同じ。

 fotowaはこれからも、様々なご家族に寄り添いながら、「出張撮影を通じてあらゆるご家族・お子さまに幸せな撮影体験と、何度でも見返したくなる写真を届ける」ことを目指していきます。

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何度でも見返したくなる写真を
あなたに、子どもに、家族に。「fotowa


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