股関節の靱帯構造と機能
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股関節を制動する靭帯と伸長肢位
股関節の関節包を補強する靭帯には、腸骨大腿靱帯、恥骨大腿靱帯、坐骨大腿靱帯があります(図1)。
図1 股関節の靱帯
Iliofemoral ligament:腸骨大腿靱帯,Pubofemoral ligament:恥骨大腿靱帯,Ischiofemoral ligament:坐骨大腿靱帯
1)より画像引用
腸骨大腿靱帯は、下前腸骨棘と寛骨臼上縁から起始し、大転子に付着する横走繊維と転子間線に付着する縦走繊維に別れて逆Y字形をなしています²⁾。関節方の前方を補強し、大腿骨頭の前方変位を制動しています³⁾。腸骨大腿靱帯は股関節伸展・外旋・内転位で伸長されます(図2)。
恥骨大腿靱帯は、腸恥隆起の前面内側および恥骨上枝から起始し、転子窩前面外側に付着します²⁾。関節方の下方を補強します³⁾。恥骨大腿靱帯は、股関節の伸展・外旋・外転位で伸長されます(図2)。
坐骨大腿靱帯は、寛骨臼後下面から広く起始し、外前方に向かって捻れつつ転子窩に付着します²⁾。関節方の後方を補強します³⁾。坐骨大腿靱帯は、股関節屈曲または伸展・内旋位で伸長されます(図2)。
このほか、股関節包内には牽引負荷に抗する大腿骨頭靱帯²⁾³⁾や輪帯、Weitbrecht支帯も存在します。
図2 股関節を制動する靭帯の伸長肢位
3)より画像引用
腸骨大腿靱帯と恥骨大腿靱帯はともに股関節伸展・外旋位で伸長されますが、内転位では腸骨大腿靱帯が、外転位では恥骨大腿靱帯がより伸長されます。坐骨大腿靱帯は唯一股関節内旋位で伸長される点が、腸骨大腿靱帯および恥骨大腿靱帯と異なります。
また、坐骨大腿靱帯は股関節屈曲30°より屈曲位では内転位、股関節屈曲30°より伸展位では外転位でより伸長されます⁴⁾⁵⁾。
股関節を制動する靭帯に付着する筋肉
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